バス運転手自殺、市に6300万円賠償命令「アナウンスが葬式の司会者のよう」と上司注意!(令和2年12月8日.読売新聞)
2007年6月に名古屋市営バス運転手の山田明さん(当時37歳)が自殺したのはパワーハラスメントなどが原因として、両親が市に約8700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が7日、名古屋地裁でありました。井上泰人裁判長は「勤務による心理的負荷で精神障害を発病し、自殺に至った」と認め、注意義務違反があったとして市に約6300万円の支払いを命じました。●判決によりますと、山田さんは長時間労働が続く中、上司に車内アナウンスを「葬式の司会者のよう」と注意されたほか、乗客が車内で転倒する事故を起こした自覚がないのに警察へ出頭させられるなどしました。山田さんは出頭翌日、焼身自殺しました。
●井上裁判長は、市の転倒事故対応について「事態の収拾を急ぐあまり、山田さんが事故を起こした運転手と拙速に特定し、問題があった」と指摘。ストレス対応能力が低下する中、立て続けに起きた業務上の出来事が「客観的に精神障害を発病させるに足りる強度のものだった」として、市の注意義務違反を認めました。
2020年12月08日 09:03