4月の失業率2.8%、0.2ポイント悪化 有効求人倍率1.09倍!(令和3年5月28日.日経新聞)
政府が5月28日発表の雇用関連統計によりますと、4月の完全失業率(季節調整値)は2.8%と前月から0.2ポイント上昇しました。4月の有効求人倍率(季節調整値)は1.09倍となり、前月から0.01ポイント低下した。低下は2カ月ぶりで小幅となりました。●新型コロナウイルスの感染再拡大で4月25日から東京や大阪などに3回目の緊急事態宣言が適用されました。宣言は6月20日まで延長される見通しで、雇用の下押し要因となっています。有効求人倍率は仕事を探す人1人に対し、企業などから何件の求人があるかを示しています。4月は企業からの有効求人は前の月から1.4%増え、働く意欲のある有効求職者数は2.6%増えました。求職者の伸びが求人を上回り、2カ月ぶりに悪化しました。
●雇用の先行指標となる新規求人数(原数値)は前年同月比で15.2%増えました。増加に転じるのは2019年12月以来となります。昨年4月、1回目の緊急事態宣言で大きく落ち込んだ反動が出ました。2年前と比べるとなお2割減でコロナ前水準への回復にはほど遠い状態です。産業別では、教育・学習支援業(43.6%増)や製造業(32.8%増)は大きく増える一方、宿泊・飲食サービス業(2.9%増)はなお厳しい情勢が続いています。地域によるばらつきも大きくなっています。就業地別の有効求人倍率は、最高の福井県が1.84倍、最低の沖縄県は0.78倍でした。コロナの感染が再拡大する都市部では、東京都や大阪府で1倍を割り込んでいます。
2021年05月28日 09:15