「喫茶店」の廃業…2021年は過去最高に 需要減で先行き見えず!(令和4年2月22日.神戸新聞NEXT)
「東京商工リサーチ」の調査で、2021年の「喫茶店」の休廃業・解散が過去最多を記録したことがわかりました。主な原因としては、大手チェーンや「コンビニコーヒー」との競争に加え、昨今の輸入コーヒー豆の高騰も痛手となったことが挙げられるといいます。また、コロナ禍で生活様式が変化し、商談や「時間つぶし」「勉強」などの需要も減っていることなどから先行きが見えず、債務超過に転落する前に廃業を決断したとみられています。●2021年の「喫茶店」の休廃業・解散は100件(前年比26.5%増)となり、調査を開始した2000年以降、最多だった2018年の84件を大幅に上回ったといいます。一方で、2021年の「喫茶店」の倒産は61件(前年比8.9%減)にとどまりました。これはコロナ関連の休業補償金や持続化給付金、ゼロ・ゼロ融資(新型コロナウイルス禍で売り上げが減った企業に実質無利子・無担保で融資する仕組み)などの資金繰り支援が下支えした結果といえそうです。しかし、2021年の休廃業・解散と倒産の合計は161件で、これまで最多の2020年の146件を15件上回り、過去最多となりました。
●調査した同社は「オミクロン株の流行拡大で『まん延防止等重点措置』の適用地域は拡大が続く中、再び在宅勤務が増え、外出する人も減ることが予想され、喫茶店は冬の時代に逆戻りしかねない状況です。さらに、とどめを刺すようにコーヒー豆や他の食材も高騰しており、コロナ禍で喫茶店の経営環境は厳しさを増す一方です」と説明。「コロナ関連の支援効果が薄まると廃業の前に倒産の増加が先に顕在化してくる事態も危惧されています」と述べています。
2022年02月22日 09:33