アリさんマークの引越社を元社員ら提訴「天引きは違法」!(平成27年8月3日・朝日新聞)
引っ越し作業で生じた弁償金を従業員に負担させるのは違法だとして、「アリさんマークの引越社」で知られる運送会社「引越社」(名古屋市)と「引越社関西」(大阪市)の元社員とアルバイトの20~30代の男性12人が平成27年7月31日、2社を相手取り、支払った弁償金や不当に減額された賃金など計約7000万円を求める訴訟を名古屋地裁に起こしました。●訴状などによりますと、2社は引っ越し作業で荷物が破損すると、担当した社員とアルバイトに連帯責任を負わせ、給与から弁済金として弁償費用などを違法に天引きしていると主張。原告の1人は運送中の事故でトラックが傷つき、修理代金として40万円を負担させられたといいます。また、不透明な評価基準による賃金の減額があり、長時間労働に対する残業代の未払いも横行していると訴えています。
●弁護団は提訴後に会見し、「天引きや減額行為は労働基準法で厳しく規制されており、明確な違法行為」と主張。今後、東京、大阪地裁でも集団訴訟を起こすといいます。原告の28歳の男性は「お金を返してほしい。今働いている人が安心して働ける会社になってほしい」と語っています。引越社は「今後、内容を十分に精査し、対応を検討してまいりたい」とのコメントを出しました。
2015年08月03日 13:22