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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

外国人労働者の公的統計新設 厚労省、2023年度から!(令和4年10月31日.讀賣新聞)

厚生労働省は、労働者の賃金をスマートフォンの決済アプリに振り込む「デジタル払い」を解禁することを決めました。労働者にとって重要な生活の基盤である給与は、確実に受け取れることが大前提です。安全性を最優先にした制度作りと運用にあたる必要があります。デジタル払いを認めるなら、給与の保護を確約し、労働者の不安を 払拭ふっしょく することが不可欠です。政府は、給与のデジタル払いの導入を2020年7月の成長戦略に明記し、2020年度中の早期の制度化を図るとしていました。しかし、有識者会議で労働組合側から懸念が噴出し、大幅に遅れていました。

●厚労省は新制度で、給与を振り込むアプリ口座の残高上限を100万円に抑えることにしました。労働者個人が同意した場合に限るとの条件を付けるほか、事業者が経営破綻しても100万円まで全額保証し、原則、4~6営業日以内に支払う仕組みを設けることを義務づける案も示しました。そうした内容で、労組の合意を取り付けました。ただ、資金移動業者が経営破綻した時の保証の仕組み作りは、事業者側に委ねられるといい、不安が残ります。また、支払い側の企業にとっては、銀行振り込みより手続きが簡単で手数料も安い場合が多いとみられ、立場の弱い労働者がデジタル払いを強要される恐れもあります。同意を強いられることがないよう十分な配慮が必要となります。給与を扱う資金移動業者を指定する際は、破綻時の支払いや財務状況の報告が的確にできる体制など、8項目を国が審査するといいます。厚労省だけでは、金融分野の知見は十分とは言えません。金融庁とも連携しながら、厳しく点検してほしいところです。

●同計画は、主に外資系企業で「PIP(パフォーマンス・インプルーブメント・プラン)」などと呼ばれる制度。達成困難な目標を課して退職勧奨や解雇の理由とするケースもあります。原告代理人の杉山清弁護士は「変形労働が無効と明らかになったことは画期的で、全国の店舗社員へ波及する問題だ」とする一方、「PIPの問題が認められず、今後については原告と相談したい」と話しました。訴状によりますと、男性は2016年11月、過労による急性心筋梗塞で倒れました。心臓手術を受け、医師は意見書に「6カ月は過労を避けて」と記しましたが、こうした記述の無い意見書を会社に再提出させられたと主張。連日の深夜勤務などもあり2017年8月に再手術しましたが、翌月復職を求められました。その後も、PIPの目標未達成を理由に退職同意書への署名を求められるなどして、2019年4月で退職とされたといいます。日本マクドナルドの担当者は取材に「判決の詳細をまだ確認できておらずコメントできない」と答えています。
2022年10月31日 09:07