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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

家政婦の働き方 実態調査…厚労省方針労基法対象外を改正検討!(令和4年11月7日.讀賣新聞)

個人宅で働く家政婦らの労働状況について、厚生労働省は実態調査に乗り出す方針を固めました。労働基準法は、個人の家庭に直接雇われた家政婦を「家事使用人」として適用の対象外としており、労働者保護の必要性が指摘されてきました。厚労省は調査結果を踏まえ、来年度にも労基法改正を視野に検討を始めます。

●国勢調査(2015年)によりますと、家政婦や家事手伝いの人は全国で約1万1000人。紹介事業者に雇われて派遣される場合は労基法の適用対象となりますが、家庭との間で雇用契約を結んで働いているケースでは除外され、労働時間の上限規制や最低賃金の保障などの保護の対象外となります。1947年の労基法施行時から変わっていません。10月下旬から予定する実態調査では、紹介事業者や業界団体のほか、家政婦本人に聞き取りやアンケートを実施。拘束時間や給与といった待遇面のほか、住み込みの有無など労働環境の実態を調べます。

●家政婦の働き方を巡っては2015年、個人宅に1週間泊まり込んで家事や介護にあたった女性(当時68歳)が死亡する問題が発生。女性の労災申請は認められず、夫が国に処分取り消しを求めた訴訟で東京地裁は先月末、労基法の除外規定を踏まえ、請求を棄却しました。ただ、家政婦が置かれた労働環境の一端が明らかになったことにより、厚労省は実態調査が必要だと判断しました。
2022年11月07日 16:33