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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

AIは生産性を大きく高めない 議論を呼ぶMIT教授の悲観論! (令和6年7月18日.朝日新聞)

パソコンやインターネットが普及し、さまざまなハイテクの進化も続いているにもかかわらず、世界の先進国の多くは経済成長の低迷から抜け出せずにいる。
経済協力開発機構(OECD)加盟国全体の2024年の平均経済成長率は、わずか1.7%と予測されている。経済学者はこの現象を「生産性パラドックス[productivity paradox]」と呼ぶ。
●人工知能(AI)がこの停滞の連鎖を断ち切る――。いま、そんな期待が膨らんでいる。
●一方で、それを疑う見方も少しずつ出てきている。特に懐疑的な見解を提示しているのが、マサチューセッツ工科大(MIT)の労働経済学者の論文で、この問題をめぐる議論に火を付けた。
●AIは労働者の生産性に対して「わずか」な改善効果しかもたらさず、今後10年間の米国の経済成長への寄与率は1%未満しかない、と。米金融大手ゴールドマン・サックスのエコノミストたちは23年、生成AIは同じく今後10年間に世界の国内総生産を7%引き上げる可能性があると予測しており、教授の見立てはこれをはるかに下回る。
●楽観派たちは、AIに大きな期待を抱いている。
●しかし、もしAI推進派が間違っているとすれば、労働人口の高齢化や減少に直面し、生産性向上への突破口を切実に必要としている先進国にとっては、困ったことになる。
 
2024年07月18日 15:00