協定超す時間外労働 磐田市立病院に労基署が是正勧告 コロナ拡大時! (令和6年9月13日.朝日新聞)
職員に労使協定(36協定)を超える時間外労働をさせたり、割増賃金を支払っていなかったりしたとして、磐田市立総合病院に対して磐田労働基準監督署が是正勧告を出していたことが分かった。業務量が増えたのは新型コロナウイルスの感染拡大への対応が主な理由だといい、同病院は職員を増やし、労務管理を見直したとしている。是正勧告は2023年7月。病院によると、医師以外の職員5人が協定で定めた上限を超える時間外労働をしていた。院内で感染者集団(クラスター)が発生し、出勤できない職員の業務が他の職員の負担増につながった。無資格でもできる業務のシフトを進め、業務量が増えるケースも出た。
また、事務職員だけ市役所職員と同じ勤務管理のシステムを使っていたことから、時間外労働の本人申請とシステムとで乖離(かいり)があることも労基署から指摘された。職員に聞き取り調査をして、27人に対し未払い分計約300万円を支払った。
病院の担当者は「時間外の申請があれば認めており、過少申告をさせたことはない」としている。指摘を受け、医療職と同じシステムを使い、業務以外で一定時間以上在院した場合は、理由を登録する制度にした。
病院は23年9月、労基署に対し勧告に基づく改善策を報告した。長時間労働是正のため、22年4月時点で890人だった病院の職員を、2年間で25人増の915人にした。
2024年09月18日 10:35