「過労死防止学会」が発足 効果的な対策の研究へ!(平成27年5月25日・朝日新聞)
相次ぐ過労死や過労自殺を防ぐための「過労死防止学会」が、平成27年5月23日に発足しました。過労死防止には様々な角度からの分析が必要だとして、労働法や経済学の研究者や医師、弁護士、遺族らが参加。今後、実態調査や効果的な対策の研究に取り組む方針です。●同日都内で開かれました設立記念大会では、昨年成立した過労死等防止対策推進法(防止法)について意見が交わされました。講演した熊沢誠・甲南大名誉教授(労使関係論)は過労死が相次ぐ要因を「労働組合の力が弱まっている」と指摘しました。「防止法をいかすも形骸化させるも結局は労働者」と話し、労組も含めた働き手の自立した取り組みを促しました。西谷敏・大阪市立大名誉教授(労働法)は「防止法には、過労死防止で最も大切な労働時間規制への言及がないので、法律の不十分さをいかに埋めるかが重要だ」と話しました。
●会場からは「過労死とはなにかを法的、医学的に定義し、現行の労災認定基準でよいのかを検討することも課題だ」との指摘もありました。
2015年05月25日 14:47