シルバー人材センターの登録者、労働時間上限を緩和へ!(平成27年5月11日.朝日新聞)
シルバー人材センターを通じて働く高齢者について、週20時間までしか働けない規制を年内にも緩和する方向で、厚生労働省が検討を始めました。年々増える高齢者に働きやすい環境を整え、人手不足のなか活用したいという自治体などの要望にも応える予定です。●人材センターに登録する人は、65歳以上の労働力人口の1割に相当します。高齢者の大きな受け皿になっているため、これを30~35時間程度まで広げる方向です。厚労省の生涯現役社会の実現に向けた検討会で示された報告書の素案に盛り込まれました。65歳の定年後も働き続けたいという人は多いのが現状です。あわせて、65歳以上にも雇用保険を適用することや、高齢者を雇う企業への支援の充実策も検討していきます。
●人材センターで登録した会員に紹介する仕事は、駐車場の管理から介護の補助まで幅が広く、短期的で簡単な作業しかできません。現役世代の雇用に配慮し、民間企業を圧迫しないようにとの考えから、原則として労働時間は週20時間、労働日数は月10日を超えないよう、厚労省が通達に基づき指導しているためです。こうした規制から利用しにくいという高齢者もいて、会員数はこのところ減少傾向です。一方で介護や農作業などの現場は、賃金水準が低く若い人材が集まりにくく、高齢者をもっと活用したいという自治体などの要望が高まっているにもかかわらず、規制が「壁」になっていました。全国の人材センターへの調査では、約6割が就労時間や業務内容の条件の緩和や撤廃を求めています。
2015年05月11日 13:39