実質賃金、4年連続マイナス パート比率増加など影響!(平成28年2月12日.朝日新聞)
厚生労働省が発表しました2015年の毎月勤労統計(速報)によりますと、物価の伸びを超えて賃金が上がっているかどうかを見る実質賃金指数が前年を0.9%下回り、4年連続でマイナスになりました。企業の好業績が賃上げにつながる経済の「好循環」がまだ広がっていない実態が示されました。●名目賃金にあたる労働者1人平均の月間の現金給与総額は31万3856円。2年連続で増えたものの、伸び率は0.1%にとどまりました。一方で、2015年の消費者物価指数(生鮮食品を含む、持ち家の帰属家賃はのぞく)は、2014年4月の消費増税の影響が2015年1~3月に出たほか、生鮮食品が値上がりしたこともあり、1.0%上昇しました。このため、くらしの実感に近い実質賃金は0.9%のマイナスとなりました。マイナス幅は前年の2.8%から縮まりました。
●名目賃金を働き方でみますと、フルタイム労働者は前年比0.4%増の40万8416円でした。春闘でベースアップが相次ぎ、基本給などが7年ぶりにプラスになったためです。パート労働者も、人手不足による時給の上昇などを反映し、0.5%増の9万7818円でした。それでも名目賃金全体の伸びが0.1%にとどまったのは、賃金水準が低いパートが全労働者にしめる割合が30.46%と前年より0.64ポイント高まり、平均賃金を押しさげたためです。ボーナスを中心とする「特別に支払われた給与」も0.8%減の5万4558円で、3年ぶりに減少に転じました。実質賃金は昨年7月以降、いったんプラスに転じましたが、11月から再びマイナスとなり、12月(速報)も0.1%減となりました。
2016年02月12日 14:00
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