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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

IT社員過労死、残業月87時間超 裁量労働制適用!(平成30年5月15日.毎日新聞)

東京のIT会社で裁量労働制で働いていた男性会社員(当時28歳)が昨年、くも膜下出血で死亡し、池袋労働基準監督署が今年4月に過労死として労災認定していました。遺族代理人の川人博弁護士が平成30年5月16日、記者会見して明らかになりました。労基署は亡くなる直前の2カ月間で、過労死ラインとされる月80時間を超え、月平均87時間45分の残業があったと認定。また、裁量労働制が適用される前には最長で月184時間の残業があったとしました。

●川人弁護士によると、勤務先は東京都豊島区の「レックアイ」。男性は不動産会社向けのシステム開発を担当していました。昨年7月、チームリーダーに昇格した際に専門業務型の裁量労働制が適用されました。みなし労働時間は1日8時間でした。男性は裁量労働制が適用される前から、長時間労働が常態化していましたが、適用直後の7月上旬には納期に追われ、徹夜を含む連続36時間の勤務もありました。同月下旬には家族に「頭が痛い」と訴えました。翌8月の中旬に都内の自宅アパートで倒れているのが見つかり、死亡が確認されました。両親は10月に労災申請しました。男性は昨年6月から7月にかけて、ツイッターに「仕事終わるまであと22時間」「社会人になってから36時間ぶっ通しで働いたの初めてやがな」などと投稿しています。

●川人弁護士は「男性の過重労働は裁量労働制の適用前からだが、適用直後には徹夜勤務があるなど、裁量労働制が過労死に悪影響を及ぼした可能性は高い」と指摘しました。男性の母(58)は「今後、息子と同じような犠牲者が出ないように会社に求めます。若いときは二度とないから、休日もきっちりとれて、リフレッシュできる時間を若い人につくってあげてください」とコメントしました。同社は取材に「詳細を把握していないため、コメントできない」としています。

◆過労死した男性がツイッターにつづった文

<2017年6月>

【24日午前1時46分】 やっと家ついたー。この安心感よ。今月も華麗に300時間やー。ねむすぎ。

【26日午後10時29分】 身体の疲れ方が尋常じゃない

<7月>

【4日午後0時24分】 ねむい。13時から翌日の18時までってなんなん。

【4日午後8時20分】 仕事終わるまであと22時間

【5日午前6時32分】 外明るいと思ったらもう6時かよ。アーメン。

【6日午前1時20分】 うおー!やっとしごとおわったぁー!!社会人になってから36時間ぶっ通しで働いたの初めてやがな。

2018年05月17日 09:17