県職員2人相次ぎ自殺、長時間労働が原因 佐賀県賠償へ!(平成31年2月25日.朝日新聞)
佐賀県職員2人が相次いで自殺し、地方公務員災害補償基金が、長時間労働などによる精神疾患が原因と認めていたことが分かりました。県は、損害賠償計約9000万円を遺族に支払う方針です。
●県人事課によりますと、職員は30台だった男性副主査と、50代だった男性係長。所属部署は別といいます。副主査は2012年、自宅で自殺。本庁で事務を担当し、亡くなる約1カ月前の時間外勤務時間は月133時間でした。同基金は2016年、業務による強い精神的・肉体的負荷が精神疾患とその後の自殺につながったと認めました。初めての本庁勤務で慣れない業務が多く、長時間労働につながったと考えられるといいます。係長は2013年、自宅で自殺しました。本庁で事務に携わり、亡くなる約1カ月前の時間外勤務時間は月97時間でした。
●職場の組織管理の面でも負担がかかっており、精神疾患を発症。同基金は2017年、自殺との因果関係があると認めました。いずれの遺族も2018年、県に損害賠償を請求。県は県議会2月定例会に和解のための関連議案を提出しました。県は再発防止策として、時間外勤務が月80時間を超えた職員の所属長面談や、業務配分の見直しに取り組んでいるといいます。藤原総務部長は「職員の自死との間に因果関係があるような精神的・肉体的負担を与えたことや、勤務時間の管理が適切にできていなかったことは、県として責任を負うべきであり、遺族に対して大変申し訳なかったと考えている」とのコメントを出しました。