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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

「美々卯」 労働組合が退職撤回求め 救済申し立て コロナ影響!(令和2年5月25日.NHKnews)

鍋料理の「うどんすき」で知られる日本料理店「美々卯」の首都圏の運営会社が、新型コロナウイルスの影響で全店舗を閉店したのに伴い従業員を解雇したのは不当だとして、労働組合が撤回などを求めて労働委員会に救済を申し立てました。

●救済を申し立てたのは首都圏の「美々卯」で働いていた9人が加盟する労働組合です。運営会社の「東京美々卯」は、首都圏で6店舗を展開していましたが、ウイルスの感染拡大の影響で売り上げが減少したことなどを理由に、今月20日までにすべての店舗を閉店し、およそ200人の従業員を退職させる方針を示していました。申し立てによりますと、運営会社は従業員に退職合意書に署名するよう求めたうえで、署名しなかった人の一部には「解雇通知」を出したほか、署名をしたものの撤回を求めている人にも応じていないということです。組合は、解雇を強行するのは不当だなどとして、東京都労働委員会に対して解雇通知や退職合意書の撤回、それに事業の継続などを求めています。申し立てに参加した1人で元店長の男性は「閉店になった理由について説明が不十分で、退職の条件も納得できなかった。店舗を縮小するなどして、なんとか事業を継続してもらいたい」と話しています。

●申し立てについて、東京美々卯は「ほとんどの従業員の同意を得て進めて参りましたが、9人から異議が出されたことを大変残念に思っています。不当ではないと認識しています」とコメントしています。美々卯で20年以上にわたって調理師として働いていた40代の男性は、先月下旬、会社から都内の店舗の閉鎖に伴い、すべての従業員を退職させる方針を伝えられました。男性は面談の場で会社の求めに応じる形で「退職合意書」に署名しましたが、その後、会社側から店を継続させ雇用を維持する努力をしたのかについて説明がないことや、退職後の補償も十分に支払われないことから撤回を求めることにしたということです。男性は「新型コロナウイルスの影響をなんとか切り抜けて元どおりに戻ると思っていたので、退職を求められた時にはうそだと思いました。人生の半分を会社に費やしてきましたし、もう少し社員に寄り添った対応があったのではないかと思います」と話しています。男性が働いていた都内の店舗では、最後の営業日となった20日、閉店を惜しむなじみ客が後を絶たなかったということで、「改めてお客さんに支えられてきたのだと感じました。美々卯で働けることを誇りに思っていたので、事業を継続できればと思います」と話していました。
2020年05月25日 09:14