コストコがココナッツミルクの販売停止…「サルの強制労働」の告発を受け!(令和2年11月9日.Yahooニュース)
ココナッツの収穫にサルが利用されているとする潜入調査の結果を受けて、コストコはタイのメーカーからの仕入れを行わないと宣言しました。動物保護団体のPETAは8月に調査報告書を発表し、タイを拠点とするココナッツミルクメーカーのチャイカ社は「鎖につながれたサルを、ココナッツ収穫マシンとして利用している」と訴えました。●ココナッツミルクの大手メーカー、テパドンポーン社は「我々のココナッツ農園では、サルを労働力として利用していない」と声明で述べ、報告内容は事実ではないとしました。ウォルグリーンやフード・ライオンなどのように、サルの労働力を利用して生産したココナッツミルクを商品棚から撤去する小売業者は増えており、それにコストコも加わることになりました。アメリカの動物保護団体PETAは、ココナッツの収穫のためにサルの労働力が利用されていると告発する潜入調査の結果を発表しました。10月28日のPETAのプレスリリースによりますと、その結果を受け、小売業大手のコストコ(Costco)はタイの供給会社から仕入れたココナッツミルクを、商品棚から撤去したといいます。この潜入調査によって、タイを拠点とするココナッツミルクメーカーのチャイカ(Chaika)で「鎖につながれたサルがココナッツ収穫マシンとして利用されている」ことが突き止められました。プレスリリースでは、PETAアジアが8月に発表した調査結果を引用し、「すべての農園、すべてのサルの訓練施設、すべてのココナッツ収穫コンテストではサルに対する虐待が見られる」と報告しました。
●調査によりますと、タイ各地の8つの農園で、サルは1日約1000個のココナッツを収穫させられているといいます。またサルたちは「観光客向けのサーカス風のショー」を強制され、「体よりかろうじて大きい檻に入れられ」、「古タイヤに鎖でつながれている」といいます。そして、極度の苦痛を感じている様子が見られ、あるサルは自分の腕を噛みちぎったという報告もあります。「心ある消費者は、サルが鎖につながれ、ココナッツ収穫マシンのように扱われるようなことを望んでいない」とPETAのイングリッド・ニューカーク(Ingrid Newkirk)会長はプレスリリースで述べました。「コストコは、動物からの搾取を拒否するという正しい選択を行いました。クローガー(Kroger)などの企業もそれに続いてほしいと我々は呼びかけている」コストコの広報担当者は、USAトゥデイに対し、これについてのコメントは「できない」と語りました。しかし、同社のバイス・プレジデント、ケン・キンブル(KenKimble)がニューカークに宛てた書簡で「収穫の実態を監視し続け、それが満足のいくものになれば、仕入れを再開するつもりだ」と述べたと、USAトゥデイが報じました。
2020年11月09日 09:32