「2分間分の休暇届け」で“賃金カット”? 運転士がJR西日本を提訴 岡山!(令和3年4月13日.瀬戸内海放送)
JR西日本の運転士が、勘違いなどで起きた業務の遅れで賃金をカットされるのは不当だとして、JR西日本に対して訴えを起こしました。JR西日本に対して未払いの賃金と慰謝料など合わせて約220万円を求めています。●「無価値労働とか債務不履行など聞いたこともないような言葉を出してきて、何が何でも賃金カットをしようとしました。私は決してサボっていたわけではありません」訴えを起こしたのは、JR西日本岡山支社の運転士・和田博文さん(58)です。訴状によりますと和田さんは、勘違いにより回送列車の移動業務に2分間の遅れが生じたことに対してJR西日本が賃金をカットすることは不当であると主張しています。すると、JR西日本は運転の交代に遅れた2分は「無価値労働」であるなどとして、2分間分の休暇届けを和田さんに書かせました。そして、2分間分の基本給82円とエリア手当3円の合わせて85円を翌月分の給料から差し引いたということです。 訴状によりますと、その後、岡山労働基準監督署はJR西日本に対し賃金の減額は認められないと是正勧告を行い、1分間分の賃金は支払われました。しかし、出発に遅れた分の残り1分間分の賃金は支払われていません。
●和田さんは2020年6月、JR岡山駅から回送列車を運転してタイムスケジュール通りに車庫に移動させるよう指示されました。しかし、和田さんは列車が到着するホームを2番線ではなく5番線と勘違いしました。そのため指示されたタイムスケジュールから運転士の交代が2分、移動の完了が1分遅れました。この遅れによるダイヤへの影響はありませんでした。また、JR東日本では労働組合との協定で「勘違いが原因で乗り継ぎ交代に遅れた場合は欠勤としない」つまり”賃金カットしない”としています。この提訴に対してJR西日本岡山支社は「訴状が届いておらずコメントは差し控える」としています。
2021年04月13日 09:35