三田市民病院、看護師ら392人に時間外手当未払い「早出」など含めず、224人に計8548万円支払う!(令和4年12月8日.神戸新聞)
兵庫県の三田市民病院が看護師や医療技術者の時間外手当の未払いを伊丹労働基準監督署に指摘され、224人に計約8548万円を支払っていたことが、同病院への取材で分かりました。●始業前にその日の業務の準備のために働く「早出残業」などを労働時間としていませんでした。未払いの対象者は計392人おり、残り168人分は支払額を調査中といいます。未払いとした期間は2021年7月~22年4月の10カ月分。現時点で最も多い人の未払いは587時間分の約117万円でした。同労基署は2022年1月、職員の時間外労働時間などが記載された台帳とタイムカードの記録に相違があることを指摘。「合理的に説明できない状況」として半年間をさかのぼって調べ、必要な場合は差額を支払うよう指導しました。
● 病院側は4月に改善策を盛り込んだ報告書を提出しましたが、同労基署は6月に「労働時間の実態が明らかになっていない」「労働時間の乖離状況について根本的な改善が認められない」と再び指導。病院は電子カルテを起動した時間などを基に未払い分を算出し、8~10月に224人に支払いました。同病院は「労務管理が不適切だった。職員にはきちんと労働時間を申告してもらい、管理職が具体的な手法を示すことで業務時間を短縮させたい。病院全体で取り組む」としています。現時点では2021年6月以前の調査はしないとしました。同病院は年次有給休暇(5日)を取得できていない職員がいるなどとして、1月に同労基署から是正勧告を受けていました。
2022年12月08日 13:33