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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

グーグルとアマゾン、欧州で人員削減進まず-厳しい労働法の壁!(令和5年4月11日.Bloomberg)

米大手テクノロジー企業は、歴史的な大規模レイオフ計画を発表しましたが、欧州で実際に人員を削減することの難しさに直面しています。米国では企業が大規模な人員削減を発表し、数カ月以内に数千人ではなくても数百人の削減を実施することが可能であり、実際に多くの企業がそうしています。一方、欧州ではテクノロジー企業の大量レイオフは滞っています。その理由は、労働者保護の観点から、一部の国では労働者の利益団体と事前交渉を行わずに解雇することが事実上不可能だからです。

●フランスでは、グーグルの親会社であるアルファベットが希望退職を通じた人員削減を交渉中です。同社は十分な退職金パッケージを支給し、退職を促したいと考えていると、事情に詳しい複数の関係者が非公開情報であることを理由に匿名を条件に明らかにしました。アマゾンは一部の上級管理職に最大1年分の給与を提示して退職を促そうとしたほか、退職する従業員にはアマゾン株の権利を確定し、ボーナスとして支給できるよう「ガーデニング休暇」(転職前の休暇)を認めたと、事情に詳しい関係者の1人が語っています。

●欧州連合(EU)内でも特に労働法による縛りが厳しいフランスとドイツの両国で、グーグルは従業員の代表で構成される労使協議会と交渉中です。事情に詳しい関係者が明らかにしました。企業はレイオフ前にこうした協議会との交渉が法律で義務付けられており、交渉は情報収集や話し合い、救済の可能性を含めて長期間にわたるプロセスになることもあります。

●グーグルはコメント要請に対し、交渉が行われていることを認め、ルーマニアとギリシャ、オーストリアではレイオフを計画していないと続けました。同社広報担当者の1人はブルームバーグの質問に対し、「人員削減を行う国では、国ごとの法的要件を完全に満たすよう慎重に作業を進めている。法的要件は各地で異なり、内容も複雑で時間がかかる」と答えています。アマゾンのドイツ部門では、試用期間中の労働者のレイオフや自主退職案の提示が始まったと、関係者の1人が話しています。アマゾンの広報担当者は個別のケースについてのコメントを控えています。 
2023年04月11日 09:09