年金情報流出問題により派遣法改正案など国会審議に暗雲!(平成27年6月4日・読売新聞)
日本年金機構の個人情報流出問題のあおりで、与野党対決法案である労働者派遣法改正案などの国会審議の行方に暗雲が立ちこめています。●民主党は「神風が吹いた」と勢いづいています。細野政調会長は記者会見で、「消えた年金問題」に続く「漏れた年金問題だ」と批判しました。高木国会対策委員長も会見で「問題の区切りがつくまで、通常の法案審議は続けられない」と述べ、徹底した真相究明を求めました。
●政府・与党は問題の火消しに躍起ですが、野党は原因究明を含む徹底審議を求める構えです。菅官房長官は記者会見で「機構の認識の甘さはあった。やるべきことをやっていない責任は免れない」と厳しく批判したうえで、実態把握や再発防止に全力を尽くす考えを示しました。
●安倍政権には、年金問題で過去に苦い記憶があります。第1次安倍内閣当時の2007年、年金保険料を支払ったのに記録が残っていない「消えた年金問題」が発覚。自民党はその年の参院選で敗れ、安倍首相の退陣につながったこともあり、政府は問題の長期化を警戒しています。
2015年06月04日 14:53