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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

味の素 基本給変えずに労働時間短縮で労使合意へ!(平成28年3月10日.NHKnews)

ことしの春闘で、食品大手の「味の素」は、来年4月から基本給を変えずに、所定労働時間を1日当たり20分減らすことで労使が合意する見通しとなり、ワークライフバランスの推進と実質的なベースアップの両立を図る異例の取り組みとなりそうです。実質1万4000円以上のベースアップに相当するとしています。

●食品大手の「味の素」は、好調な業績を背景に、春闘の労使交渉で去年まで2年連続で基本給を引き上げるベースアップを実施してきました。しかし、味の素の労働組合によりますと、ことしの春闘では、組合員から労働時間の短縮を含めたワークライフバランスの推進を優先してほしいという声が強く出されたことから、経営側に対し、ベアではなく労働時間の短縮を要求したということです。これに対し経営側は、基本給は変えずに来年4月から1日の所定労働時間を現在の7時間35分から7時間15分に20分減らすことを回答し、近く労使が正式に合意する見通しとなりました。

●会社では、労働時間を短縮した分、残業が増えることのないよう、業務を効率化するための働き方の改革も検討していきたいとしています。連合によりますと、基本給を変えずに労働時間を削減して実質的にベアを行う方法は、景気が低迷していた2000年代の前半には企業の負担を増やさずに賃金を引き上げる方法として実施されるケースがあったということです。しかし、今回の「味の素」のように、業績が好調な企業でワークライフバランスの推進を目指して実施するのは異例だということで、注目を集めそうです。
2016年03月10日 13:20