「残業代ゼロ」雇用側に罰則規定も導入!(平成27年1月16日・東京新聞)
厚生労働省が検討しています「残業代ゼロ」制度の報告書骨子案が平成27年1月15日、分かりました。対象者は年収1075万円以上の専門職です。長時間労働を防ぐため、雇用側に労働時間の把握や労働者の年休取得などを義務付けます。特に、働く人の健康を守る義務を怠った場合の罰則規定も盛り込んでいます。16日に開かれる厚労省労働政策審議会分科会に提示しますが、過重労働対策の実効性をめぐり労使間で激しい議論を呼びそうです。関連法案を今月下旬召集予定の通常国会に提出する見通しとなります。●対象職種は「金融商品の開発」「有価証券の取引」「研究開発」などを挙げています。証券、銀行、情報通信、製薬などの業種で、労働条件について企業との交渉力があり能力次第で転職できる業種や人材を想定しています。
●働き過ぎ防止策に骨子案では、労働時間が月100時間超の人への医師の面接指導を雇用側に義務付け、違反には罰則を設けます。面接後に必要なら勤務時間短縮などの措置も義務付けます。
●雇用側には労働時間把握を求め、
(1)終業から始業まで一定の休息時間を設けること
(2)在社時間の上限を規制すること
(3)4週間に4日以上かつ1年に104日以上の休日取得-のいずれかの対策導入を条件とする。対象者数は、裁量労働制の適用者数の10数万人より少なくなる見通し。18歳未満は適用外とし、適用には本人同意を条件とすること。
2015年01月16日 14:00