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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

上海で過労死、労災適用認める判決 遺族が逆転勝訴!(平成28年4月28日.朝日新聞)

運送会社の社員として、中国・上海の現地法人に赴任中に過労死した当時45歳の男性に対し、日本の労災保険が適用されるかが争われた訴訟で、東京高裁は平成28年4月27日、適用を認める判決を言い渡しました。

●裁判長は「日本からの指揮命令関係などの勤務実態を踏まえて判断すべきだ」と指摘。「適用できない」とした一審・東京地裁判決を覆し、労災適用を国に求めた遺族の逆転勝訴としました。判決によりますと男性は2006年に、東京都に本社がある運送会社から上海の事業所に赴任。2010年に設立された現地法人の責任者になりましたが、同年7月、急性心筋梗塞で死亡しました。死亡前の1カ月の時間外労働は約104時間でした。

●労災保険法によりますと、海外勤務者は独立した現地の会社で働く場合は、「特別加入」をしないと日本の労災は適用されないのが原則で、男性の会社は特別加入をしておらず、昨年8月の一審判決は労災適用を認めませんでした。しかし、平成28年4月27日の判決では「男性は本社の指揮命令下で勤務していた」として、労災を適用すべきだと判断しました。
2016年04月28日 09:54