自死の非常勤職員、労災求め遺族提訴「死んだ後も差別」!(平成28年12月15日.朝日新聞)
非常勤(嘱託)職員の娘が自ら命を絶ったのは、パワハラや不適切な労務管理が原因――。そう考える両親が娘の元勤務先の自治体に損害賠償を求め、提訴します。常勤と異なり、非常勤職員の本人や家族からの公務災害(労災)の認定請求が認められないことの是非を問う異例の訴訟となります。●亡くなったのは当時27歳の森下佳奈さん。2012年4月、北九州市の非常勤職員になり、区役所の「子ども・家庭相談コーナー」の相談員として働いた。両親の代理人の弁護士(大阪)らによりますと、佳奈さんは採用から9カ月後の2013年1月、心身の不調を訴えて休職。うつ病と診断され、3月末に退職しました。2015年5月21日、多量の抗うつ剤や睡眠導入剤を飲んだあとに亡くなりました。
●両親は生前の佳奈さんの話やメールなどをもとに、日常的に上司から叱責(しっせき)や嫌がらせがあったことや、難しい対応を迫られる業務を新人の佳奈さんに担わせ、サポートも不十分だった――と判断。今年9月、労災認定を請求できるか市側に照会すると、市側は「非常勤職員本人や家族には認定請求権はない」と答えたといいます。
2016年12月15日 14:46