残業155時間「過労で脳出血、後遺症」元小学教諭、労災認定求め提訴!(平成29年8月4日.産経新聞)
熊本県の公立小学校の教諭だった50歳の男性が、勤務中にろれつが回らなくなった後、脳出血と診断され、後遺症を負ったのは過重労働が原因だとして、公務災害と認めなかった地方公務員災害補償基金熊本県支部の決定の取り消しを求め、熊本地裁に提訴しました。●訴状によりますと、男性は平成23年12月、勤務中に体の異変を感じて帰宅後、意識を失い、搬送先の病院で脳出血と診断、後遺症で寝たきり状態となりました。発症1カ月前の残業時間は、土日の部活動指導や研究発表に向けた自宅での準備を含め、「過労死ライン」の約100時間を超す約155時間だったとしています。
●男性は平成24年3月、熊本県支部に公務災害としての認定を請求したが、平成26年8月に公務外とされ、2度の不服申し立ても退けられました。自宅での作業が一部しか労働と認められなかったといいます。提訴後の記者会見で、弁護士は「自宅への持ち帰り業務など、教師の労働時間が適正に把握されていない。過重労働や過労死の温床となっている」と訴えました。「こんな事故は私で終わらせてほしい」とする男性のコメントも読み上げました。
2017年08月04日 09:36