10連休の影 「日雇い労働者 仕事なく」「保育園 定員超過」!(令和元年5月9日.東京新聞)
天皇代替わりに伴う10連休で、暮らしの支えが危うくなり、乗り切るのに苦労した人たちがいます。簡易宿泊所が集まり、東京都台東、荒川両区にまたがる山谷地区では仕事がなくなり、無収入に陥った人もいました。●東京・山谷日雇労働組合によりますと、ハローワークや生活支援する都の外郭団体が閉まり、居場所を失い、歩き回って時間をつぶす人もいたといいます。山崎弘委員長(62)は「金があれば遊びに行けるが、日雇い労働者や非正規社員は仕事がなく大変だった」と訴えました。5月7日、ハローワークであっせんされた掃除を終えた男性(31)は、約2週間ぶりに収入を得ました。連休中は浅草の漫画喫茶や野宿でカップラーメンを食べて過ごしていました。「漫画喫茶はいすのブースで、ちゃんと寝たかった。十連休でなければ、もう少しまともに過ごせたかもしれない」と話しています。
●一方、連休中も働く保護者のため、東京都大田区は2カ所の保育園で計20人を預かる休日保育制度で対応しました。対象は区内190カ所の認可保育所などに通う15,000人と対象者も多く、キャンセル待ちが出ました。「例年の大型連休では考えられない事態」と区の担当者。48ある区立認可保育園のうち、5園で特別休日保育を実施した世田谷区でも、計約50人の定員をオーバー。普段と違う園のため、食事のアレルギー対応が難しく、保護者は弁当を持参しました。区の担当者は「無事に終えられて良かった」と胸をなで下ろしています。医療機関も休みが多かったのですが、東京消防庁によりますと10連休中の救急隊の出動は20,748件、搬送人員は18,500人(いずれも速報値)で、昨年よりやや少なかったようです。
2019年05月09日 09:09