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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

精神疾患で仕事休む地方公務員が増加 対策取りまとめへ!(令和3年8月2日.NHKnews)

うつ病などで仕事を休む地方公務員が増えていることから、総務省は、全国すべての自治体を対象に初めて実態調査を進めています。結果を踏まえて、今年度中に対策を取りまとめる方針です。

●うつ病などの精神疾患で仕事を休んだ地方公務員は、一部の自治体を抽出して総務省などが調べたところ、1999年度は10万人当たり327人でしたが、2019年度は1643人で、この20年で5倍に増えているということです。こうした状況を受けて総務省は、全国すべての都道府県と市区町村を対象に初めて、精神疾患と仕事に関する実態調査を進めています。

●調査では、昨年度、精神疾患で1週間以上仕事を休んだ職員の状況に加えて、予防策や職場復帰に向けた取り組み、それに対策を講じるにあたっての課題などを尋ねています。総務省は、調査結果を踏まえ、有識者でつくる研究会で議論したうえで、今年度中に業務に応じた対策を取りまとめる方針です。
2021年08月02日 16:10

完全失業率6月は2.9%に改善、有効求人倍率1.13倍に上昇!(令和3年7月30日.ロイター通信)

総務省が令和3年7月30日発表しました6月の完全失業率(季節調整値)は2.9%でした。前月(3.0%)から0.1ポイント改善しました。厚生労働省が発表しました6月の有効求人倍率(季節調整値)は1.13倍で、前月から0.04ポイント上昇しました

●男性の失業率は3.1%と前月に比べ0.1ポイントの低下。女性は2.7%と前月と同率でした。完全失業者数(実数)は206万人で、前年同月に比べて11万人増加。17カ月連続の増加となりました。求職理由別では「勤め先や事業の都合による離職」が2万人減少。「自発的な離職(自己都合)」は5万人の増加となりました。就業者数(実数)は6692万人で前年同月比22万人増加。3カ月連続の増加となりました。

●厚生労働省が発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は1.13倍で、前月から0.04ポイント上昇。事前予測を上回り、昨年5月以来、1年1カ月ぶりの高い水準となりました。ただ、新型コロナウイルス感染症の流行前が1.4~1.5倍台だったことを考えると低く、雇用状況には引き続き厳しさがみられます。有効求人倍率は仕事を探している求職者1人当たり、企業から何件の求人があるかを示すものです。求人、求職はともに3カ月間有効で、今回は2021年4、5、6月の動きが反映されたものとなります。有効求人数(季節調整値)は前月からほぼ横ばいだったのに対し、有効求職者数(同)が3.6%ポイント減少し、倍率が高まるかたちとなりました。6月の新規求人数(同)は前月に比べて4.9%ポイント増。緊急事態宣言の解除が見込まれる中で増加したとみられています。一方、新規求職申込件数(同)は同5.5%ポイント増でした。
2021年07月30日 09:26

裁量労働制拡大、仕切り直し 運用改善も論点に!(令和3年7月27日.日経新聞)

厚生労働省は令和3年7月26日、裁量労働制を巡る有識者検討会の初会合を開き、対象業務拡大や運用改善の議論を始めました。2018年に同省のデータ不備が発覚し、対象追加を断念した一部営業職などを加えるかや、実際は裁量権が弱い人への適用のあり方などが論点になります。

●裁量制は仕事の進め方や時間配分を労働者の裁量に委ね、あらかじめ労使で決めた労働時間を働いたとみなして賃金を支払います。弁護士やコピーライター、新聞記者など専門的な19業務による「専門業務型」と、企業の経営の中枢で企画、立案、調査、分析を担う「企画業務型」があります。2018年成立の働き方改革関連法では当初、顧客の経営課題を解決する提案型の営業職などを企画型に加える予定でした。実態調査の集計不備で「裁量制で働く人の方が一般の労働者よりも労働時間が短い」との誤った分析をしたことが判明し、撤回しました。今後、改めて追加の可否を検討します。会合では有識者から在宅勤務などの広がりで「出社を前提とした労働時間管理が今後も持続可能なのか」との意見のほか、「経営側が支払うべき賃金を減らしたいときに裁量制が使われる実態がある」との声もありました。

●裁量制を巡っては、経済界が「柔軟な働き方につながる」と拡大を求めますが、労働組合などは「長時間労働を助長する」と懸念しています。厚労省は「スケジュールありきで検討は進めない」(同省幹部)と慎重な立場で労働基準法改正案の提出は早くても2023年になる見通しです。厚労省が6月に公表した実態調査によりますと、企画型の適用事業場の39.7%が「制度を見直すべき」と答えました。このうち71.6%が「対象労働者の範囲を見直すべき」とし、多くが現状は範囲が狭いと回答しました。約8割の人が裁量制に「満足」か「やや満足」とも回答しました。一方で不適切な運用もあります。出退勤時間について「自分に相談なく上司が決めている」との回答が専門型の労働者で5.6%、企画型で4.8%ありました。さらに労使で決めた「みなし労働時間」よりも実際の労働時間の方が長いことも明らかになりました。
2021年07月27日 09:15

求人サイト「正確な情報を」厚労省が法改正へ!(令和3年7月27日.日経新聞)

厚生労働省は、雇用仲介サービスの整備に向けた報告書をとりまとめました。企業の求人情報を提供するサイトなどが正確な情報を掲載するよう新たな措置を講じることが適当だと記しました。賃金などの労働条件が掲載内容と異なるトラブルが起きていることに対応する方針です。

●有識者らでつくる研究会に報告書案を示し、了承されました。今後は労働政策審議会(厚労相の諮問機関)で議論し、2022年の通常国会に職業安定法改正案を提出することを目指します。求人サイトが扱う求人件数は19年度で1811万件。国の許可や届け出が必要なく、厚労省も具体的な事業者数などを把握できていません。報告書は苦情を受け付ける体制を整備することや業務に必要な範囲内で個人情報の収集、保管、使用をすることも求めました。

●報告書はこのほか、国が求人サイトなどを活用して労働市場全体の情報を把握できる仕組みを構築することも盛り込んでいます。厚労省は法律で規定を設け、迅速に情報を収集できるようにする方針です。効果的な雇用対策の実現につなげます。雇用を仲介するサービスには厚労省の許可が必要な職業紹介事業、公的機関であるハローワーク、「リクナビNEXT」といった求人サイトなどがあります。職業紹介事業は求人者と求職者の間の雇用関係を成立させるようにあっせんし手数料を徴収しますが、求人サイトは情報提供が事業内容になります。最近ではSNS(交流サイト)や口コミサイトでの仲介など新たなサービスも広がっています。
2021年07月27日 09:12

時間外労働の上限規制適用で冷凍食品製造会社を書類送検 全国初のケース!(令和3年7月26日.KBS瀬戸内)

時間外労働の上限規制を超えて働かせていたとして香川県三豊市の冷凍食品製造会社などが観音寺労働基準監督署に書類送検されました。

●労働基準法違反の疑いで書類送検されたのは三豊市の「ちぬや冷食」と親会社の「味のちぬや」、工場長の男性ら3人です。観音寺労働基準監督署によりますと「ちぬや冷食」などは、2020年4月から6月にかけて工場で働く外国人技能実習生10人に月100時間を超える時間外労働をさせました。

●さらに2020年7月に労基署が立ち入り調査をしたときにうその書類を出して「時間外労働はさせていない」とうその説明をした疑いが持たれています。10人のうち1人は月に184時間の時間外労働をしていたということです。働き方改革関連法による時間外労働の上限規制が適用されたのは全国で初めてです。
2021年07月26日 09:53

あおぞら銀、全行員にデジタル人材教育 社長含む2000人!(令和3年7月20日.日経新聞)

あおぞら銀行はすべての役職員にデジタル人材としての教育を始めます。グループ会社を含む約2000人に対し、IT(情報技術)に関する国認定の資格取得も視野に入れた講習を実施します。

●選抜者には高度な研修を施し、社長や役員には経営陣専用の講座も設けます。銀行経営にデジタル関連の知識が不可欠になっており、全行員の素養を高めます。デジタル人材教育は2021年度から実施します。行員向けにオンラインで専門講座を用意しています。
2021年07月20日 08:39

雇用調整助成金で失業率2・6ポイント抑えた…労働経済白書!(令和3年7月19日.読売新聞)

政府は午前、2021年版「労働経済の分析」(労働経済白書)を閣議決定しました。「雇用調整助成金」などの支援策で、新型コロナウイルスが感染拡大した2020年4~10月の完全失業率の上昇を2・6ポイント程度抑えて月平均2・9%にとどめたと分析しています。

●雇用調整助成金は、企業が従業員に支払う休業手当の一部を国が助成する制度です。2021年2月までに約4割の企業が利用し、雇用の維持に努めました。申請手続きの簡素化で利用が進み、産業別では「飲食・宿泊業」が73・2%と最も高く、「製造業」が49・9%で続いています。支給上限額はコロナ対策で1人日額1万5000円に引き上げられています。白書によりますと、2020年はコロナ禍で経済活動が抑制され、雇用情勢が悪化しました。緊急事態宣言が発令された同年4月には、休業者が前年同月比で420万人も増えました。完全失業率は同年10月に3・1%まで上昇しましたが、雇用調整助成金による雇用の下支え効果もあり、リーマン・ショック後の最悪時(5・5%)より低水準にとどまりました。

●一方、助成金の支給増加で財源が 逼迫しており、「負担の在り方が今後の課題」と指摘しています。白書では、緊急事態宣言下で普及したテレワークについても考察しました。コロナ禍でテレワークを導入した企業や労働者で、2020年12月時点も継続して利用している割合は56・7%にとどまりました。白書は、「時間や場所を有効に活用し、誰もが生産性を高めて働くことができる新しい働き方として根付いていくことを期待したい」と締めくくりました。
2021年07月19日 10:17

「過労死ライン」達せずも不規則勤務などで労災認定へ 厚労省!(令和3年7月19日.NHKnews)

厚生労働省は、過労死の認定基準をおよそ20年ぶりに見直し、残業時間の長さがいわゆる「過労死ライン」に達しない場合でも、それに近い実態があり不規則な勤務などが認められれば労災と認定することになりました。

●国は過労死を認定する基準について残業時間が病気の発症直前1か月に100時間、発症前の2か月から6か月は1か月平均で80時間をいずれも超えた場合などとしていて、「過労死ライン」と呼ばれています。厚生労働省が設置した有識者の検討会は「働き方の多様化や職場環境の変化があり、最新の医学的知見に基づき検証すべきだ」として、過労死の認定基準の見直しの検討を進めた結果をまとめました。これを受け厚生労働省は、およそ20年ぶりに認定基準を見直すことになりました。

●具体的には、残業時間の長さが「過労死ライン」に達しない場合でもそれに近い残業があり、不規則な勤務などが認められれば「仕事と病気の発症との関連性が強いと評価できる」として労災と認定すべきだとしています。不規則な勤務は、仕事の終了から次の開始までの「勤務間インターバル」が短い場合や、休日のない連続勤務などとしていて、働く人の勤務の実態や負荷を認定の判断により反映させたいとしています。

●「過労死ライン」については、遺族や弁護士からWHO=世界保健機関などの指摘を踏まえ、1か月65時間に見直すべきだという意見が出ていましたが、現在の基準を維持するとしています。厚生労働省は、パブリックコメントなどを行ったうえで、早ければ来月にも全国の労働基準監督署に通知し新しい認定基準の運用を始める方針です。
2021年07月19日 09:14

男性育休中の就労、所定労働日の半分まで可能に 厚労省!(令和3年7月16日.日経新聞)

厚生労働省は7月15日、男性が子どもの出生後8週間以内に育児休業を取得する際、休業期間中であってもその所定労働日数の半分までは就業できるとする方針を示しました。

●急な会議や業務などへの対応を想定します。柔軟に対応できる環境をつくり、男性も育休を取りやすくします。男性の育休を巡っては今年6月、子どもの出生後8週間以内に4週間まで休業できる内容を盛り込んだ改正育児・介護休業法が成立しています。
2021年07月16日 09:06

最低賃金「過去最大の引き上げ28円増」は朗報か 残ったしこり!(令和3年7月15日.朝日新聞)

2日間にわたる詰めの協議を経て厚生労働省の審議会が示した結論は、最低賃金について「過去最大の引き上げ」を促す内容となりました。実現すれば全都道府県の時給が初めて800円を上回ります。労働者側には朗報となりましたが、使用者側からは不満が噴き出しました。

●13日午後2時に始まった詰めの協議は14日未明まで続いて1回打ち切られ、同午前10時から再開されました。労使の溝が埋まらない中、公益代表の委員が示した提案が全国一律28円の引き上げとなりました。コロナ禍前に続いた年3%程度の引き上げへの回帰をめざす政府方針に沿った内容です。

●公益代表はワクチン接種の開始などで「昨年度とは審議の前提となる状況が異なっている」と説明。最低賃金の地域間格差への配慮、非正規雇用労働者の処遇改善なども理由に挙げました。全地域がそろって28円上げれば最低賃金が低い地域ほど上昇率は高くなります。

●結果を労働者代表側は歓迎しています。連合の冨田珠代委員は協議を終え、「コロナ下においても最低賃金を引き上げることの必要性が認められました。『誰もが時給1千円』に向け一歩前進と受け止めている」と語りました。
2021年07月15日 09:35