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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

月100時間の時間外労働、退職翌日に自殺 「過労が原因」労災認定!(令和3年10月15日.朝日新聞)

自動車部品メーカー、岐阜工機(岐阜県八百津町)の男性社員(当時33)が2017年9月に自殺し、関労働基準監督署が、過労による精神障害が自殺の原因だとして労災認定しました。遺族側が10月13日発表しました。認定は8月2日付。

●遺族側代理人の岩井羊一弁護士によりますと、男性は2006年に入社し、生産設備の保全や生産準備を担当。新しい機械の導入に伴い、親会社から費用の一部の補助を受けるなどの目的で、2017年1月ごろから親会社へ提出する書類の作成にも携わりました。書類の作成などで、4月下旬から5月下旬に月間22時間だった時間外労働が、7月15日までの1カ月間は100時間3分に達しました。男性は7月25日から休暇を取り、9月20日に退職。翌日、自宅で自殺したといいます。労基署は、遅くとも男性が休暇に入る前日にはうつ病を発症していたと判断。月100時間超の時間外労働と、書類がなかなか承認されず「上司とのトラブルがあった」ことなどを加味しました。遺族は今後、損害賠償を求めて会社側と話し合うといいます。

●男性はうつ病を発症したとされる2017年7月下旬、母親(66)に「会社でひどいことを言われ、罵声を浴びせられる。仕事もえらい(つらい)」と漏らしたといいます。母親は「助けてもやれず悔やんでも悔やみきれない。息子をつぶしたこの会社を許すことは決してない。労災認定で無念を少しでも晴らしてやることができた」と談話を寄せています。岐阜工機は取材に「労災認定についてこれから詳細を把握して、対応したい」としています。
2021年10月15日 09:33

キャバクラ接客員は「労働者」店側が解決金で和解さいたま地裁!(令和3年10月15日.毎日新聞)

キャバクラで接客をする女性が労働契約で働く労働者にあたるとして、店側に深夜の割増賃金など約1100万円の支払いを求めたさいたま地裁の訴訟は、両者の契約が労働契約であったことを確認し、店側が解決金などを支払う内容で和解しました。原告代理人の弁護士らが10月14日、記者会見して公表しました。キャバクラの接客従業員を労働者と認めた事例はほかに見当たらず、極めて珍しいとしています。

●原告代理人らによりますと、訴えたのは埼玉県越谷市のキャバクラ店で2016年5月から19年3月まで接客従業員として働いた30歳の女性。出勤のたびにタイムカードを打刻し、退勤時間は店側が出退勤簿に記録していました。平日は午後9時から翌日午前4時まで、週末は午前5時まで働きました。原告側は労働基準法に定められた午後10時以降の深夜労働や、残業にかかる割増賃金(いずれも賃金の25%以上)などが支払われなかったと主張。店の都合で定刻より早く勤務を切り上げる「早上がり」になると残りの時間の賃金が支払われず、厚生費や送り代の名目で出勤ごとに各1000円が違法に賃引きされた、とも訴えました。女性が加入していた労働組合「キャバ&アルバイトユニオンOWLs」との交渉で店側は「双方の契約は雇用ではなく委任」と個人請負で働いていたと主張し、支払いを拒否したといいます。
2021年10月15日 09:24

「自殺の原因は過重労働とパワハラ」中部電力の男性新入社員の遺族が労災認定求めた裁判 地裁が請求を棄却!(令和3年10月12日.東海テレビ)

中部電力の新入社員の男性が自殺したのは、上司のパワハラなどが原因だとして遺族が労災認定を求めた裁判で、名古屋地裁は請求を棄却しました。

●訴えを起こしていたのは、中部電力の新入社員で2010年に自殺した鈴木陽介さん(当時26)の母・吉田典子さん(59)です。吉田さんは「自殺の原因は、過重労働と上司によるパワハラ」だとして、2013年に労災を申請しましたが、認められなかったため、この決定を取り消すよう国に求め、国側は請求の棄却を主張していました。

●11日の判決で名古屋地裁は、過重労働と上司の指導について「心理的強度は3段階の『中』にとどまる」として、自殺とパワハラなどとの因果関係を認めず、原告側の請求を棄却しました。吉田さん:「原告が立証しなくてはいけないという、大きな壁があるということはわかっていました。陽介自身が一番悲しくて辛かったというのが、私がなんとかして事実がなんであったのかを見つけてあげたいと思って戦っています。まだまだ戦いは続くことになります」原告側は控訴する方針です。
2021年10月12日 09:23

休業支援金、雇用保険未加入者の利用が7割弱、安全網の課題うかぶ!(令和3年10月11日.朝日新聞)

休業支援金、雇用保険未加入者の利用が7割弱、安全網の課題うかぶ!(令和3年10月11日.朝日新聞) コロナ禍対応の特例として、国が整備した「休業支援金」の支出が9月中旬までに1800億円を超え、利用者の7割弱が雇用保険の未加入者だったことがわかりました。勤務先から休業手当を受け取れなかった働き手を国が直接支える緊急策として一定の役割を果たしています。ただ雇用保険から漏れる働き手の多さを示しているともいえ、議論になりそうです。

●厚生労働省の審議会で利用状況が示されました。政府は、雇用保険料を財源とする「雇用調整助成金」(雇調金)をコロナ禍における働き手支援の柱に据え、休業手当を払った企業を助成。特例として、週の労働時間が20時間に満たないパートといった雇用保険の未加入者も、税金を活用して対象に含めています。しかし勤務先が雇調金を使わなかったり、パートを対象に含めなかったりして休業手当を受け取れない働き手も続出。そこで働き手が国に直接申請して受け取れる休業支援金も、雇用保険の枠組み内に創設しました。これらの支援策は失業率上昇を抑えたといわれる一方、雇調金の支出が想定以上に膨らんだため、雇用保険財政を圧迫しています。審議会は年末にかけて、特例をいつまで続けるのか議論していく予定です。

●9月中旬までの休業支援金の雇用保険加入者への支給決定は約67万件(支出額約587億円)。未加入者は約177万件(1236億円)でした。雇調金は加入者が約350万件(4兆1392億円)、未加入者が約106万件(3262億円)となっています。この日の審議会では、8月末までの休業支援金の支給決定のうち20代、40代、50代の女性への支給がそれぞれ30万件ほどに達し、特に多いことが示されました。厚労省は、雇用保険未加入者への支給が多いことも踏まえ、「特に中高年のパートを中心に利用されているのではないか」(担当者)と分析しています。20代男性も25万件ほどに及ぶことから、未加入である学生アルバイトへの支給も多いとみています。
2021年10月11日 09:54

香港「職工盟」解散 民主派勢力ほぼ全滅 国安法圧力で!(令和3年10月7日.毎日新聞)

香港の民主派労組連合「香港職工会連盟(職工盟)」は3日、特別会員大会を開き、解散を決定しました。香港メディアが報じました。

●2019年の抗議デモに会員を動員したことなどが問題視され、香港国家安全維持法(国安法)違反の可能性があると親中派メディアが報じるなど、圧力が強まっていました。

●香港の民主化運動を支えてきた民間団体が今年8月以降、相次ぎ解散に追い込まれており、職工盟の解散で、民主派勢力の主要団体はほぼ全滅したことになりました。親中派の学者によりますと、中国の習近平指導部は「香港の反体制派撲滅」を目指しています。
2021年10月07日 09:19

トヨタ社員労災、判決確定 業務とパワハラでうつ病!(令和3年10月5日.日経新聞)

2010年に自殺したトヨタ自動車の男性社員(当時40)の妻(50)が、労災を認めなかった豊田労働基準監督署の処分取り消しを国に求めた訴訟で、請求棄却の一審判決を取り消し、上司のパワーハラスメントや業務とうつ病発症の因果関係を認定して労災を認めた名古屋高裁判決が令和3年10月1日までに確定しました。国側が期限までに上告しませんでした。

●9月16日の二審判決は、男性が業務進捗の報告などをするたびに上司2人から大声で叱責されたことを「社会通念に照らし、許容範囲を超える精神的攻撃」と判断しました。判決によりますと、1990年に入社した男性は2008年4月以降、新型プリウスの部品生産ライン立ち上げの主担当となり、2009年5月からは並行して別の業務に従事。さらに同年9月からは中国関連業務にも関わるようになりました。

●豊田労基署は「今後、速やかに労災保険給付を行うよう努めたい」、トヨタは「ご遺族に改めてお悔やみを申し上げます。社員が安心して働ける風通しのよい職場風土を築くよう、努力を続けてまいります」とそれぞれコメントしました。妻は代理人を通じ「皆さんの支えがあって今日を迎えることができた。労災を認められても夫が帰ってこないのは寂しいが、真実が分かってよかった」とコメントしました。
2021年10月05日 09:19

10年後に「成長する仕事」と「衰退する仕事」。米国労働統計局が予測!(令和3年10月4日.FINDERS)

米国労働統計局は先月、2030年までに米国の雇用者数は1190万人増加し、7.7.%成長するなどといった内容の雇用予測を発表しました。
あくまで米国における雇用予測ではありますが、今後「成長する仕事」と「衰退する仕事」をラインナップしております。
私たち日本人も大いに参考になるのではないでしょうか。

雇用者数の上昇率トップ10「成長する仕事」はこちら
1位 風力発電タービン技師 +68.2%(+4700人)
2位 診療看護師 +52.2%(+11万4900人)
3位 太陽光発電ソーラーパネル設置業 +52.1%(+6100人)
4位 統計学者 +35.4%(+1万4900人)
5位 理学療法士アシスタント +35.4%(+3万3200人)
6位 情報セキュリティアナリスト +33.3%(+4万7100人)
7位 在宅医療・身辺介護補佐 +32.6%(+112万900人)
8位 医療ヘルスケアマネージャー +32.5%(+13万9600人)
9位 データサイエンティスト等 +31.4%(+1万9800人)
10位 医師アシスタント +31.0%(+4万100人)

雇用者数の下落率トップ10「衰退する仕事」はこちら
1位 文字入力 -36.0%(-1万6300人)
2位 駐車場監視員 -35.0%(-2800人)
3位 原子炉管理 -32.9%(-1800人)
4位 裁断師 -29.7%(-2400人)
5位 テレフォンオペレーター -25.4%(-1200人)
6位 時計修理業 -24.9%(-700人)
7位 訪問販売員・路上販売員 -24.1%(-1万3000人)
8位 電話交換手 -22.7%(-1万3600人)
9位 データ入力 -22.5%(-3万5600人)
10位 靴機械操作 -21.6%(-1100人)

●雇用者数の下落率の上位のほとんどは事務・業務補助職になります。また、商品・サービスの生産、営業職も減っています。これらはすべて機械化・自動化が要因です。音声を文字に変換するソフトウェアがあれば文字入力の仕事は不要になります。逆に「成長する仕事」はどれも、専門技術や知識など求められるものばかりです。需要のある雇用を掴むため、私たちは時代の風を読み取りながら、日々勉強に励む必要がありそうです。
2021年10月04日 09:43

厚生労働相に後藤茂之氏起用へ!(令和3年10月4日.産経新聞)

自民党の岸田文雄総裁は9月3日、厚生労働相に後藤茂之政調会長代理(65)を起用する方針を固めました。

●後藤氏は旧大蔵省出身で、社会保障分野に精通しています。法務副大臣や衆院予算委員会筆頭理事などを歴任しました。衆院長野4区選出で当選6回。
2021年10月04日 09:28

8月完全失業率は2.8%で前月と同水準、有効求人倍率1.14倍で低下!(令和3年10月1日.ロイター通信)

総務省が10月1日発表しました8月の完全失業率(季節調整値)は2.8%で、前月(2.8%)から横ばいでした。厚生労働省が発表しました8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.14倍で、前月から低下しました。

●完全失業者数(同)は191万人で、前月比1万人増加しました。うち勤務先の都合や定年退職など「非自発的な離職」は5万人減、「自発的な離職」は4万人増でした。就業者数(同)は6676万人で32万人減少しました。

●有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント低下の1.14倍でした。低下は4カ月ぶり。分子となる有効求人数の伸び(1.2%増)を、分母にあたる有効求職者の伸び(2.2%増)が上回りました。新型コロナウイルスのワクチン接種の加速を背景に、求職活動を再開する動きが出てきました。
2021年10月01日 09:25

介護施設やスーパーなどで労災が増加 対策徹底を要請 厚労省!(令和3年10月1日.NHKnews)

介護施設やスーパーなどで労災が増加していて、厚生労働省は新型コロナウイルスの感染防止などで業務が増えたため、転倒などのけがにつながっている可能性があるとして、業界団体に対して対策を徹底するよう緊急の要請を行いました。

●緊急の要請は三原厚生労働副大臣が、介護施設などの社会福祉施設、スーパーなどの小売業、運送会社などでつくる業界団体に対してオンラインで行いました。この中で三原副大臣は「新型コロナウイルスの感染防止に取り組んでいると思うが、従業員が安心して働ける環境をつくることは重要な課題だ」と述べて、対策の徹底を呼びかけました。

●厚生労働省によりますと、去年1年間に全国の社会福祉施設で働く人が、作業中に死亡したり、4日以上休業したりしたのは1万1000人余りに上り、前の年よりおよそ16%増えています。ことしはこれを上回るペースで労災が起きていて、介護作業中に腰を痛めたり、転倒したりするケースや、高齢の労働者の労災が目立っているということです。厚生労働省は新型コロナウイルスの感染防止などで業務が増えて、労災の増加につながっている可能性があるとしています。要請を受けた業界団体では、職員の研修を行うなど対策に取り組むことにしています。
2021年10月01日 09:15