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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

2月の実質賃金横ばい 先行き懸念、毎月勤労統計!(平成29年4月10日.日経新聞)

厚生労働省が発表しました2月の毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上)によりますと、物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月と比べて横ばいでした。名目賃金にあたる現金給与総額は26万2869円で前年同月比で0.4%増。賃金の伸びを左右するフルタイム労働者の基本給が伸び悩み、賃金の増加は足踏みする可能性があります。

●名目賃金の内訳をみますと、通勤費など一時金を示す特別に支払われた給与が前年同月比で5.5%増加し、賃金全体の増加に寄与しました。基本給を示す所定内給与は0.2%増の23万9313円でした。実質賃金は名目賃金から物価上昇分を除いた指標で、消費動向を左右します。2月は消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)が前年同月比0.4%上昇し、実質賃金を名目より押し下げました。実質賃金の力強い回復がなければ、消費の拡大にはつながりにくいことになります。

●基本給を雇用形態別にみますと、フルタイム労働者の所定内給与は横ばいでした。フルタイムの基本給は2014年4月以来2年10カ月ぶりに増加が止まりました。厚労省は賃金は基調として緩やかに増加していると分析しつつも、「先行きを注視する」とコメントしました。
2017年04月10日 09:30

アマゾンの当日配送撤退 ヤマトが方針 ネット通販転機に!(平成29年4月7日.日経新聞)

宅配最大手のヤマト運輸は最大の取引先であるインターネット通販大手アマゾン・ドット・コムの当日配送サービスの受託から撤退する方針を固めました。

●夜に配達しなければならない荷物が増え、人手不足の中、従業員の負担が増しているため取引を見直します。アマゾンは日本郵便などへの委託を増やす考えですが、ヤマトの撤退でサービス縮小を余儀なくされる可能性があります。
2017年04月07日 10:39

20代勤務医、週55時間労働 さらに当直…12時間超!(平成29年4月7日.朝日新聞)

20代の勤務医は週平均55時間勤務し、これに当直や緊急時に備えた待機が12時間以上加わります――。厚生労働省研究班(研究代表者=井元清哉・東大医科学研究所教授)が、平成29年4月6日発表しました初の大規模調査で、多くの医師が長時間働いている実態が浮かびました。同省の検討会は同日、偏在対策や他職種との業務分担を盛り込んだ働き方を提言する報告書を塩崎恭久厚労相に提出しました。

●全国約1万2千の施設に勤める10万人の医師に調査票を送付。昨年12月の1週間に、何時間働いたかの記入を依頼し、1万5677人が郵送で回答しました。常勤の20代男性の平均勤務時間は、週に57.3。同女性は53.5。年代が上がるにつれ、勤務時間は減少の傾向でした。週60時間以上勤務していたのは男性の27.7%、女性の17.3%。診療科別では、救急科が最長の55.9。精神科は43.6と差がみられました。


2017年04月07日 09:03

「残業、年720時間の上限適用を」 運送業界の労組!(平成29年4月6日.朝日新聞)

政府が導入を目指す残業時間の上限規制について、規制適用が5年猶予された上で一般業種より緩い規制がかかることになりました運送業界の二つの労働組合が平成29年4月3日、国土交通省と厚生労働省に対し、5年後の適用時に一般と同じ規制をかけるよう要請しました。

●政府が3月末にまとめました「働き方改革実行計画」では、残業時間の上限を最大で「年720時間(月平均60時間)」とした上で、極めて忙しい1カ月の上限を「月100時間未満」などと設定。現行の上限規制で適用除外となっている運送業については、新たに導入する規制の適用を5年間猶予し、5年後に一般業種より緩い「年960時間(月平均80時間)」の上限規制をかけるとしています。

●この日の要請で組合側は、道路貨物運送業が過労死の労災認定件数が最も多い業種であることに触れ、「このままでは、長時間労働の是正を目指してきた働き方改革の意義は失われる」と指摘しました。
2017年04月06日 09:28

完全失業率改善、22年ぶり2%台…求人倍率は横ばい!(平成29年4月3日.毎日新聞)

総務省が平成29年3月31日発表しました2月の完全失業率(季節調整値)は、前月比0.2ポイント低下の2.8%で、2カ月連続で改善しました。2%台となったのは1994年12月以来22年2カ月ぶりとなります。景気の緩やかな回復を背景に企業の人手不足感が強まり改善につながりました。そして厚生労働省が平成29年3月31日発表しました2月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.43倍でした。

●有効求人倍率は求職者1人当たりの求人数を示し、企業の強い人手不足感を背景に、1991年7月以来の高い水準が続いています。求人票が届けられたハローワークが所在する都道府県別で見ますと、最高は東京の2.04倍、最低は沖縄の1.02倍でた。

►ポイント
2月完全失業率------2.8%
2月有効求人倍率----1.43倍


2017年04月03日 09:40

関西電力が時間外賃金未払い、1万人超に計17億円!(平成29年3月30日.NHKnews)

関西電力が、去年末までの2年間で1万人を超す従業員に対して、合わせて17億円近くの時間外労働の賃金を支払っていなかったことが、関係者への取材でわかりました。関西電力では、去年自殺した管理職の男性が過労死に認定されていて、労働局は勤務の詳しい実態を調べることにしています。

●関西電力は、去年4月、福井県の高浜原発の運転延長をめぐり、原子力規制委員会の審査に対応していた管理職の40代の男性社員が自殺し、その後、労災と認定されたほか、去年12月には、従業員に対する時間外労働の賃金の未払いがあったとして、労働基準監督署から是正勧告を受けました。

●関西電力は、すべての従業員2万2000人余りを対象に調査した結果、去年末までの2年間に従業員およそ1万3000人に対し、時間外労働への割り増し賃金や深夜手当の未払いが、合わせて17億円近くに上ることが、関係者への取材でわかりました。関西電力も今回の賃金の未払いについて認めているということで、労働局では従業員の勤務の詳しい実態を調べることにしています。
2017年03月30日 10:25

残業上限「月100時間未満」=政府が働き方実行計画-安倍首相「歴史的な一歩」!(平成29年3月30日.時事通信)

政府は平成29年3月28日、働き方改革実現会議を首相官邸で開き、実行計画を決定しました。長時間労働を是正するため、残業の上限を「月100時間未満」と明記。「同一労働同一賃金」を推進し、正社員と非正規労働者の賃金に差をつける場合は企業に説明義務を課します。労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の審査を経て秋の臨時国会にも関連法案を提出、2019年度の施行を目指します。

●安倍晋三首相は「日本の働き方改革にとって歴史的な一歩だ」と強調。法案の早期提出に意欲を示した。同計画の進捗状況を点検する「フォローアップ会合」の設置も表明しました。長時間労働の是正では、残業の上限を原則「月45時間、年360時間」とし、繁忙期は例外的に(1)月100時間未満(2)2~6カ月の月平均80時間(3)年720時間(月平均60時間)(4)月45時間を超える場合は年6カ月まで-とします。違反企業には罰則も科す。残業に実質的な上限規制を設けるのは1947年の労働基準法制定以降、初めてとなります。現在は残業規制の適用対象外となっている運輸・建設業には、法施行後5年間の猶予期間を経て、それぞれの実態に応じた上限規制を導入。医師に関しては、同5年後をめどに他の業種と同じ規制導入を目指すとしています。

●同一労働同一賃金では、「不合理な待遇差の是正を求める労働者が、裁判で争えることを保障する法制度を整備する」と明示しました。基本給や賞与に関し、経験や能力、業績への貢献度などが同じなら正規と非正規で「同一の支給」をするよう要請。時間外・深夜・休日労働などには同じ割増率で支給するよう求めました。また、派遣労働者の賃金が派遣先によって変わらないようにするため、派遣元との労使協定に関する規定も盛り込みました。「同業労働者の賃金水準と同等以上」「能力を賃金に反映」などの要件が満たされれば協定を結ぶことができ、賃金水準を派遣先の労働者に合わせる必要がなくなります。


2017年03月30日 08:52

正社員との賃金差「不合理でない」メトロ契約社員訴訟判決!(平成29年3月27日.日経新聞)

東京メトロの駅売店で働く契約社員ら女性4人が正社員との賃金格差が不当として、勤務先のメトロ子会社に差額分など計約4500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が東京地裁でありました。吉田徹裁判長は「給与や賞与、住宅手当などの格差は不合理ではない」として請求の大半を棄却しました。

●判決理由で吉田裁判長は、売店で働く正社員は一部に限られ、契約社員とは業務内容や責任の程度、配置転換の有無が異なると指摘。「長期雇用を前提に、正社員の賃金や福利厚生を手厚くする会社の判断には合理性がある」と述べた。ただし、正社員との残業代の差は不合理と判断し、原告1人に約4000円を支払うよう会社側に命じました。

●2013年施行の改正労働契約法は、有期契約を理由に正社員との不合理な労働条件の差を設けることを禁じた。原告は「仕事内容が同じなのに賃金が違いすぎる」として同法違反を主張しました。
2017年03月27日 09:28

医師の残業 法施行5年後に規制へ!(平成29年3月23日.FNNnews)

「働き方改革」をめぐって、政府が、医師の残業時間の上限について、法律を施行して5年後に規制をかける方向で検討していることがわかりました。

●政府は、残業時間の上限を年間「720時間以内」とし、忙しい月は「100時間未満」とすることを盛り込んだ法案を提出したい考えです。しかしながら、医師については、患者の求めがあれば、診察や治療を行う義務があるため、法律施行後5年間は「猶予期間」とし、その後、残業時間の規制を設ける方向で検討していることがわかりました。医師を増やすためには、医学部の定員を増やすなど、時間がかかることも背景にあります。
2017年03月23日 11:01

残業月100時間未満 運輸業は五輪後まで除外 労災認定5年連続ワースト!(平成29年3月23日.東京新聞)

1カ月の残業時間の上限を100時間未満などとする労働基準法改正問題で、政府が運輸業や建設業など一部業種について2020年東京五輪・パラリンピック後まで法律の適用を見送る公算が大きくなりました。運輸業は特に長時間労働が問題化しており、法の適用が遅れればそれだけ、過酷な労働環境が続くことになりかねません。

●道路貨物運送業はこれまでも残業時間の基本的な上限の対象外でした。法改正しても猶予期間が置かれるのは、仕事柄、途中で仕事を止めづらいとの理由です。政府内には猶予期間を5年にする案が出ています。政府が働き方改革で上限とする月100時間未満は、厚生労働省が定める過労死の認定基準と重なっており、不十分だと批判されています。運輸業などはこの上限規制さえ設けられないことになります。

●厚労省の調査では2011~2015年度、脳・心臓疾患による労災保険の給付決定件数は「道路貨物運送業」が5年連続で最多でした。年間平均で約80件と、ワースト2位の総合工事業、同3位の飲食店の4倍以上になります。労働時間の長さが密接に関係している。2016年の過労死等防止対策白書によると、2015年の年間総実労働時間は道路貨物運送業が2443時間と、全産業の中で最長。平均を400時間も上回っています。運輸業は荷主の立場が強く、厳しい競争で運転手の賃金も低く抑えられがちで、人手不足につながり、長時間労働に拍車がかかる悪循環が繰り返されています。運輸労連は、トラック運転手の声をまとめたDVDを制作。高速道路料金を惜しみ、仮眠時間を削って一般道を走るなど、深刻な証言が盛り込まれています。動画投稿サイト「ユーチューブ」に近く短縮版を載せる予定です。運輸労連の担当者は「居眠りなどによる事故死も発生している。法適用まであまりにも長ければ問題。今回が長時間労働是正の最大のチャンス」と話しています。

2017年03月23日 08:55