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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

空自隊員、三沢基地夜間勤務で飲酒、30人処分!(平成28年6月30日.日経新聞)

領空侵犯機への対応など不測の事態に備え待機する夜間勤務中に酒を飲んだとして、青森県航空自衛隊三沢基地は平成28年6月29日、戦闘機部隊の第8飛行隊で整備や機材運搬を担当する男性隊員29人と、黙認していた上官1人を減給処分にしました。

●基地によりますと、昨年12月18日夜、当直隊員のバックアップとして泊まり込む補填要員と呼ばれる2人が、事務室内で缶ビールを飲んでいるのを巡回中の当直隊員が見つけた。その後の聞き取り調査に対し、他に27人が補填要員として待機中に酒を飲んだことがあると申し出ました。基地の広報担当者は「補填要員までが動員される事態はなかなか起きず、気の緩みや油断があった」と話しています。
2016年06月30日 12:38

女性・シニア 働く人の5割・2015年国勢調査ず!(平成28年6月30日.日経新聞)

総務省が平成28年6月29日公表しました2015年国勢調査の抽出速報集計で、就業者全体に占める女性と65歳以上の高齢者の割合が初めて5割を占めることが分かりました。。

●少子高齢化のあおりで労働力人口は6075万人と前回の10年調査と比べ295万人減少し、6000万人割れが目前に迫ります。増加する介護・福祉分野などの人手不足を補うため女性とシニア層が働き手として存在感を高めています。

●働いている人と求職している人の合計の割合を示す労働力率は、男性は高齢化の影響で過去最低の70・8%、女性は1975年以降で最高の49・8%でした。幅広い世代で働く女性が増えており、25~29歳の女性は80・9%で、初めて8割を超えました。ただ、男性は正規雇用が64・4%だったのに対し、女性は38・9%でパート・アルバイト(43・0%)を下回っています。
2016年06月30日 09:58

メトロ売店で「同一労働同一賃金」訴訟 非正社員が訴え!(平成28年6月27日.朝日新聞)

政府が「同一労働同一賃金」を掲げる中、東京メトロの売店で働く非正社員が、正社員との待遇格差が不当だと東京地裁で争っています。同地裁では5月、定年後再雇用の契約社員のケースで、定年前と同じ仕事なのに賃金が低いのは「不合理」との判断が出ています。判決は年度内とみられ、今回の判断も注目されています。

●訴えているのは、東京メトロ子会社の62歳の契約社員ら4人。時給制で月額では16万円程度です。女性らは、正社員の最低22万円程度(入社10年、40歳以上の場合)とは待遇に格差があると主張。労働契約法20条に違反しているとして、子会社に計4200万円の損害賠償を求めています。証人尋問で女性は「時給制なので休みの多い月は収入が減って生活が苦しい。同じ売店で同じように働いているのだから、差をつける理由は無いと思う」と述べています。

●会社側の元総務部長は「社員には配置や職種の転換がある」「正社員らは、売り上げが多く業務の密度が高い店に配置されている」と、正社員と非正社員の違いを強調しました。政府は「1億総活躍プラン」で、同一労働同一賃金を掲げており、同じような職務では正社員か非正社員かに関わらず同じ賃金とする考え方で、非正社員の待遇の底上げを図る方針です。今後、賃金差がどのような場合に合理的とされるかを示すガイドライン(指針)の策定を検討しています。労働契約法の改正も見込まれており、裁判の動向も議論に影響を与える可能性があります。
2016年06月27日 09:44

「心の病」労災請求が1500人超 3年連続で最多更新!(平成28年6月27日.朝日新聞)

過労などが原因で精神障害となり、労災請求をした人が2015年度に1500人を超え、3年連続で過去最多となりました。精神障害で労災認定された人の数は減りましたが、高止まりが続いています。

●厚生労働省が、2015年度の「過労死等の労災補償状況」を公表しました。精神障害で労災請求した人は1515人で、前年度比59人増。比較できる1983年度以降で最も多くなりました。労災認定された人は472人で25人減りましたが、過去3番目に多くなりました。6割が30~40代で、うち自殺や自殺未遂者は93人でした。

●業種別で多かったのは道路貨物運送業や介護など医療・福祉、小売業など。原因別では、「仕事内容・仕事量の変化」「月80時間以上の残業」「2週間以上の連続勤務」など仕事量に関するものが目立ち、長時間労働が原因になっていることがうかがえます。「脳・心臓疾患」で労災認定された人は、前年度比26人減の251人(うち死者96人)でした。減少は3年連続。業種別では道路貨物運送業が3割。労災認定された人の9割が月80時間以上の残業をしており、長時間労働の影響が出ています。
2016年06月27日 09:24

27歳自殺、上司暴行認めるも関係否定、労災認めず!(平成28年6月23日.共同通信)

東京の大手印刷会社の研究開発部門で働いていた27歳の男性が自殺したのは上司のパワハラや過重労働が原因だとして、両親が国に労災認定を求めた訴訟の判決で、東京地裁は平成28年6月22日、上司の暴行や長時間労働だった時期があったと認める一方、「心理的負荷が強かったとはいえない」と自殺との因果関係を否定し、請求を棄却しました。

●判決理由で佐々木裁判長は「自殺の半年前、上司から歓送迎会の席上で殴られたと推認できるが、原因や回数、状況を明らかにする証拠はない」と指摘。うつ病の発症や悪化が業務に起因するとは認められないと述べています。
2016年06月23日 16:27

自殺、国の審査会は「労災」労基署判断から一転 大阪!(平成28年6月23日.朝日新聞)

7年前、金券ショップの店長だった大阪市の当時34歳の男性が自殺しました。労働基準監督署は労災と認めなかったのですが、国の労働保険審査会は一転して認定しました。店の定休日にも社長の出張に同行しており、1カ月以上にわたって休まず働いたと判断しました。遺族は会社の労務管理のあり方を問い、損害賠償を求めて近く大阪地裁へ提訴する予定です。

●働き過ぎを背景とした「心の病」の労災認定件数は増加傾向にあります。厚生労働省の調査では、過労などが原因で心を病み、自殺を図った人の労災認定は2014年度に過去最多の99件に上った。2014年には過労死等防止対策推進法が成立し、国の積極的な過労死対策が求められています。遺族代理人で過労死問題に詳しい立野弁護士(大阪弁護士会)によりますと、国の労働保険審査会が労基署の判断を覆すのは極めて異例。「店長職にありながら店員はおらず、全ての業務を実質1人で担っていました。休みたくても休めない名ばかりの店長の労働実態を認めた意義は大きい」と話しています。

●遺族側は、1日12時間近く、週6日働いていました。亡くなる約5カ月前からは会社の新規事業の立ち上げにもかかわり、休日をとれない約1カ月間の連続勤務がありました。――などと主張。定休日の日曜にもたびたび車を運転して兵庫・淡路島へ社長の出張に同行していました。自殺はこうした長時間労働に加え、社長からも厳しく売り上げの拡大を求められ、うつ病を患ったのが原因として2012年に労災申請しました。大阪西労基署は2013年、「達成困難なノルマや新規事業の担当になったことは認められず、仕事目的の同行だったとする客観的事実もない」などとして労災でないと判断。不服申し立てを受けた大阪労働局の労災保険審査官も2014年に追認しましたが、再審査を求められた国の審査会は男性が淡路島で仕事の打ち合わせに立ち会っていたことなどから、業務命令による同行と判断し、自殺と仕事の因果関係を認めました。

2016年06月23日 09:37

介護休業、基準明確化でとりやすく 厚労省研究会案!(平成28年6月20日.朝日新聞)

家族の介護が必要な時の介護休業が取りやすくなります。今の基準は「要介護2~3程度」相当とされますが、新基準は明確に「要介護2以上」とし、場合により「要介護1」の一部も対象になる可能性があります。来月にも案に沿った新基準がまとまり、来年1月に施行される見通しです。厚生労働省は、介護休業の取得を促し、「介護離職」を減らすことを目指します。

●介護休業は、対象の家族が2週間以上の介護が必要な「常時介護」の状態になった時、企業に申請し、最大93日間取れます。介護は長期間続くこともあります。まずまとまった休みを取り、介護の態勢を整えるための制度です。雇用保険の枠組みで、休業中は賃金の4割(8月から67%)が支給されます。

2016年06月20日 16:19

「性同一性障害、社内に知られた」社員が職場提訴へ!(平成28年6月20日.朝日新聞)

女性的な名前に改名したことを会社に報告後、意思に反して名簿などを書き換えられ、心と体の性が一致しない性同一性障害であることが社内に知られたなどとして、愛知県内のヤクルト子会社社員が職場の工場を相手取り、人格権の侵害に対する慰謝料など330万円の損害賠償を求め、近く名古屋地裁に提訴します。

●「本人と逐次協議しながら進めており、適切な対応だった」と答え、争う方針を示しています。訴状などによりますと、社員は戸籍上は男性ですが、性別の自己認識は女性の40代。私生活は女性として過ごし、職場では偏見などの不利益を恐れ男性として働いていました。女性ホルモンの投与などで容姿が変化し始めた2014年5月、同僚に「性同一性障害ではないか」と言われ、上司に同障害の診断書を出しています。一方、社内での公表や女性としての処遇は望まず、男性と一緒に着替える苦痛が増していたため更衣室だけは別室を希望。同月下旬に家裁が改名を認めた際も、社内で同障害を知られたくないとして、他人の目に触れる名簿などの記載は従来の男性名を要望していました。

●工場側は役員用更衣室や来客用トイレの使用などを認める条件として全従業員への説明を求め、6月初めには名簿などの名前をすべて女性名に変更。周囲の知るところとなりました。その結果、社員は1日3回にわけて全従業員に朝礼で「私は性同一性障害です。治療のためご迷惑がかかります」と説明することを余儀なくされ、精神的苦痛からうつ病などを発症。昨年3月に約2週間休職し、復職後は不当な配置転換をされたなどと訴えています。工場側は取材に、全従業員への説明については「本人の同意があった」と回答。「特別な配慮をする以上、他の従業員に疑義が生じたり興味本位のうわさが先行したりするより、同意のもとで情報を開示し理解を得ることが、長期的には本人のためになると判断した」などと説明しています。
2016年06月20日 10:14

外国語講師労働実態踏まえ社保加入認める東京地裁判決!(平成28年6月20日.毎日新聞)

労働時間が正社員の4分の3未満であることを理由に社会保険の加入資格を失うのは不当として、東京都内の英会話学校に勤める男性講師が日本年金機構に加入資格の確認を求めた訴訟で、東京地裁は、男性は保険に加入できるとの判決を言い渡しました。裁判長は、労働時間だけでなく報酬額や職務内容などを総合的に考慮して「加入資格があった」と判断しました。

●原告を支援する全国一般東京ゼネラルユニオンによりますと、社会保険料の負担を抑えるために講師の労働時間を正社員の4分の3未満に抑える外国語学校が多いといいます。勝訴したのはカナダ国籍のコー・ヤンシーさん(47)。1998年に来日し、2004年から現在の法人に勤務。2009年に「常勤の労働時間の4分の3を下回った」として加入資格を失い、2012年に提訴しました。

●こうした「4分の3ルール」は旧社保庁の1980年の連絡文書に基づいており、原告側は「法律の定めがなく違法だ」と主張。判決は「生計を支える労働者を被保険者とする社会保険の趣旨に反しない」とこの主張を退ける一方で、男性の報酬が社会保険を支払う標準額を超えていることや労働日数などを総合考慮して加入資格を認めました。年金機構は「厚生労働省と協議し対応したい」とコメントしています。
2016年06月20日 08:54

最低賃金「20円上げ」攻防 厚労省、労使議論開始!(平成28年6月17日.日経新聞)

厚生労働省の中央最低賃金審議会は、2016年度の最低賃金(現在は全国平均798円)を決める議論を始めました。安倍政権は年3%程度の引き上げを目指しており、時給で20円超の上げが実現するかが焦点です。今夏の決着に向け、労使の攻防が激しくなる見通しです。

●3年間続けたアベノミクスで雇用情勢などは改善しましたが個人消費は低迷が続いています。最低賃金に近い水準で働く人は約750万人と高水準で、賃金底上げにより「成長と分配の好循環」(塩崎厚労相)を引き出す狙いです。最低賃金は都道府県ごとに異なり、過去3年間の引き上げ額は合計で約50円となり2016年度に20円超で合意すれば過去最大だ。

●中小企業経営者からは「大幅な引き上げは経営の重荷になる」と懸念する声があがっています。経済指標だけみると大幅な増額は困難ですが、政治圧力は強まる一方です。安倍政権は一億総活躍プランなどに中期的に「全国平均1000円を目指す」との方針を掲げていますが、全労連は「きちんとした生活には時給1000円でも足りない」(幹部)と不満を表明しています。
2016年06月17日 15:05