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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

休憩も労働時間に含める異例の判決 !(平成28年7月15日.NHKnews)

脳内出血で後遺症が残った警備員の男性が、長時間の労働が原因だと訴えた裁判で、東京地方裁判所は、「休憩中に無線機を持たされるなど労働を義務づけられていた」として、労災と認める判決を言い渡しました。男性の弁護士によりますと、休憩を労働時間に含める判断は異例だということです。

●都内の警備会社に勤めていた男性は、4年前に脳内出血で倒れ、右半身がまひするなどの後遺症が残り、「長時間の労働が原因だ」として、国に労災の認定を求める裁判を起こしました。平成28年7月14日の判決で、東京地方裁判所の裁判長は、「休憩中に部屋を離れるときには無線機を持たされ、仕事場の敷地の外に出ることも許されないなど労働を義務づけられていた」と指摘しました。そのうえで、こうした休憩を労働時間に含めると倒れる直前の時間外労働は月100時間を超えるとして、労災と認めました。

●男性の弁護士によりますと、休憩を労働時間に含める判断は異例だということで、「警備員の労災を巡る問題では休憩の扱いが争いになることが多く、今回の判決は意義がある」と話しています。
2016年07月15日 09:25

賃金未払の病院、医療法違反・入院病棟閉鎖し外来継続 !(平成28年7月14日.読売新聞)

医療法人「常磐会」が運営する「ときわ病院」(大阪市大正区)の賃金未払い事件で、昨年12月以降、同病院の入院病棟が閉鎖されているのは、病院施設に20人以上の入院患者の受け入れを求めた医療法に違反するとして、大阪市が同病院への指導を続けていたことがわかりました。

●医療法は、20人以上の入院患者を受け入れられる施設を病院と規定。市は今年3月まで、同法に基づく立ち入り検査を繰り返し実施し、入院患者の受け入れを指導しましたが、同病院は「経営が改善されれば再開する」と説明してきたといいます。

●併せて大阪労働局は平成28年7月13日、看護師や職員約100人の給与計約2000万円を支払わなかったとして、最低賃金法違反と労働基準法違反の両容疑で同病院を捜索しました。元職員の女性によりますと、給与は昨年10月に支払いが遅れた後、11、12月に未払いとなり、12月には20~30人が一斉に解雇されたといいます。この女性は「院長らに泣いて生活の苦しさを訴える人もいましたが、いまだに給与は振り込まれておらず、許せない」と話しています。
2016年07月14日 13:46

最低賃金、首相「3%上げへ努力」 関係閣僚に指示 !(平成28年7月14日.日経新聞)

最低賃金については、厚生労働省の審議会で議論中で、月内にも引き上げ幅が決まる見通しです。「年3%」の実現には今年度には24円の引き上げが必要となる計算となります。

●安倍晋三首相は平成28年7月13日、経済財政諮問会議で、最低賃金について「全国加重平均で1000円をめざす初年度だ。今年度は3%の引き上げに向け最大限の努力を払うよう厚生労働相、経済産業相にお願いしたい」と表明しました。最低賃金を引き上げれば企業の人件費が膨らむことから「とくに中小企業への支援を遺漏なきように」とも述べました。

●首相はこれまで最低賃金を毎年3%程度引き上げて、全国平均で時給1000円をめざす考えを示しています。自民党も7月の参院選公約で「正規・非正規の格差を是正」などと明記しています。参院選後初めての諮問会議で首相が指示を出し、実現に向けて取り組む姿勢をみせる狙いがあります。

●最低賃金は、厚生労働省の中央最低賃金審議会で引き上げ幅の目安を示し、それに基づいて各都道府県の審議会が決めます。今月内には新たな引き上げ幅の目安を示し、10月以降から変更する予定です。
2016年07月14日 09:48

ペット失っても忌引休暇 損保会社・兄弟と同じ日数!(平成28年7月14日.朝日新聞)

東京都にある「アイペット損害保険」は、自社の社員が飼うペットが死んだときに休みをとれる制度を、今月から導入しました。同社の広報担当は「ペットを失う悲しみは家族と変わらない。家族を弔うのと同じようにお葬式などの時間にあててほしい」としています。

●対象は犬か猫を飼っている社員で、ペットが死んだことや火葬したことを証明する書類を会社に提出すれば、祖父母や兄弟姉妹が亡くなった際と同じ最大3日間、忌引休暇をとることができます。約300人いる社員の約3分の1が犬か猫を飼っていて、以前から要望がありました。

●今後、犬や猫以外にも対象を広げる方向で検討する方針です。また、広報担当は「社員からウサギやハムスターを対象にしてほしいという要望もありましたが、どこまで広げるか線引きが難しい」といいます。
2016年07月14日 09:29

マタハラ加害者を懲戒解雇、就業規則に…政府指針案!(平成28年7月11日.読売新聞)

妊娠や出産を理由に職場で不当な取り扱いや嫌がらせをするマタニティー・ハラスメント(マタハラ)を防ぐため、企業が実施すべき具体策を示した政府の指針案が明らかになりました。

●対処方針を就業規則などに明記し、加害者を懲戒処分とすることなどを求めています。政府の指針案は、企業にマタハラ対策を義務付ける改正男女雇用機会均等法に基づくもので、来年1月の法施行に合わせて運用を始める予定です。

●先の通常国会で成立した改正男女雇用機会均等法は、マタハラ対策のため、「雇用管理上必要な措置」を講じるよう企業に義務づけ、具体策は指針で定めるとしていました。
2016年07月11日 15:58

飲み会後の事故は労災 最高裁が認める判決!(平成28年7月11日.NHKnews)

会社の飲み会から仕事に戻る途中の事故で亡くなった社員の妻が起こした裁判で、最高裁判所は「当時の事情を総合すると会社の支配下にあったというべきだ」として労災と認める判決を言い渡しました。飲み会の後の事故は労災と認められないケースがほとんどですが、事情によっては救済される可能性が出てきました。

●6年前、福岡県苅田町でワゴン車が大型トラックに衝突し、ワゴン車を運転していた34歳の会社員の男性が死亡しました。男性は上司から会社の歓送迎会に誘われ、忙しいため断りましたが、再び出席を求められたため酒を飲まずに過ごし、同僚を送って仕事に戻る途中で事故に遭いました。労災と認められなかったため妻は国に対して裁判を起こしましたが、1審と2審は「自分の意思で私的な会合に参加したので労災ではない」として退けられ、上告しました。

●最高裁判所第2小法廷の小貫芳信裁判長は、当日の男性の行動は上司の意向を受けたもので、会社からの要請といえると指摘しました。さらに、歓送迎会は上司が企画した行事だったことや、同僚の送迎は上司が行う予定だったことを挙げ、「当時の事情を総合すると会社の支配下にあったというべきだ」として、1審と2審の判決を取り消し、労災と認めました。飲み会の後の事故は労災と認められないケースがほとんどですが、今回の判決で、事情によっては救済される可能性を示すものとなりました。
2016年07月11日 12:48

2016参院選・同一労働同一賃金、各党公約!(平成28年7月6日.毎日新聞)

全労働者の4割を非正規が占め、正規と非正規の賃金格差が問題になっています。非正規の賃金は欧州では正規の8割程度なのに対し、日本は6割に満たない。参院選では8党が公約に「同一労働同一賃金」を明記しています。

●政府の「ニッポン1億総活躍プラン」は同一労働同一賃金の実現に向けて「ちゅうちょなく法改正の準備を進める」とうたっています。政府は改正パートタイム労働法(昨年4月施行)の規定を派遣労働者らに広げる方針です。同法は、職務の内容や「人材活用の仕組み」(人事異動の有無や範囲)が同程度なら、パートタイム労働者と正社員の差別的な処遇を禁じている。それでも何を「同一労働」とみなすかの判断は難しく、同一賃金が実現したのはパート労働者約940万人のうち約32万人にとどまります。

●遠藤公嗣明治大教授は「有権者が学び、政党に訴えなければ、選挙後、効果のない施策でお茶を濁される可能性がある」と警鐘を鳴らしています。参院選では8党が公約に「同一労働同一賃金」を明記していますが、選挙後、速やかに制度が実現するかというと、そう単純ではないようです。

2016年07月06日 09:24

三菱自400人なお休業か,、水島製作所で軽の生産再開け!(平成28年7月5日.朝日新聞)

三菱自動車が平成28年7月4日、燃費偽装問題で止めていた軽自動車の生産を岡山県の工場で再開しました。地元からは歓迎の声が上がるものの、雇用への影響は続いています。ただし三菱自の従業員約400人は8月末までは休業する見通しです。取引先への部品の新規発注は7月末からで、休業を余儀なくされる下請け企業の従業員も少なくない状況です。

●三菱自は9月から生産台数を本格的に増やす計画ですが、軽自動車がどの程度売れるか分からず、雇用への影響が長引く恐れがあるといいます。岡山県倉敷市の水島製作所では、燃費偽装があった「eKワゴン」など軽4車種をつくっていましたが、4月下旬からストップしています。一部の乗用車などを生産していました。再開初日となった4日は、長さ約930メートルの組み立てラインを試験的に動かし、設備などに問題がないか調べました。この日は点検が中心で、完成したのは5台でした。

●三菱自で休業していた従業員1300人のうち戻ったのは900人。生産停止前は1日昼夜2交代の勤務態勢でしたが、しばらくは昼勤務だけにするといいます。勤務と休みを1週間で交代させ、400人は今後も休業が続く見込みです。
2016年07月05日 12:22

完全失業率3.2%で横ばい有効求人倍率24年7カ月ぶり高水準!(平成28年7月4日.ロイター通信)

総務省が平成28年7月1日発表しました5月の完全失業率(季節調整値)は3.2%で4月(3.2%)から横ばいでした。厚生労働省が発表しました同月の有効求人倍率(季節調整値)は1.36倍と前月から上昇し、24年7カ月ぶりの高水準となりました。

●新規求人倍率は2.09倍と前月から上昇。有効求人数は前月比0.3%増、有効求職者数は同0.9%減となりました。

►ポイント
5月完全失業率------3.2%
5月有効求人倍率----2.09倍
2016年07月04日 08:58

働く場所は自由、カフェでもOK ユニリーバが新制度!(平成28年6月30日.朝日新聞)

日用品大手ユニリーバ・ジャパン・グループは平成28年7月1日から、工場勤務などの一部を除く約400人の社員が会社以外の場所で自由に働くことを選べる新制度を導入すると発表しました。法定内で会社が定めた標準労働時間や休憩時間を守りさえすれば、カフェや図書館など好きな場所で仕事ができるようになります。

●上司に1週間単位での事前申請が必要ですが、平日午前6時~午後9時の間という条件以外は、原則自由に決められます。「あくまで性善説に立っており、自分のライフスタイルに合わせて働いてほしい」と説明しています。

●ユニリーバはすでに在宅勤務制度やフレックスタイム制度を導入しており、成果主義による評価制度も機能しているとして今回の緩和に踏み切ったということです。
2016年06月30日 15:44