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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

厚生年金逃れ疑い80万社、厚労省が加入指導へ!(平成27年2月23日・読売新聞)

厚生年金への加入を違法に逃れている疑いの強い中小零細企業が約80万社にのぼることが、厚生労働省が国税庁から情報提供を受けて行った調査で明らかになりました。

●厚労省と日本年金機構は新年度の4月以降、強力な指導に乗りだし、応じなければ立ち入り検査も実施した上で、強制的に加入させる方針です。勤め先の加入逃れで厚生年金に入れない人は数百万人にのぼる可能性があり、老後の貧困を防ぐため本格的な対策に乗り出します。

●厚生年金は原則として、フルタイムの従業員がいる法人の全事業所と、従業員5人以上の個人事業所に加入義務があります。しかし、事業所が厚生年金保険料(給与の17.474%)の半分を負担しなければならないことから、会社を設立しても加入しない事業所が後を絶ちません。事業所が加入していないと、従業員は国民年金保険料(月1万5250円)を自分で納めるだけになり、老後は基礎年金しか受け取れないことになります。

●国税庁は、従業員の所得税を給与天引きで国に納めている法人事業所を約250万か所把握しており、このうち厚生年金に加入しているのは約170万か所だけです。残る約80万の事業所は加入を逃れている可能性が高いといいます。厚労省はすでに国税庁から所在地などの情報提供を受け、未加入事業所を割り出す作業を進めているところです。新年度からは日本年金機構が3年間かけて、新たな加入対策を行う方針です。
2015年02月23日 11:00

「労組結成で解雇は不当」エミレーツ航空元社員3人が提訴 大阪地裁!(平成27年2月23日・産経新聞)

アラブ首長国連邦(UAE)の大手航空会社「エミレーツ航空」の元社員3人が、「労組を結成したため解雇された」として、同社に正社員としての地位の確認などを求める訴訟を大阪地裁に起こしました。
●訴状によりますと、3人は大阪、兵庫両府県の40代の日本人男女。平成24年2~5月に入社し、大阪市内の支店で勤務していましたが昨年6月、所属するコールセンターの廃止を理由に自宅待機を命じられ、同年9月に整理解雇されました。

●3人は上司のパワハラや残業代の未払いなどへの対応を求め、平成25年1月に労組を結成しまし、解雇直前まで同社と団体交渉していました。原告側は、多くのスポンサー契約を結び、新規採用を続けるなど同社の経営状態は良く、整理解雇が許される法的要件を満たしていないと主張。「解雇は組合活動への報復だ」と訴えています。エミレーツ航空は「コメントは差し控える」としています。
2015年02月23日 10:50

また条文ミス ×「労働省の健康の保持」⇒ ○「労働者の健康の保持」!(平成27年2月23日・朝日新聞)

厚生労働省は、昨年の通常国会で成立したばかりの改正労働安全衛生法の条文に誤りが見つかった、と発表しました。官報に正誤表を載せて訂正しています。また、昨年6月の公布時に担当課長だった幹部を厳重注意処分にしました。厚労省は昨年も労働者派遣法改正案の条文誤りなどで事務次官ら幹部6人が訓告処分になり、法案や資料でミスが多発しています。

●改正労働安全衛生法は、働き手が「うつ病」など心の病になるのを防ぐため、ストレス検査の実施を義務づけたのが柱。条文で「労働者の健康の保持」とするところを「労働省の健康の保持」と誤りました。

●昨年12月に法令集をまとめようとした出版社から指摘があり、間違いに気づきました。発表まで時間がかかったのは「ほかの条文にミスがないかどうか確認し、国会議員にミスを説明していたため」としています。
2015年02月23日 10:30

非正規雇用者が過去最多の1962万人、5年連続増加。正規は7年連続減!(平成27年2月20日・総務省)

総務省は、2014年の労働力調査の結果を発表しました。調査によりますと、2014年平均の役員を除く雇用者は前年比39万人増の5,240万人となり、2年連続で増加しました。

●正規の職員・従業員は前年比16万人減の3,278万人で、7年連続の減少となりました。一方、非正規の職員・従業員は前年比56万人増の1,962万人と5年連続で増加し、比較可能な2002年以降で最多となりました。

●非正規の職員・従業員を男女、年齢別に見ますと、男性は55~64歳の161万人が、女性は35~44歳の325万人がそれぞれ最多となりました。また、現職の雇用形態についた主な理由で最も多かったのは、男性は「正規の職員・従業員の仕事がないから」が前年比9万人減の160万人、女性は「自分の都合のよい時間に働きたいから」が同21万人増の332万人となりました。

●完全失業者は前年比29万人減の236万人。このうち失業期間が「1年以上」の長期失業者は同15万人減の89万人と、2009年(96万人)以来5年ぶりに100万人を下回りました。非労働力人口は前年比17万人減の4,483万人。このうち就業希望者は前年比9万人減の419万人、就業非希望者は同20万人減の3,965万人となりました。なお、就業非希望者のうち「65歳以上」は同61万人増の2,538万人でした。
2015年02月20日 11:46

年金減額、一斉提訴へ「憲法違反」きょう鳥取で第1号!(平成27年2月17日・毎日新聞)

過去の物価下落時に年金を減額せず据え置いた「特例水準」を解消するため、国が2013年10月から年金を減額している処分は違憲だとして、鳥取県内の受給者25人が平成27年2月17日午後、国を相手取って取り消しを求める訴訟を鳥取地裁に起こすことがわかりました。

●全日本年金者組合が主導し、鳥取県を皮切りに全国の地裁で順次、集団訴訟を起こすといいます。
2015年02月17日 11:47

高額療養費1月から改正 年収200万~300万層の負担軽減!(平成27年2月17日・産経新聞)

健康保険には、けがや病気などで多額の治療費がかかったときに、月ごとの負担に上限を設定する「高額療養費制度」があります。所得によって上限額は違いますが、現役世代の年収200万~300万円あたりの負担が重いことが、かねて問題になっていました。今年1月から消費税の8%への引き上げ財源を充て、軽減されました。ただ、年収770万円以上の人には負担増となります。

●高額療養費制度は、病院や診療所などで支払う窓口負担に月ごとの上限を設定する仕組みです。事前申請をすれば、窓口で一定額以上を払わずに済みます。事前に申請が間に合わない場合でも、自身の健康保険を所管する窓口に事後申請をすれば払い戻しを受けられます。

●問い合わせの窓口は、加入する健康保険によって異なります。大企業勤務の人は勤め先の健保組合、中小企業に勤務する人は都道府県の協会けんぽ、自営業など国民健康保険の人は市町村、75歳以上の人は後期高齢者医療の広域連合になります。申請しなくても、自動的に適用してくれる保険者もありますが徹底されなていないのが現状です。ケースによっては、適用漏れがあるようですので注意が必要です。

2015年02月17日 11:30

社会保険に非加入業者、地方工事でも締め出し 国交省!(平成27年2月17日・日経新聞)

国土交通省は社会保険に非加入の建設業者を入札から締め出す取り組みを強化します。国発注の工事では昨年8月から実施していますが、加入率を高めるため地方自治体にも同様の措置を求めることになります。公共工事の発注者と受注業者が結ぶ契約書のひな型となる約款の改正も検討しています。

●建設業者の社会保険への加入率は2014年実績で67.3%。前年より5.6ポイント改善しましたが製造業の9割と比べて大きく見劣りします。人手不足が指摘される建設業界が技能者を確保するには、事業者に社会保険への加入を促す必要があると国交省はみています。すでに国発注の工事では元請けとなるゼネコンが1次下請けの業者と契約する場合、社会保険の未加入業者と契約することも禁じています。建設産業活性化会議で、日本建設業連合会など関係5団体に説明しました。
2015年02月17日 11:00

厚生年金基金、290基金が解散予定 9割積み立て不足!(平成27年2月16日・朝日新聞)

会社員らが入る厚生年金基金のうち、2014年末時点で290基金が解散を予定し、その9割にあたる261基金が2013年度末時点で企業年金の積み立て不足に陥っていることがわかりました。

●261基金の年金受給者と現役社員の加入者は計306万人にのぼります。積み立て不足を穴埋めできずに解散する基金では、企業年金がなくなったり減額されたりするおそれがあります。

●厚生労働省のモデル例では、厚生年金基金の企業年金は月に7千~1万6千円になっています。企業年金を受け取る期間は10~20年の人が多く、支給されなくなれば神奈川県の基金のように「最大で数百万円の権利を失う」という人もいるといいます。

2015年02月16日 11:50

新労働時間制度決定=年収1075万円以上に導入・有休消化5日義務付け!(平成27年2月16日・時事通信)

厚生労働省は、労働政策審議会の分科会を開き、労働基準法改正に向けた報告書を取りまとめました。報告書は、働いた時間ではなく成果に応じて賃金を支払う新たな労働時間制度「ホワイトカラー・エグゼンプション」を、年収1075万円以上の専門職を対象に導入することを明記。働き過ぎを防ぐため、フルタイムで働く労働者に年5日の有給休暇を消化させることを企業に義務付けます。

●厚労省は労基法改正案を3月下旬をめどに通常国会に提出、2016年4月の施行を目指します。安倍政権は「戦後以来の大改革」を掲げており、労働改革を農業改革に続く「岩盤規制」の打破と位置付けています。

●分科会では、経営者側委員は報告書の内容を支持しましたが、労働者側委員は反対する意見を付け、取りまとめを了承しました。国会での労基法改正案審議では、労働組合に近い一部の野党が「残業代ゼロロ制度だ」などと反発するのは必至と考えられます。
2015年02月16日 11:30

ついにマクロ経済スライド実施、膨らむ年金給付を抑制!(平成27年2月9日・共同通信)

年金額の伸びを物価や賃金の伸びより抑える「マクロ経済スライド」が2015年度に初めて実施されることが決まり、年金は目減りする時代に突入することになりました。

●少子高齢化で給付が膨らみ、支え手が減る中で制度を維持させるためです。政府はさらに抑制策を強めることを検討しますが、高齢者の反発を懸念する与党内には慎重論もあります。厚生労働相は記者会見で、「マクロ経済スライド年金の長期的な安定のためにつくられた制度。今の世代と将来の世代との助け合いとご理解いただきたい」と必要性を強調しました。

►ポイント
・年金額は物価や賃金が上昇すると増えるため、従来の仕組みだと2015年度の年金は過去3年度の賃金上昇率2.3%をそのまま反映させます。しかし、マクロ経済スライドが実施されますと、現役世代の人口減少と平均余命の伸びを考慮した下げ幅を差し引いて改定します。2015年度の下げ幅は0.9%。自営業者らが加入する国民年金の月額を満額受給している人は約600円、厚生年金は67歳以下の夫婦の標準的なケースでは約2000円下がることになります。

・さらに2015年度は、現在の支給額が本来よりも高い「特例水準」を解消するため0.5%の引き下げも加わります。スライド分の0.9%との合計で下げ幅は計1.4%になります。ただ、1938年4月以降に生まれた人の厚生年金の報酬比例部分は既に特例が解消されていて、下げ幅には誕生日によってばらつきがあります。

・マクロ経済スライドは、2004年に政府、与党が「100年安心」を掲げた年金制度改革の目玉の仕組みとして導入されたものの、物価や賃金が下落するデフレ経済下では実施しない規定があり、先送りされてきました。その結果、年金の給付水準は想定より高止まりし、将来の年金財政を先細りさせる要因となっていました。厚労省は昨年、スライドをデフレ下でも実施した場合、すでに年金を受け取り始めた高齢者の給付抑制のペースが速まり、結果的に将来世代の年金の水準が下がりすぎるのを防げるとの試算を公表しました。毎年確実に給付を抑制する関連法案を今国会に提出することを目指しているところです。


2015年02月09日 11:45