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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

パイロット解雇も「有効」=日航地位確認訴訟-最高裁!(平成27年2月9日・時事通信)

日本航空の経営再建中に整理解雇されたパイロット64人が、解雇は無効として地位確認などを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷は、原告らの上告を退ける決定をしました。

●解雇は有効とした一、二審判決が確定したことになります。すでに整理解雇された客室乗務員が起こした訴訟についても、最高裁決定で原告らの上告が退けられ、敗訴が確定しています。
2015年02月09日 11:40

HIV検査:「結果の労務管理利用は目的外」2審も認める!(平成27年2月9日・毎日新聞)

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の検査をした大学病院から陽性結果が勤務先の病院に無断で伝わり退職を余儀なくされたとして、感染した看護師が勤務先病院に約1000万円の損害賠償を求めた訴訟で、福岡高裁は、病院に115万円の支払いを命じた福岡地裁久留米支部判決を変更し、病院に61万円の支払いを命じました。

●1審判決によると、看護師は2011年8月、勤務先病院の紹介で受診した大学病院で感染が判明。看護師が知らない間に大学病院から検査結果が勤務先に伝わり、勤務する診療部門から労務管理部門にも漏れました。病院幹部から仕事を休むよう言われ、看護師は休職、2011年11月に退職しました。

●1審判決は看護師側の主張を認め「診療目的の検査結果を労務管理目的に使用したのは個人情報の目的外利用にあたる。看護師の同意がなくプライバシー侵害になる」と指摘しました。更に病院の対応について「HIVに感染していても他の労働者と同様に扱うべきで、看護師の意向を確認して今後の業務を検討しないまま就労を制限した」と違法性を認定しました。

●病院側は控訴審でも1審と同様「感染情報は目的を特定せずに入手しており目的外利用にあたらない。体調を気遣い病休を提案しただけで就労制限ではない」と主張していました。看護師は退職後、医療現場を離れ別の職場で勤務。看護師は検査した大学病院にも賠償を求めましたが、大学病院は診療情報の取り扱いについて意思確認が不十分だったと謝罪し、2013年4月、和解が成立しています。
2015年02月09日 11:30

心不全で死亡「労災」 光通信社員巡り大阪地裁判決!(平成27年2月9日・日経新聞)

光通信の社員だった当時33歳の男性が虚血性心不全で死亡したのは過労が原因だとして、男性の両親が、遺族補償給付の不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が大阪地裁でありました。裁判長は、労災に当たると判断し、不支給とした池袋労働基準監督署の処分の取り消しを命じました。判決によりますと、男性は1999年3月に光通信に入社し、子会社などで営業やクレーム対応を担当。2010年2月早朝に虚血性心不全で死亡しました。

●男性について池袋労基署は、死亡するまでの6カ月間の時間外労働が1カ月当たり80時間を超えるなどの認定の目安に当てはまらないとして、不支給としていました。

●判決理由で裁判長は男性の同期間の1カ月当たり時間外労働を「62時間49分」と認定したうえで、厚生労働省検討会の報告書が「45時間を超えて長くなるほど業務と発症との関連性が徐々に強まる」と指摘していることから「業務と発症との関連性は相当程度存在する」と述べました。さらに「発症10カ月前ごろからも月45時間を超える時間外労働に従事し、蓄積した疲労を解消できず、自然経過を超えて疾病が悪化した」と判断し、労災に当たると結論付けました。
2015年02月09日 11:20

労災認定で遺族年金と相殺、損賠算出法巡り弁論 最高裁大法廷!(平成27年2月5日・日経新聞)

労災で損害賠償が認められた場合に、別に支払われる遺族補償給付との相殺の方法が問題になった訴訟の上告審で、最高裁大法廷は平成27年2月4日、当事者双方の意見を聞く弁論を開きました。相殺方法次第で総受取額が変わるが、過去の最高裁判決は割れており、大法廷が統一判断を示す見通しとなりました。判決期日は後日指定されます。

●弁論が開かれたのは、過労が原因の急性アルコール中毒で2006年に死亡した当時25歳の男性会社員の両親が勤務先に賠償を求めた事案です。一、二審とも会社側に賠償を命じましたが計算方法が異なり、一審は賠償額にかかる遅延損害金から遺族補償給付を差し引いた約5900万円の支払いを命じたのに対し、二審は元本から差し引いた約4300万円に減らしたことがきっかけとなりました。

●遺族側はこの日の弁論で「一審の判断を維持すべきだ」と主張。会社側は「元本から差し引くことが制度の趣旨に合致する」などと反論しました。損害賠償は通常、実際の損害額から遺族が受け取った遺族補償給付分を差し引き、その差額を支払います。民法は491条で利息を元本より先に差し引くと規定し、最高裁は2004年にこの規定に沿って遅延損害金を先に差し引く判決を出しましたが、2010年には別の事案で元本から差し引く判断を示しました。判断の異なる最高裁判決が併存し、下級審の判断も割れていました。
2015年02月05日 11:50

労基法改正案・企業の有休指定義務「年5日」!(平成27年2月5日・読売新聞)

政府は今国会に提出予定の労働基準法改正案で、有給休暇の消化を促すため、企業に対して、従業員に取得時期を指定することを義務付ける日数を、年5日とする方針を固めました。週内にも開く厚生労働相の諮問機関・労働政策審議会の分科会に提示します。

●有休は現在、従業員が休みたい時期を指定して請求する仕組みで、消化率低迷の要因となってきました。そのため、政府は有休の一部について、取得時期を指定する責任を企業に負わせ、違反した企業には罰則を設ける方針です。企業が時期を指定する際には、従業員の希望を聞く制度にします。

●厚労省によりますと、有休を取得できる日数のうち、実際に消化した割合を示す取得率は直近の調べでは48.8%。政府は2020年には、70%に引き上げる目標を掲げています。
2015年02月05日 11:40

光通信過労死は労災=「恒常的に長時間労働」大阪地裁!(平成27年2月5日・時事通信)

携帯電話販売大手、光通信(東京)の当時33歳の男性社員が死亡したのは過重労働が原因として、神戸市に住む両親が国に労災認定を求めた訴訟の判決が平成27年2月4日、大阪地裁でありました。裁判長は「長期間の過重業務が原因」と述べ、労災と認めました。

●判決によりますと、男性は光通信の子会社に出向中の2010年2月、心不全で死亡しました。両親が遺族給付を請求しましたが、池袋労働基準監督署は認定しませんでした。

●裁判長は、時間外労働が100時間を超えた月が死亡前の3年間で15カ月あり、恒常的な長時間労働で疲労を蓄積させたと指摘。死亡の半年前から顧客のクレーム対応などを担当し、精神的な負荷は相当大きかったとして認定しました。
2015年02月05日 11:00

119事業所で法令違反 道労働局、長時間労働や不払い!(平成27年2月5日・北海道新聞)

北海道労働局は平成27年2月4日、過重労働などで従業員を酷使する、いわゆる「ブラック企業」が疑われる道内145事業所を対象に実施した重点監督の結果、82%の119事業所で長時間労働などの法令違反が見つかったと発表しました。

●労使で決めた上限を超えて働かせるなど違法な時間外労働が81事業所(56%)と最も多く、このうち7割を占める59事業所では、過労死の労災認定の目安の一つとなる月80時間以上の時間外労働がありました。220時間以上の時間外労働をさせていた事業所もあったといいます。賃金不払い残業も34事業所(23%)で見つかりました。いずれも違反があった事業所には労働局が是正勧告しました。
2015年02月05日 10:50

長時間労働対策の専用サイト開設!(平成27年2月2日・厚生労働省)

厚生労働省は、長時間労働の問題が起きていないか、企業が簡単に自己診断でき、改善策を提示するインターネットの専用サイトを開設しました。

●このサイトは去年、施行された過労死防止法で、国に長時間労働への対策が義務付けられたことを受けて、厚生労働省のホームページ内に開設され、30日から運用が始まりました。企業の担当者が、業種や社員の数、労働時間などの情報を入力すると、同じ条件の企業の平均と比べて労働時間が長くないかや、有給休暇が取れているかを診断します。

●さらに質問に答えていくと、残業を減らすための対策が十分かどうかがグラフで表示され、足りない項目については改善策が提示される仕組みになっています。また、残業を削減できた企業の取り組みも紹介しています。

長時間労働対策の専用サイトへのリンク

2015年02月02日 13:02

新生銀行、未払残業代9億円=社長ら報酬カット-労基署勧告受け!(平成27年2月2日・時事通信)

新生銀行は、平成27年1月29日、行員の時間外労働管理をめぐり是正を勧告された問題で、約650人に対して未払いの残業代計約9億円を支払うと発表しました。

●管理体制を見直すとともに、社長と副社長は一カ月分の報酬の2割をカットし、人事部長は同1割を自主返納する処分を決めました。
2015年02月02日 12:30

有効求人倍率、22年ぶり高水準 失業率2カ月ぶり改善!(平成27年2月2日・厚生労働省・総務省)

厚生労働省が平成27年1月30日発表しました2014年12月の有効求人倍率は、前月比0.03ポイント上昇の1.15倍となり、3カ月連続で改善しました。1992年3月以来、22年9カ月ぶりの高水準となりました。

●総務省が同日発表しました2014年12月の完全失業率は0.1ポイント低下の3.4%で、2カ月ぶりに改善しました。2014年平均では、有効求人倍率が前年比0.16ポイント上昇の1.09倍となり、5年連続で改善。完全失業率は0.4ポイント低下の3.6%と4年連続で改善しました。2014年12月の男女別の失業率は、男性が前月比0.2ポイント改善の3.6%で、女性が0.1ポイント悪化の3.2%。完全失業者数は前年同月比15万人減の210万人でした。

●一方、総務省が同日発表しました昨年12月の2人以上世帯の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は33万2363円となり、物価変動を除いた実質で前年同月比3.4%減となりました。消費税率が引き上げられた4月以降、9カ月連続のマイナスとなりました。
►ポイント
12月完全失業率------3.4%
12月有効求人倍率----1.15倍

2015年02月02日 10:00