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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

今治タオル製造の元技能実習生、「無断で在留資格変えられた」と訴え!(令和6年7月2日.朝日新聞)

愛媛県今治市の縫製企業で働いていたミャンマー国籍の元技能実習生6人が、実習内容と違う仕事をさせられ、在留資格を無断で変えられたとして、支援する労働組合などが松山市で2日、記者会見を開いた。
●中小製造業などの労組でつくる産業別組織JAMなどによると、元実習生は2022年9月に来日した20代の女性6人。
●実習内容は「子供服製造」だったが、実際は市の特産品で高品質で知られる「今治タオル」の製造に従事させられた。
● 23年11月、勤務先の監理団体や企業から「あと2年働くには手続きが必要」「このままだと辞めてもらうしかない」などと言われ、在留資格が「特定活動」に変更された。
●JAMによると、企業側は変更について説明したと主張しているが、資格の内容や理由について本人たちは理解が十分でなかったという。
●その後、無断で変更されたとして6人は退職。最後の1カ月分の賃金や残業代が支払われていないことからJAMに相談し、今回の件が発覚した。
●ミャンマーでは2021年2月に国軍のクーデターがあり、帰国に不安を抱えるミャンマー人のため、「特定活動」資格の在留が認められている。
●JAMによると、技能実習で入国後、実習内容の実態に合わせるため特定活動に無断で変える例が昨年から全国で増えている。今年に入って10件ほどの相談があり、「懸念している」という。
●JAMの安河内賢弘会長ら支援関係者は2日、今治市内の今治タオル工業組合を訪問、この企業は組合には入っていないが、今治タオル業界では外国人労働者に対する人権侵害が繰り返されてきたとして、「法令順守の対応がなされてきたのにもかかわらず今回の問題が起きたことは遺憾、産地全体で人権尊重の取り組みを徹底してほしい」などと求めた。
●JAMによると、今治タオル工業組合は誠意をもって対応したいと答えたという。企業側からも、未払いの賃金を支払い、認識の違いがあれば是正したいとの連絡があったという。
●この日の会見で、JAMの安河内会長は「再発防止策を含む改善の状況をみながら、労働当局に通告するかどうかなどを検討していく」と述べた。
 
2024年07月02日 17:00

「聞こえない人」歓迎のカフェ 発端はバイト面接「12回も落ちた」!(令和6年6月27日.朝日新聞)

聴覚に障害がある若者らが働くカフェバーが、JR平塚駅近くのビルの2階にオープンした。立ち上げたのはダンサーで、同市を拠点に手話ダンスを教える先生。きっかけは、教え子がアルバイトの面接に「12回も落ちた」ことだったという。
●平塚市紅谷町に6月、本格オープンした「UD Cafe&Bar -te to te-(ユーディーカフェ&バー テトテ)」。
●「UD」はユニバーサルデザインのことで、耳の聞こえる人、聞こえない人が自然につながる場になることをめざす。
●手話ができる方を店長に、聴覚障害のある4人の若者がスタッフとして働く。20席ほどの店内は、手話や筆談ボードなどで注文する客でにぎわっている。
●ストリートダンスに手話表現を採り入れた独自の「UDダンス」の提唱者で、かつて同市のダンスチームに加わって渡米し、NYのアポロシアターで好評を博したこともある。
●チームを離れた後、市の財団の講座でダンスを教えたところ反響が大きく、2019年に駅前にスタジオを借り、スクールを始めた。
 
2024年06月27日 09:30

「ハラスメントは労基署が監督を」 過労死防止法10年で川人弁護士!(令和6年6月20日.朝日新聞)

2014年6月に過労死等防止対策推進法(過労死防止法)が成立して10年が経つ。
●過労死や過労自殺の内容はどう変化しているのか、防止法は成果を生んだのか。
●「過労死弁護団全国連絡会議」代表幹事に聞きました。――精神障害の労災認定をみると、脳・心臓疾患に比べて女性の割合が高くなっています。
●女性がハラスメントや過重労働でうつ病になる事案は、ここ10年間、高い水準で増加傾向にあると思います。若い人だけではありません。女性の職場進出で40代、50代になってもフルタイムで働く人が増えています。管理職や管理職に近い立場で亡くなる事案もあります。
●専業主婦がいる家庭で男性が長時間労働になるというのが昔のパターンでしたが、共働きになり、男性だけが働いていた時と比べて労働時間が低い水準になるのかというと、そうではありません。両方とも過重労働の職場に入ってしまうということだと思います。
 
2024年06月20日 09:00

「仕事と両立難しい」、介護で頼った保険外サービス 利用者は急増中!(令和6年6月13日.朝日新聞)

千葉県内の男性(64)は、食品製造業の中小企業の社長として働きながら、近くに住む80代の母親の介護をしており、要介護1の認定を受けていて、身の回りのサポートが必要だ。
●介護が必要になったきっかけは3年ほど前で浴室で転倒し、アキレス腱(けん)を切ったために自力で歩けなくなったことだった。
●介護保険サービスは1回1時間、週2回の訪問介護を利用し、入浴介助や部屋の掃除などをしてもらっていたが、母親は今年2月に腰が悪くなると、さらにトイレや食事のサポートも必要になった。
●男性は職場を抜けて介護することが難しい。「要介護1で使えるサービス量には限界もあり、介護保険だけでは仕事との両立は難しい」と感じた。
 
2024年06月13日 11:30

労災認定に企業は不服を申し立てられる? 最高裁で弁論、判決は7月!(令和6年6月10日.朝日新聞)

労働者の病気やけがを、国が労災と認定した際、事業主が不服を申し立てられるかが争われている訴訟の上告審で、最高裁第一小法廷(堺徹裁判長)は10日、当事者双方の意見を聞く弁論を開いた。
●国側が「事業主の不服申し立てを認めれば労働者の保護を著しく損なう」と主張して結審し、判決期日は7月4日午後3時に指定された。
●この論点で最高裁が判断を示すのは初めて。最高裁の弁論は二審の判断を変えるのに必要な手続きで、事業主は不服申し立てができるとした二審・東京高裁の判断が見直される可能性がある。
●労災が認定されると、労働者に賃金の一定割合や治療費などが国から支給される。
●一方、労災保険の「メリット制」と呼ばれる仕組みで、従業員が労災認定されると事業主が払う保険料が増える場合があり、事業主側は認定に不服を言えないとされてきた。
 
2024年06月10日 08:30

離職防止の決め手は「ひとづくり寮」 大阪の建設会社の取り組み!(令和6年6月3日.朝日新聞)

せっかく入社したのに、離職してしまう。
●定着してもらうには、どうすればいいか。ある会社が考えついた解決方法は、「寮」だった。
●大阪市淀川区の住宅地にある5階建ての建物。落ち着いた色彩の外壁で、前には木が植えられている。
●玄関に入ると、銭湯のような靴箱。1階のリビングは廊下から床面が1段下げられていおり、段差のところに座ってくつろげそう。食堂と台所もある。2階から上が個室だ。
●食堂と台所もあり、2階から上が個室だ。
●1階にリビングと食堂を置くことで、寮を出入りするときや、食事の際などに自然と交流が生まれるようにしているという。
 
2024年06月03日 09:30

女性への「間接差別」を初認定した判決が確定 総合職限定の社宅制度!(令和6年5月29日.朝日新聞)

素材大手AGC(旧旭硝子)の子会社について、男性が大半を占める総合職だけに社宅制度を認めているのは、男女雇用機会均等法の趣旨に照らして「間接差別」に当たると初めて認定して賠償を命じた東京地裁判決が確定した。
●控訴期限の27日までに原告側、被告側の双方が控訴しなかった。
●訴訟は、AGC完全子会社の「AGCグリーンテック」(東京)に勤める一般職女性が同社を相手に起こした。
●13日の地裁判決は「事実上男性のみに適用される福利厚生を続け、女性に相当程度の不利益を与えた」と指摘し、間接差別に該当すると判断。
●女性が受け取れたはずの家賃補助や慰謝料として、同社に計約378万円の支払いを命じた。
●間接差別は、表向きは性別以外の理由を要件としながら、実質的に一方の性が満たしにくい要件を課す措置を指す。2007年施行の改正均等法で禁止された。
 
2024年05月30日 08:30

大手で中途採用強化、「新卒超え」も相次ぐ 企業は「選ばれる側」?(令和6年5月27日.朝日新聞)

中途採用を強化する企業が増えています。転職に前向きな社員も増える中、企業には人材が定着、活躍できる環境づくりが求められます。
●これまで新卒採用に重きを置いていた大手でも、人手不足や事業環境の変化に対応するため、知識や経験をもつ中途人材に注目しています。
●転職に前向きな社員も増える中、企業には人材が定着、活躍できる環境づくりが求められます。
●三菱UFJ銀行は、今年度の中途採用で、前年度から7割増の600人を計画する。
●新卒の採用計画(2025年度入社で400人)を初めて上回る見通し。
●システムやデジタル関連、資産形成支援といった分野の経験者採用に力を入れる。
●人事担当者は「即戦力としての採用や、人材の多様化により強靱(きょうじん)な組織構築をめざすため、今後も中途採用は拡大する方針」という。
●採用拡大のため、面接回数を減らすなど選考期間を短縮。
●昨年度からアルムナイ(退職者)ネットワークを整え、交流会などを通じて銀行とのつながりを保ちつつ「出戻り」も歓迎する。
 
2024年05月28日 08:00

言葉も文化も…医療通訳が担う共生 外国人患者、年1万8千人の病院!(令和6年5月22日.朝日新聞)

医療現場の人手不足を解消しようと、岐阜県美濃加茂市の中部国際医療センターが、地元に住む外国ルーツの人材採用に力を入れている。
●住民の外国人比率が1割超と全国的にも高い「多文化共生の街」では、外国人の患者も多い。
●地域医療を担う病院として、外国ルーツの人材は欠かせない存在にもなっている。
●昨年6月現在の在留外国人統計と県の推計人口を基に算出すると、美濃加茂市の人口に占める在留外国人の比率は10%超と県内トップ。
●国籍別ではフィリピンとブラジルで8割を占める。
●在留期間や就労分野などに制限がない永住者の比率も47%と高く、地域に定着している人も多い。
 
2024年05月22日 09:00

自覚なくカスハラしているかも?ポスター掲示 市役所は反響に驚いた!(令和6年5月20日.朝日新聞)

市民からの暴言や過度な要求にどう対応するか――。
●カスタマーハラスメント(カスハラ)が社会問題となるなか、札幌市の広聴部門が策定したマニュアルに同じ悩みを抱える自治体から問い合わせが相次いでいる。
●「あんた、辞めなさいよ。仕事辞めなさい」、「辞めなかったら刺し殺す」
●今年1月初旬、広聴部門の電話窓口で1時間ほど対応にあたった女性職員は、相手からそんな言葉をかけられる。
●「脅迫行為にあたる」と判断した市側は、即日、警察に通報、被害届も出した。
●これは、その前日から運用を始めたカスハラ対策マニュアルに沿った対応だという。
 
2024年05月20日 13:30