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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

精神障害の労災申請 過去最多 “パワハラなどのストレス原因”!(令和2年6月30日.NHKnews)

長時間労働やパワハラなど仕事の強いストレスが原因で精神障害になったとして、昨年度に労災を申請した人は2060人と過去最多を更新したことが分かりました。

●これは前の年度より240人多く、7年連続の増加で昭和58年度の調査開始以降、最も多くなりました。労災と認められたのは509人で前の年度に比べて44人増え、このうち、いわゆる「過労自殺」は未遂も含めて88人で12人増えました。一方、脳出血や心筋梗塞など脳・心臓疾患で労災を申請した人は936人で前の年度より59人増えて、5年連続の増加となりました。

●労災と認められたのは216人で、このうち過労死は86人と前の年度より4人多くなりました。厚生労働省は「精神疾患では20代や40代で申請が増加していて、医療や福祉で働く人が多い。脳や心臓の疾患では中高年が増えており、女性や高齢者の労働者の増加も背景にある」としています。
2020年06月30日 08:42

契約書不交付は独禁法上問題、フリーランス保護指針原案―政府!(令和2年6月25日.時事通信)

発注側事業者などと比べて弱い立場に置かれがちなフリーランスのため、政府が検討している支援策の原案が令和2年6月24日、分かりました。

●フリーランスへの契約書不交付が独占禁止法上、不適切であることを明確化するなど、法的保護の考え方をまとめたガイドライン(指針)を公正取引委員会や厚生労働省などの連名で年度内に策定する方針です。下請法改正なども検討します。25日の全世代型社会保障検討会議で示します。

●フリーランスで働く人たちについては、発注者から契約書を交付してもらえず、後で一方的に契約条件を変更されるなど不利な扱いをされるケースが問題視されています。指針では、事業者が契約書を交付しないことや、一方的な契約条件の変更が独禁法などに照らして不適切であると明確化する方向で検討。また、形式的にフリーランスとして働いていても、実質的に雇用に当たるような場合は労働基準法など労働関係法令が適用されることも盛り込みます。

●この他、フリーランス保護に必要な対応について下請法の改正を含め立法措置を検討。また、事業者とフリーランスの間のトラブルに迅速に対応できるよう、中小企業庁や公取委の職員増強を図るなど執行体制を強化します。
2020年06月25日 10:02

連合がテレワーク実態調査「通常よりも長時間労働」が過半数!(令和2年6月23日.産経新聞)

労働組合の中央組織である連合は令和2年6月22日、新型コロナウイルス感染拡大で、広がるテレワークでの働き方実態の調査結果を発表しました。通常の勤務よりも長時間労働になるという回答が過半数になると同時に、会社が労働時間を管理していないという回答が1割強でテレワークの労働面での課題が浮き彫りになっています。

●テレワークの際に通常勤務(出勤しての勤務)よりも長時間労働になるかの質問に対する回答は、「よくあった」が9・8%、「時々あった」が22・9%、「まれにあった」が18・8%でした。合計51・5%が勤務時間が長くなったことがあると答えた形です。さらに残業代支払いの対象となる時間外や休日労働についても38・1%が「あった」と回答。その際に、会社に「申告していないことがある」との回答が65・1%に達しました。申告しづらい雰囲気があることが主な理由となっています。

●テレワーク時の労働時間管理手法では、「ネットワーク上の出退勤管理システムでの打刻」が27・6%と最も多く、「メールなどでの管理者への報告」が18・7%、「パソコンの使用時間」が16・7%で続きました。その一方、「労働時間管理をしていない」が11・5%で、特に従業員数99人以下の勤務先では23・5%と多くなっています。また、テレワークで発生するWi-Fiや携帯電話の回線使用料などの費用について、「勤務先からの補助はない(自己負担)」が66・3%と約3分の2を占めており、今後も、テレワークを継続する中では改善が必要になりそうです。
2020年06月23日 09:26

34.6%がテレワーク経験 東京20代、移住に関心高く 内閣府調査!(令和2年6月22日.時事通信)

内閣府は令和2年6月21日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた働き方や意識の変化に関する調査結果を発表しました。

●就業者の34.6%が不定期を含めたテレワークを経験。地方移住については東京圏の20代の関心が特に目立ち、3割近くが高まっていると回答しました。テレワークの実施状況は、東京23区に限ると55.5%と半数を超えました。テレワーク利用の課題には、「社内の打ち合わせ・意思決定の在り方の改善」や「書類の電子化・ペーパーレス化」、「社内システムへのアクセス改善」を挙げる回答が多くなりました。

●東京圏に住む20代で、地方移住に関心が「高くなった」「やや高くなった」と答えた人は27.7%。23区に限ると35.4%でした。一方、大阪・名古屋圏では15.2%でした。また、子育て世代が家族と過ごす時間については、70.3%が増加傾向にあると回答。34.1%が、感染拡大前よりも夫婦間での家事・育児の分担を工夫するようになったと答えました。 
2020年06月22日 09:45

コロナで残業、最大月246時間 5人が200時間超 兵庫県、神戸市職員!(令和2年6月22日.神戸新聞)

新型コロナウイルス対策に従事した兵庫県と神戸市の職員計約700人(管理職を除く)のうち5人が、3、4月の両方またはいずれかの時間外勤務(残業時間)が200時間を超えたことが、県などへの取材で分かりました。過労死が危惧される80時間を超えた職員は延べ109人。ある県職員は「3、4月は(職場が)崩壊寸前だった」と話し、県や同市などでは感染拡大の第2波に備えた人員体制強化が急務になります。

●残業時間の最多は、県庁で入院患者の把握や感染予防の施策立案、保健所との調整を担った県職員の246時間(3月)でした。総労働時間は400時間を超え、休みなく1日平均13時間以上働いた計算になります。この職員は4月も残業207時間で、2カ月間を通して休みがゼロでした。同じ部署の県職員1人も、3、4月とも200時間を超えました。他に200時間を超えたのは、対策方針の策定などを担った部署などの県職員2人と、保健所で患者の聞き取りなどを担当した神戸市の保健師1人でした。80時間を超えたのは県38人、神戸市71人の計109人(いずれも延べ)。前年同時期の計14人に比べて大幅に増えました。介護施設や病院で集団感染が発生した神戸や阪神間の保健所職員や、疾病対策を担う部署の職員が大半でした。

●県は3月中旬から、感染者が出た地域の保健所などに4~5人を増員したほか、宿泊療養施設の運営や医療用資材の確保などを他部署が担うなど態勢を強化。神戸市も150人を超す応援人員を派遣しました。県職員の一人は「応援をもらったが、幅広い業務で多忙を極めた。体調不良を訴えた職員もいる。第2波に持ちこたえられるか不安だ」と吐露しています。第2波への備えについて、県は「検討中」とし、神戸市は保健師の採用増や前倒し採用などで対応するといいます。県や神戸市の職員数は、阪神・淡路大震災以降の行財政改革で軒並み減りました。2019年度、警察や県教育委員会などを除く県の一般行政部門は1995年度から約4割減、神戸市も正規職員数が3分の2に。いずれも平常時から余裕のある体制がとりづらい状況も透けて見えます。県の担当者は「緊急時はより率先して県民に貢献すべきで、(長時間勤務は)ある程度はやむを得ない部分がある」とする一方で、「3、4月の経験を生かし、職員の健康に影響が出ないような体制をつくりたい」と話しています。
2020年06月22日 09:26

感染看護師を労災認定 愛知で患者と接触後に発熱!(令和2年6月19日.中日新聞)

愛知県内の医療機関で新型コロナウイルスの感染患者を担当し、その後に自分も感染が確認された看護師が、5月に労災認定されていたことが分かりました。同県で新型コロナウイルスに感染して労災が認められたのは初めてとみられます。

●関係者によりますと、認定された看護師は、勤務先の医療機関で新型コロナの感染患者と接触後、発熱の症状が出て感染が確認されました。感染は業務によるものと認定されたもようです。4月に申請し、5月に労災と認定されたといいます。

●厚生労働省は感染した医療従事者に関し「業務外で感染したことが明らかである場合を除き、原則として労災保険給付の対象」との見解を示し、申請を勧めています。同省によると15日現在、全国の医療従事者から247件の労災申請が出され、うち14件が認定されています。
2020年06月19日 11:59

コロナ休業手当制度、来月開始 労働者に直接給付、賃金の8割!(令和2年6月19日.日経新聞)

新型コロナウイルスで企業から休業を求められたにもかかわらず、休業手当が支払われなかった中小企業の労働者を対象にした国の給付金制度が7月にスタートします。正社員だけでなく非正規労働者や外国人なども受給可能で、労働者本人による申請や直接給付が特徴です。制度の詳細や手続きは今後決まりますが、国会審議を通じて大まかな姿が浮かびました。給付内容や手続きなどポイントをまとめました。

●制度は「新型コロナ対応休業支援金」で、12日に成立した雇用保険法の臨時特例法に盛り込まれましたた。対象は新型コロナの影響で休業させられたにもかかわらず、休業手当の全部や一部を受け取れなかった中小企業の労働者。国籍は関係なく、外国人技能実習生らも含め雇用契約のある人が対象となります。短時間勤務のパートや学生アルバイトらも対象ですが、フリーランスは除外されます。休業日数に応じて休業前賃金の80%を月額上限33万円で支給します。創設の背景には、労働者を休ませた企業が雇用調整助成金を利用せず、休業手当が支払われないケースが相次いだことにあります。申請手続きの煩わしさや手持ち資金の少なさから支払いを避けたとみられ、直接給付する制度を求める声が上がっていました。

●申請には、いつどのぐらい休業したかや、休業前の賃金がいくらだったかなどが分かる書類の提出が必要。厳格に証明を求めると企業の嫌がらせに遭ったりして迅速な支給が難しくなるため、簡素な仕組みを検討。企業が休業を証明する書類を交付しないケースも想定され、厚生労働省の職員が直接企業に確認作業することを検討しています。7月中旬までに受け付けを始め、7月中の支給開始を目指す方針です。オンラインや郵送で受け付けます。一方、労働基準法では休業の責任が企業にある場合、手当の支払いが義務付けられており、制度が支払いを肩代わりすることで安易な不払いに拍車をかけるとの懸念が出ています。厚労省は企業の雇用責任を明確にするため、雇用調整助成金の活用を通じた休業手当の支払いを原則に掲げています。悪質な不払いには厳しい姿勢で臨む方針だが、具体策は不透明です。
2020年06月19日 09:15

コロナ解雇、非正規が54% 全体で2万5千人に迫る、厚労省!(令和2年6月18日.共同通信)

厚生労働省は、新型コロナウイルス感染拡大に関連した解雇や雇い止めは見込みを含めて6月12日時点で2万4660人と発表しました。

●正社員と非正規労働者の雇用形態別に集計を始めた5月25日以降では、1万2748人のうち非正規労働者が6944人で54%を占めました。厚労省が2月から、各地の労働局やハローワークに相談があった事業所の報告に基づき集計しています。今月5日時点より全体で3727人増えています。

●パートや契約社員といった非正規労働者の働く人に占める割合は36%。新型コロナの感染拡大で企業業績が悪化する中、非正規労働者が「雇用の調整弁」とされている実態が浮き彫りになりました。
 
2020年06月18日 09:48

過酷な労働環境で適応障害を発症した元看護師…労災認定求める訴えを高松地裁が棄却!(令和2年6月18日.瀬戸内海放送)

元看護師の女性が労働環境が原因で適応障害を発症したとして、国に「労災」だと認めるよう求めた裁判で、高松地方裁判所は訴えを棄却しました。

●この裁判は高松市の介護老人保健施設で看護師長をしていた寳田(たからだ)都子さん(67)が起こしていたものです。  寳田さんは最大月170時間に及ぶ時間外労働や部下との対立などで適応障害を発症したとして、高松労働基準監督署に労災請求しましたが認められず、国に決定の取り消しを求めていました。

●高松地裁の森實将人裁判長は、判決で「時間外労働は最大80時間程度で、部下との対立などによる心理的な負荷はそれほど大きくなかった」と指摘。「適応障害の発症は業務上の理由とは認められない」と寳田さんの訴えを退けました。原告の寳田さんは「不当だと思っている。このような結果で非常に残念、控訴するかどうかを検討するとしています。高松労働基準監督署は判決について「主張が認められたものと受け止めている」とコメントしています。
2020年06月18日 09:20

認可保育施設の1割余 非正規職員に休業補償せず 新型コロナ!(令和2年6月15日.NHKnews)

保育所やこども園では新型コロナウイルスの影響で多くの保育士が休まざるを得なくなりましたが、東京大学の大学院が行ったアンケート調査の結果、通常の賃金が支払われるはずの認可施設でも、1割余りが非正規の職員に休業中の賃金を全く支払っていないことが分かりました。調査を行った研究者は所得補償について改めて周知する必要があると指摘しています。

●東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センターは、感染の拡大が保育の現場に及ぼした影響を調べるため、4月末から先月中旬にかけて、インターネットを通じて全国44の都道府県の保育所やこども園、幼稚園などの園長や保育士らにアンケートへの協力を呼びかけ、954人から回答を得ました。このうち、認可の保育施設の園長や施設長200人余りを対象に、休園や登園自粛で仕事が減ったり、子どもの学校が休校になったりしたために園を休まざるを得なくなった職員に所得を補償したか尋ねたところ、「なし」という回答は、常勤の正規職員については8.1%、非常勤職員では10.2%、パートタイムの職員では14.7%にのぼりました。認可保育所や認定こども園などは新型コロナウイルスの影響で預かる子どもが減っても、国や自治体から人件費なども含めてこれまでとほぼ同額の運営費用が給付されているため、国は、職員が休んだ場合でも正規か非正規かにかかわらず、通常の賃金を支払うなど適切に対応するよう通知しています。アンケートでは、「10割払った」という回答は常勤の正規職員については78.7%、非常勤職員は64.6%、パートタイムの職員は50.4%にとどまりました。

●調査にあたった東京大学大学院の野澤祥子准教授は「施設側には子どもたちとかかわるのが仕事だという意識があり、働いていない状況でも給与を払わなければならないという認識がなかったのではないか。通常どおり払うよう周知していく必要がある」と話しています。また、アンケートでは、認可外の施設も含め、協力を得られた954人に、全国に緊急事態宣言が出てから5月の大型連休までの期間に自分が働く施設が休園したか尋ねたところ、全面的に休園したという回答は3.4%にとどまりました。自由記述欄には、「密が避けられない」「子どもがマスクを着用するのは困難」「感染から職員や利用者を守るすべがない」など、感染予防と保育の両立が困難だという声が多く寄せられました。野澤准教授は「ほとんどの園が緊急事態宣言下でも開園して医療や介護関係などエッセンシャルワーカーの子どもを保育していたことが分かり、保育者と保育施設の重要性が改めて見えた。一方で、密なかかわりこそが乳幼児期には非常に大事なのに、疑問や懸念を抱えながら保育をしなければならないことが現場では非常に負担になっており、感染予防と子どもの成長に必要な経験とのバランスについてさまざまな分野の専門家と現場が一緒に考えていくべきではないか」と話しています。
2020年06月15日 10:57