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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

変形労働時間制 教員の「働き方改革」に逆風 コロナで夏休み短縮!(令和2年7月21日.毎日新聞)

教員の「働き方改革」の一環で学校の夏休みなどに休暇をまとめ取りできるようにする「変形労働時間制」に逆風が吹いています。

●公立の教員に変形労働時間制が2021年度から導入が可能となりますが、新型コロナウイルスの感染状況によっては今年度に続き2021年度も夏休みが短縮される可能性があるからです。現場からは実効性を疑問視する声が強まり、市町村議会でも反対の意見書を可決する動きが出ています。

●変形労働時間制は、公立小中学校・高校の教員を対象として、年度初めなどの繁忙期の勤務時間を延ばす代わりに夏休み期間などに休暇をまとめ取りし、1年単位で労働時間を管理する。昨年12月に改正教職員給与特別措置法が成立し、2021年度から自治体の判断で導入できるようになりました。導入する場合は都道府県が条例を制定します。
2020年07月21日 09:01

「テレワークでかえって労働時間延長」連合が厚労省に改善要求!(令和2年7月20日.NHKnews)

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う労働現場の現状をめぐって、厚生労働省と連合の意見交換会が開かれ、連合側は「テレワークでかえって労働時間が延びている」などと指摘し、改善を求めました。

●意見交換会には厚生労働省側から加藤大臣や担当部局の幹部、連合側から神津会長のほか、流通業や公務員などの組合の代表らが出席しました。この中で連合側は「感染拡大に伴ってテレワークが増えたが、かえって労働時間が延びている。特に家事や育児も担うことが多い女性は負担が重い」などと、感染拡大に伴う労働現場の新たな課題を指摘し、改善を求めました。これに対し、厚生労働省側は近くテレワークの実態調査を行う考えを示しました。

●このほか、感染拡大防止策を盛り込んだ業種別のガイドラインをめぐって、教職員組合の代表が「学校ではマニュアルに沿って消毒をすると2時間かかり、教員の負担となっている」と指摘したのに対し、厚生労働省側は現場の声を踏まえてガイドラインを見直していきたいと応じました。
2020年07月20日 09:02

海外出張中のコロナ感染で死亡、労災認定 厚労省が公表!(令和2年7月20日.朝日新聞)

厚生労働省は、新型コロナウイルスに感染したのは仕事が原因だったとして労働災害(労災)と認定された人の内訳として、死亡した人の数を初めて公表しました。今月15日時点で、亡くなった9人の遺族が労災申請しており、このうち1人が労災と認められました。

●厚労省によると、労災認定された人は卸売・小売業で働いており、海外出張中に感染したと認定されました。申請中の8人は、建設業や不動産・物品賃貸業などで働いていたといいます。

●新型コロナ感染に関する労災は、死亡者以外も含めた全体では15日時点で667人が申請しており、130人が認定されています。厚労省はホームページで新型コロナの労災申請・認定状況を公開しています。
2020年07月20日 08:58

日本郵便の待遇格差訴訟 9月に最高裁弁論!(令和2年7月17日.日経新聞)

日本郵便の契約社員らが、正社員と同じ仕事をしているのに手当などに待遇格差があるのは違法だとして、同社に損害賠償などを求めた3件の訴訟で、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)は7月16日、双方の意見を聞く弁論の期日を9月にそれぞれ指定しました。弁論を経た上で統一判断を示すとみられます。

●契約社員らが東京、大阪、佐賀の各地裁で提訴し、休暇や手当を巡る格差は、正社員と非正社員の不合理な待遇の違いを禁じる労働契約法に違反すると訴えていました。2019年1月の大阪高裁判決では、雇用期間が5年を超えるかどうかで格差の是非を判断する基準が示されるなど、司法判断が割れています。

●労働契約法を巡っては、最高裁は2018年6月、物流会社「ハマキョウレックス」(浜松市)の上告審判決で、正社員の運転手に出していた月1万円の「皆勤手当」を契約社員に支給しないのは違法との判断を示しています。
2020年07月17日 09:34

最低賃金、引き上げか凍結で対立 労使の議論が本格化!(令和2年7月16日.共同通信)

中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)の小委員会で、2020年度の最低賃金引き上げの目安を巡る労使の議論が本格化しました。

●労働者側は「経済再生に向けては内需喚起が不可欠」と引き上げを主張し、使用者側は「足元の経済指標は最悪の状況」と凍結を求めました。7月下旬に大詰めを迎える見通しです。引き上げを主張する労働者側に対し、使用者側は新型コロナウイルスによる経済状況の悪化などを理由に凍結を求めています。同委員会は6月26日に始まり、7月20日までの全4回を予定です。しかし、同省によりますと、過去には審議が5~6回に至ったケースもあり、今月中に意見がまとまるかはまだ不透明といいます。

●第2次安倍政権は最低賃金引き上げを推進してきましたが、コロナ感染拡大による影響で企業業績が悪化。安倍首相は6月の全世代型社会保障検討会議で、全国加重平均千円への引き上げを目指す政府方針は堅持するとしたものの「今は雇用を守ることが最優先」と述べ、大幅引き上げに慎重な姿勢です。
2020年07月16日 09:08

トヨタ社員遺族が賠償請求 「過労とパワハラで自殺」!(令和2年7月15日.共同通信)

トヨタ自動車の男性社員(当時40)が2010年に自殺したのは過重な業務と上司のパワーハラスメントが原因として、愛知県豊田市に住む男性の妻(49)と長女(19)が令和2年7月14日、同社に計約1億2300万円の損害賠償を求め名古屋地裁に提訴しました。

●妻は自殺を労災と認めなかった豊田労働基準監督署(同市)の処分取り消しを国に求める訴訟を15年7月に起こしており、29日に判決が言い渡される予定です。訴状などによりますと、男性は1990年にトヨタに入社し、車体生産ラインの設計などに従事していました。2008年のリーマン・ショックで人員削減や残業規制が行われ、男性の労働負荷は高まりましたが、上司から支援は得られず、大声で怒鳴られるなどのパワハラを受けました。

●男性は09年秋ごろから不眠症状などを訴え、うつ病を発症。2010年1月に豊田市内の雑木林で首をつって自殺しました。遺族は「会社は(男性の)業務負担や職場環境について配慮せず放置しており、安全配慮義務に違反した」と主張しています。妻は労災補償を求めましたが、豊田労基署は2012年、「業務の心理的負荷が有力な原因とはいえない」として不支給を決めました。
2020年07月15日 09:04

保育士の賃金カット相次ぐ コロナ影響、労組が対策要請!(令和2年7月14日.東京新聞)

新型コロナウイルス感染拡大に伴い臨時休園した保育所で、保育士の賃金を不適切にカットする事例が相次いでいるとして、労働組合「介護・保育ユニオン」は13日、内閣府に対策を求める要請書を提出しました。

●労組は東京都内で記者会見し「今後、第2波が来て休園が相次ぐと再び賃金カットが繰り返される恐れがある」と強調しました。ユニオンによりますと、4~6月に保育士らから休業中の賃金に関して寄せられた242件の相談のうち、約98%が賃金をカットされ、全く休業補償のなかった人も約56%に上りました。
2020年07月14日 09:21

経路不明の感染、労災初認定 小売店販売員 接客中の飛沫や接触で!(令和2年7月13日.毎日新聞)

厚生労働省は、新型コロナウイルスに感染したが経路が特定されていない小売店販売員について、接客中に感染したとして労災認定したと明らかにしました。厚労省によりますと、感染した場合は原則認定するとしている医療、介護従事者を除き、経路不明で認定された初めてのケースになります。

●厚労省は、クラスター(感染者集団)が発生した飲食店の店員や、感染した同僚と同じ作業車に同乗していた建設作業員といった認定事例もホームページで公表。加藤勝信厚労相は、業務で感染した場合は、積極的に労災申請してほしいと呼びかけています。労災申請は、9日までに501件あり、96件が認定されています。
2020年07月13日 10:59

精神疾患の労災 安心して働ける職場をつくれ!(令和2年7月13日.読売新聞)

仕事が原因でうつ病を発症するケースが後を絶ちません。官民挙げて、安心して働ける職場をつくることが不可欠です。厚生労働省によりますと、業務上のストレスなどで精神疾患にかかり、2019年度に労災申請した人は2060人に上りました。認定されたのは509人でした。ともに過去最多となりました。見過ごせない事態といえます。

●嫌がらせ、いじめ、暴行といったパワーハラスメントを原因とする精神疾患が最も多く、特に会社の上司から連日叱責しっせきを受け、「辞めてしまえ」と言われて、うつ病になるケースが典型となっています。業務上の指示や助言は必要だが、相手が心を病むほどの言動は決して許されないでしょう。

●改正労働施策総合推進法に基づき、6月から、パワハラの防止措置を講じることが大企業に義務づけられました。2022年4月には中小企業にも適用されます。相談窓口の設置や従業員の啓発など、実効性のある取り組みが重要です。
2020年07月13日 09:14

上半期「介護事業者」の倒産 過去最多!(令和2年7月10日.東京商工リサーチ)

2020年上半期(1-6月)の「老人福祉・介護事業」倒産は、58件でした。介護保険法が施行された2000年以降、年上半期で最多を記録した2019年の55件を上回り、最多記録を更新しました。

●「老人福祉・介護事業」の新型コロナウイルス関連破たんは1件でした。国や自治体の支援策が抑制効果を生んだとみられます。しかし、ヘルパー不足が深刻な訪問介護事業者は前年並みの31件(前年同期32件、前年同期比3.1%減)と高止まりしました。また、競争が激しい通所・短期入所介護事業は18件(同13件、同38.4%増)と大幅に増加しました。業歴が浅く、事業規模の小さい事業者が大半を占め、準備不足のスタートアップで倒産するケースも目立ちました。2020年1-4月の倒産は累計43件(前年同期32件)でしたが、5月は1件にとどまりました。新型コロナ感染拡大を受けて事業者が休業したほか、裁判所の一部業務縮小が影響したとみられます。しかし、6月は一転して14件と増勢に転じ、先送りの反動で揺り戻しが強く出ました。

●新型コロナ感染拡大で、厚生労働省は通所介護や短期入所の事業者向けに、特例で介護報酬の加算や、人員基準等を満たせない場合でも報酬を減額しないなどの支援策を発表しました。それでも倒産が増えていることは、深刻な経営不振の事業者が多いことを改めて浮き彫りにしています。国などの支援で、ひと息ついた事業者もある一方、新型コロナで利用を控える動きもあり、サービス提供力が乏しい小・零細事業者は、さらに厳しい経営を強いられそうです。新型コロナが追い打ちをかける格好で、体力を消耗した事業者も多く、倒産は下半期に向けて増勢を強めることが懸念されます。※ 本調査対象の「老人福祉・介護事業」は、有料老人ホーム、通所・短期入所介護事業、訪問介護事業などを含んでいます。
2020年07月10日 09:11