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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

男性警官4人が育休取得へ 高知県警、13年ぶり!(令和元年12月9日.朝日新聞)

働き方改革が進むなか、高知県警では今年度、県警本部や警察署勤務の4人の男性警察官が育児休業を取得します。男性の育休は13年ぶり。

●高知南署地域課の吉門亨健(こうけん)巡査長(39)は、12月末に次男が誕生予定で、来年2月から1カ月ほど育休を取得する。吉門巡査長が所属する自動車警ら班は、24時間3交代勤務。緊急時の場合に不安があったといいます。秋の個人面談で上司から育休を勧められました。吉門巡査長は「自分が率先して育休を取ることで、同僚や後輩にも広がれば」と話しています。

●警務課によりますと、2006年に高知南署の男性巡査長が育休を取得。しかし、勤務の特殊性や幹部の認識不足のため、取得が進まなかったといいます。警務課の筒井茂智次長は「家庭があってこその警察官。制度が形骸化しないように、幹部が積極的に後押ししていきたい」と話しています。
2019年12月09日 09:19

電通で違法残業 9月に労働基準監督署が是正勧告!(令和元年12月5日.NHKnews)

大手広告会社 電通が社員に違法な長時間の残業をさせたとしてことし9月に労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかりました。電通は新入社員が過労のため自殺し、長時間労働の是正に取り組むとしていました。

●電通によりますと、東京 港区の電通の東京本社は去年、社員4人に対して労働組合との取り決めを超えた長時間の残業をさせ、労働基準法などに違反したとして、ことし9月、三田労働基準監督署から是正勧告を受けたということです。中には、上限の2倍以上にあたる156時間余りの残業をさせていたケースもあったほか、残業時間を延長するための事前の申請をしていなかったケースが6件あったということです。

●電通は4年前、新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)が、過労のため自殺した事件で労働基準法違反の罪に問われ、おととし有罪判決を受けています。高橋さんの自殺を受けて電通は、長時間労働の是正に向けた改善計画を発表し、対策に取り組むとしていましたが、その最中に再び違法な長時間労働で是正勧告を受けたことになります。
2019年12月05日 16:24

教員の労働時間、年単位管理が可能に 改正給特法が成立!(令和元年12月5日.日経新聞)

教員の働き方改革を進めるため、勤務時間を年単位で管理する変形労働時間制の導入を可能にする改正教職員給与特別措置法(給特法)は12月4日の参院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立しました。繁忙期の勤務時間の上限を引き上げる代わりに、夏休みなどの間に休日をまとめ取りできるようにする狙いがあります。

●年単位の変形労働時間制は労働基準法が定めていますが、教員は対象外でした。原則として1日8時間以内と決まっている労働時間を、繁忙期には平均で週40時間を超えない範囲で延長できます。改正法成立によって、自治体の判断で2021年4月から導入できるようになります。残業時間の上限を月45時間、年360時間とする文部科学省のガイドラインも、文科相が定める「指針」に格上げされます。文科省は変形労働時間制を導入した場合、4月などに勤務時間を週3時間増やし、夏休みがある8月に5日程度の休みをとるといったイメージを描きます。導入は指針の順守を前提とし、部活動指導での外部人材の登用といった対策も総合的に進める考えです。

●教員の中には「長時間労働が改善されないまま1日の所定の労働時間が長くなり、見かけ上の残業時間が減るだけではないか」との懸念もあります。夏休み期間中も部活動指導や研修があり、休めないという声も多い。改正に反対する署名をインターネットで集めている岐阜の県立高校教諭の西村祐二さんは「8月は閑散期ではない。仮に閑散期だとしても4、5月の疲れを8月に癒やし、9、10月の疲れも8月に癒やすのか。確実に過労死が増える」と話します。署名は12月4日時点で5万筆を超えました。文科省は夏休みを長くとれるようにして教職の魅力を高めることも狙いですが、都内の大学の教育学部に通う20代の男性は「教職の魅力は十分分かっているが労働条件の悪さがそれを上回る。教職に就くのを迷っている」と話しています。
2019年12月05日 09:23

非正規公務員にもボーナスを支給 47都道府県、来年度から!(令和元年12月2日.共同通信)

非正規労働者の待遇改善を含む政府の「働き方改革」を背景に、47都道府県が来年度から、非正規の職員にもボーナスに当たる期末手当を支給することが12月1日、共同通信のアンケートで分かりました。

●都道府県の非正規職員は2016年で13万8千人。年間の人件費は判明分だけで計約130億円膨らむ見通しで、国の財政支援を求める声が相次ぎました。年末の政府予算編成で焦点の一つになりそうです。

●改正地方自治法などが来年4月に施行され、市区町村も含め期末手当が支給できます。自治体全体の非正規職員は64万3千人。平均月給は2017年度の事務職員で14万5千円。「官製ワーキングプア」とも呼ばれています。
2019年12月02日 10:16

10月の失業率2・4% 求人倍率も変わらず!(令和元年12月2日.産経新聞)

総務省が11月29日に発表した10月の完全失業率(季節調整値)は2・4%で前月から横ばいでした。厚生労働省が同日発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)も1・57倍と前月から変わりませんでした。

●男女別の失業率は、男性が前月比0・1ポイント改善の2・5%、女性は0・1ポイント悪化の2・3%。完全失業者数は前年同月比1万人増の164万人でした。就業者数は62万人増の6787万人で、比較可能な1953年以降最多でした。

●就業者数を産業別で見ますと、医療・福祉が5カ月連続で増加し16万人増だったのに対し、製造業は20万人減で7カ月ぶりに減少に転じました。総務省は「米中貿易摩擦の影響もあり、今後を注視したい」としています。有効求人倍率は求職者1人当たりの求人数を示します。人手不足で高い水準が続いており、都道府県別では東京都が2・08倍で最高、神奈川県が1・16倍で最低となりました。
2019年12月02日 10:07

出張で運転・宿泊先で作業は「労働時間」 労災逆転認定!(令和元年12月2日.朝日新聞)

クレーン車の販売会社で営業の仕事をしていた男性(当時26)が死亡したのは長時間労働などが原因だったとして、神奈川労働者災害補償保険審査官が労災と認定しました。26日付。鶴見労働基準監督署(横浜市鶴見区)は業務のための運転や宿泊先で作業していた時間を労働時間と見なさず、労災と認めなかったのですが、審査官はその判断を覆しました。

●遺族側代理人の川人博弁護士らが11月29日、記者会見して明らかにしました。男性は外資系クレーン車販売会社リープヘル・ジャパン(横浜市鶴見区)の社員。東海、中部、北陸など12県に頻繁に出張していましたが、2016年5月に出張先の三重県のビジネスホテルで急性循環不全を起こして亡くなりました。遺族側は長時間労働などによる過労死として労災申請をしましたが、鶴見労基署は今年2月、労災を認めないと決定。このため遺族側が労働者災害補償保険審査官に審査を求めていました。

●出張先で社有車を運転したり、宿泊先でパソコンを使って作業したりした時間を労基署は労働時間と認めなかったのに対し、審査官はこれらを労働時間に算入。死亡2カ月前の時間外労働は月94時間54分に達するとして、月52時間としていた労基署よりも長く認定しました。審査官はそのうえで、宿泊出張は「疲労が蓄積する可能性が高い」とし、高速道路を含む長時間の運転も「精神的・肉体的負荷が相応に大きい」として、業務上の負荷は大きかったと判断し、労災を認めました。川人氏は「労基署が労働時間を過少に認定する事例が近年増えており、そうした流れに歯止めをかける意義のある決定だ」と話しました。男性の妻は「(労基署からは)しゃくし定規でとても冷たい対応をされた。本当は労働時間なのに、労働時間ではなくなるのかと大変ショックを受けた」とするコメントを発表しています。
2019年12月02日 08:58

働く高齢者の事故防げ 厚労省、初のガイドライン策定へ!(令和元年11月28日.朝日新聞)

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高齢者の労働災害の予防策を企業に促す初のガイドラインを厚生労働省がつくることになりました。高齢の働き手が増え、仕事中に転倒してけがをするなどの例が増えているためです。政府が「70歳まで働く機会の確保」を打ち出したこともあり、安全に働く環境の整備をめざします。

●高齢者の労災対策を議論してきた厚労省の有識者会議が令和元年11月27日、報告書の骨子案を公表しました。今後報告書をまとめ、これをもとに厚労省が来春までにガイドラインをつくります。罰則などの拘束力はありませんが、具体的な対策例を列挙し、企業に役立ててもらう方針です。骨子案はガイドラインをつくることで、実情に応じた設備の導入などを企業に促すことを求めます。具体例として、通路の段差解消や滑りにくい靴の支給、階段への手すりの設置、熱中症の初期症状を把握できる小型携帯機器(ウェアラブルセンサー)の利用を挙げています。

●高齢者は視力や平衡感覚などの低下によって、わずかな段差でもつまずきやすくなります。回復に時間がかかり、休業期間も延びがちです。本人だけでなく、企業にとっても痛手になります。しかしながら、高齢者の労災対策に取り組む企業は、全体の約56%(2016年調査)にとどまっている現状です。
 
2019年11月28日 09:31

70歳雇用、努力義務 全世代型社会保障検討会議、中間報告骨子案!(令和元年11月26日.毎日新聞)

政府の「全世代型社会保障検討会議」(議長・安倍晋三首相)が12月中旬に公表する中間報告の骨子案が判明しました。

●70歳までの高齢者の雇用確保について企業に努力義務を課すことなどが主な柱で、働く高齢者らに対応した施策が中心になる見込みです。医療制度改革については、財務省が中間報告に記載を求めているのに対し、厚生労働省は反対しています。与党や関係団体と調整し、決定する方針です。中間報告では、高齢者の働きやすい環境を整えることに主眼を置いています。
2019年11月26日 09:02

三菱電機子会社で過労自殺・40代男性社員、労災認定!(令和元年11月25日.東京新聞)

三菱電機の子会社の40代男性社員が、2017年に長時間労働が原因で過労自殺し、今年10月に労災認定されていたことが、三菱電機への取材で分かりました。労働時間規制の適用除外とされている「管理監督者」として働いている期間に、時間外労働が100時間以上の月もありました。

●同社などによりますと、男性は子会社「メルコセミコンダクタエンジニアリング」(福岡市)の技術職。2013年4月に別の子会社に出向し、兵庫県豊岡市の工場で勤務していた際、長時間労働による精神障害を発症しました。この時期は副課長職で、管理監督者の扱いを受け、労働時間は自己申告に基づく管理でした。2017年12月に自殺。遺族側が昨年7月、但馬労働基準監督署(豊岡市)に労災申請し、今年10月4日付で認定されました。自殺時は福岡市の事業所に異動しており、実際の労働時間にかかわらず一定時間をあらかじめ働いたとみなす「裁量労働制」が適用されていました。

●三菱電機では2014~2017年、男性社員5人が長時間労働などが原因で相次いで労災認定され、うち2人は自殺したことが判明しています。同社は、「関係会社社員が亡くなったことを重く受け止めている。適正な労務管理の徹底に取り組んでいく」とのコメントを出しました。管理監督者は企業幹部など「監督もしくは管理の地位にあるもの」とされ、労働基準法上の労働時間規定などが適用除外されます。そのため、企業が条件を満たさない従業員を管理職にして長時間働かせる例が後を絶たず、各労基署が監視を強めてきました。
2019年11月25日 09:14

トヨタ社員がパワハラ自殺 労災認定、遺族が賠償請求へ!(令和元年11月21日.朝日新聞)

トヨタ自動車の男性社員(当時28)が休職から職場復帰した後の2017年に自殺したのは、上司のパワーハラスメント(パワハラ)が原因だったとして、豊田労働基準監督署(愛知県豊田市)が9月11日付で労災認定していたことがわかりました。遺族側は同社に損害賠償を求める方針といいます。遺族側代理人の立野嘉英(たちのよしひで)弁護士によりますと、職場復帰後に通院しなかったり、自己申告しなかったりすると「治った」と判断され、休職前のハラスメント行為と復帰後の症状や自殺との因果関係が否定されることが多いといいます。「今回の認定は実態を踏まえた適正な労災認定で、意義が大きい」としています。

●立野弁護士によりますと、男性は東京大大学院を修了して、2015年4月に入社。1年間の研修期間を経て、2016年3月に同市の本社に配属されました。上司から翌月以降、繰り返し「バカ、アホ」「こんな説明ができないなら死んだ方がいい」などと言われたほか、個室に呼び出されて「録音してないだろうな。携帯電話を出せ」などと詰め寄られたこともあったといいます。男性は2016年6月ごろ精神疾患を発症し、同7月から3カ月間休職。復帰後は別のグループの所属になったものの、同じフロアにこの上司の席があったといいます。男性は翌年7月、「死んで楽になりたい」「もう精神あかんわ」などと周囲に漏らすようになり、同10月、社員寮の自室で自殺しました。

●遺族は立野弁護士を通じ「息子はたくさんの希望をもってトヨタに入社した。それが上司からの苛烈(かれつ)な暴言で歯車が狂い、帰らぬ人になりました」「(会社の)パワハラを放置するような対応がさらに息子を苦しめたのではないか。今回の認定を契機に、パワハラ被害が生じないよう、職場環境の改善に努めていただくことを切に希望します」とコメントしました。トヨタ自動車広報は、元従業員が労災認定されたことは事実と認めた上で「労働基準監督署の決定を真摯(しんし)に受け止め、労働災害の防止と社員の健康管理に努めていきたい」とのコメントを出しました。

●トヨタの調査や男性の手帳などから判明したパワハラ行為
・日常的に「バカ、アホ」と言われる
・「なめてんのか、やる気ないの」「こんな説明ができないなら死んだ方がいい」などと叱責(しっせき)される
・(地方大学を卒業後、東京大大学院を修了した男性について)「学歴ロンダリングだからこんなこともわからないんや」と言う
・個室に呼び出されて「俺の発言を録音していないだろうな。携帯電話を出せ」などと詰め寄られる
2019年11月21日 09:53