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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

副業の労働時間、65歳から合算へ 雇用保険で厚労省!(令和元年12月16日.朝日新聞)

仕事を失ったときに失業給付をもらえる雇用保険について、厚生労働省は、仕事を掛け持ちしている人が加入するための要件を試験的に緩める方針を固めました。厚労省の労働政策審議会の部会で見直し案が大筋了承されました。雇用保険法などの改正案を来年の通常国会に提出する方針です。

●いまの失業給付は原則、1社で週20時間以上働く人が対象で、保険料は本人と会社が半分ずつ負担します。仕事を掛け持ちしている人がたとえばA社で週15時間、B社で週10時間働いていても、加入できません。厚労省はこれを見直し、労働時間が2社合わせて週20時間以上なら雇用保険に加入できるようにします。本人の申し出があればA社、B社とも賃金に応じた保険料を負担します。ただし、労働時間を合算できるのは2社までとし、週5時間以上の勤め先を対象とする予定です。
2019年12月16日 13:01

保育士大量退職の園が別会社に!(令和元年12月16日.共同通信)

浜松市西区の私立認可保育園「メロディー保育園」の保育士ら18人がパワーハラスメントなどの被害を訴え、一斉に退職届を出した問題で、別の保育園などを運営する浜松市内の会社が令和元年12月14日、同市内で記者会見し、メロディー保育園の運営を14日付で引き継いだと表明しました。

●運営会社変更により、保育士を確保し、閉鎖の危機を打開できるかは不透明な要素も残っています。

●「ヒーローズホールディングス」社の鈴木克美社長。今回の問題で「園児が行き場を失う」と、13日にメロディー保育園側に運営を引き継ぐことを提案。園の運営会社の全株式を取得することで合意したといいます。
2019年12月16日 08:48

過労死ライン、副業の労働時間も合算し判断…来年度にも新制度!(令和元年12月12日.読売新聞)

副業を持つ人の労災について検討していた厚生労働相の諮問機関・労働政策審議会の部会は、本業と副業の労働時間を合計して残業時間を計算し、労災認定につなげる新制度を導入することで合意しました。政府は来年の通常国会に労災保険法などの改正案を提出し、早ければ来年度中にも新制度がスタートする見通しです。

●長時間労働を原因とする労災の認定基準として、国は、発症前1か月の残業時間が100時間に上る場合などを「過労死ライン」と定めています。現行の労災制度では、本業と副業など複数の会社で働く人について、労働時間を合算することは認められていません。このため、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて働いた残業時間が過労死ラインを上回ったかどうかは、1社ごとに判断されています。一方で、政府は働き方の多様化を目指して副業を推進しています。こうした中、1社ごとの労働時間は法定時間内に収まり、それぞれ残業がゼロでも、本業と副業を合わせた総労働時間でみると、過重労働となることが懸念されていました。新制度では、本業と副業の総労働時間のうち、法定時間より多く働いた時間(残業時間)が過労死ラインを超えれば、労災認定につながることになります。

●現行の制度では、労災保険の補償額は事故が発生した就業先のみの賃金に基づいて計算されていますが、新制度では本業と副業両方の賃金をベースとする方針。これにより、補償額が増額されます。さらに、職場でのパワーハラスメントなどの「心理的ストレス」についても、本業と副業の両方で受けたストレスを総合的に考慮して労災かどうか判断します。ただ、本業の会社が副業の勤務状況をどう把握して過労を防ぐかなど、労務管理については課題も多く、この点については現在、同審議会の別の会議で、労働時間の管理方法などの検討が進められているところです。
2019年12月12日 11:10

リクナビ問題、労働局も行政指導 辞退率予測の契約企業!(令和元年12月12日.朝日新聞)

就活情報サイト「リクナビ」が閲覧履歴をもとに就活生の内定辞退率を予測して販売した問題で、厚生労働省東京労働局などは令和元年12月11日、トヨタ自動車など辞退率予測のサービスを契約した企業に対し、職業安定法の指針に違反していたとして行政指導しました。

●東京労働局は、リクナビを運営するリクルートキャリアに対し、職安法に違反したとして9月に行政指導したのに続き、辞退率の提供を受けた企業にも行政指導しました。

●就活生の個人情報の取り扱いをめぐり、職安法の指針に違反したとしています。リクルートキャリアと親会社のリクルートも辞退率予測のサービスを利用したとして、あわせて指導しました。
2019年12月12日 10:55

高齢雇用給付金 段階廃止へ60歳以上の賃金減穴埋め2025年度に半減!(令和元年12月10日.東京新聞)

現役時代に比べて賃金が大幅に下がった60~64歳の高齢者に穴埋めとして支給する「高年齢雇用継続給付」を、政府が段階的に廃止する方針であることが分かりました。現在の給付水準を2025年度に60歳になる人から半減させ、2030年度以降60歳になる人から廃止することになります。主に現在54歳の人から半減が始まる計算になります。65歳までの継続雇用が2025年度から完全義務化されるため、企業が自力で対応し賃金水準を確保すべきだと判断しました。厚労省は来年の通常国会に雇用保険法改正案の提出を目指しています。

●同給付は高齢者雇用促進のため1995年に創設。60歳を超えて給料が急減した場合に補う役割を果たしています。継続して働く60~64歳の賃金が60歳時点に比べて75%未満の場合、原則として月給の最大15%が雇用保険から支給されます。別の企業に就職した場合も同様に給付を受け取ることができます。現在は対象の月に支払われた賃金が約36万3,000円以上の場合、支給されません。2018年度の申請処理件数は延べ約340万件(一人で複数回受給可能)。支給総額は約1,769億円でした。新たに受給を始めたのは約17万人でした。

●一方、給料の穴埋めに失業者用の雇用保険を使うことが疑問視されており、労働政策審議会の専門部会は2007年に「2012年度までの措置とすべきだ」と結論付けましたが、2012年に「高齢者雇用促進に重要な役割を果たしている」と継続へ転換。その後も断続的に議論が続いてきたこともあり来年の通常国会に改正案の提出を検討しています。
2019年12月10日 16:29

「ひらパー」運営会社を書類送検、労働安全衛生法違反!(令和元年12月10日.産経新聞)

大阪労働局は12月9日、大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」で、法令で定められた人数の衛生管理者を選任していなかったとして労働安全衛生法違反の疑いで、運営会社の「京阪レジャーサービス」と岡本敏治(としじ)社長(44)を書類送検しました。

●書類送検容疑は、労働者数が法令基準の500人を超えた昨年1月から同4月までの間、3人配置しなければならない衛生管理者を1人しか選任しなかったとしています。

●同遊園地では7月、着ぐるみを着ていた男性アルバイト=当時(28)=が熱中症で死亡する事故がありました。労働局は事故を受けて労働環境を調べていましたが、事故と関係するような管理上の違反はなかったと判断しました。同社は「真摯(しんし)に受け止め、安全管理態勢を強化、徹底していく」としています。
2019年12月10日 08:55

男性警官4人が育休取得へ 高知県警、13年ぶり!(令和元年12月9日.朝日新聞)

働き方改革が進むなか、高知県警では今年度、県警本部や警察署勤務の4人の男性警察官が育児休業を取得します。男性の育休は13年ぶり。

●高知南署地域課の吉門亨健(こうけん)巡査長(39)は、12月末に次男が誕生予定で、来年2月から1カ月ほど育休を取得する。吉門巡査長が所属する自動車警ら班は、24時間3交代勤務。緊急時の場合に不安があったといいます。秋の個人面談で上司から育休を勧められました。吉門巡査長は「自分が率先して育休を取ることで、同僚や後輩にも広がれば」と話しています。

●警務課によりますと、2006年に高知南署の男性巡査長が育休を取得。しかし、勤務の特殊性や幹部の認識不足のため、取得が進まなかったといいます。警務課の筒井茂智次長は「家庭があってこその警察官。制度が形骸化しないように、幹部が積極的に後押ししていきたい」と話しています。
2019年12月09日 09:19

電通で違法残業 9月に労働基準監督署が是正勧告!(令和元年12月5日.NHKnews)

大手広告会社 電通が社員に違法な長時間の残業をさせたとしてことし9月に労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかりました。電通は新入社員が過労のため自殺し、長時間労働の是正に取り組むとしていました。

●電通によりますと、東京 港区の電通の東京本社は去年、社員4人に対して労働組合との取り決めを超えた長時間の残業をさせ、労働基準法などに違反したとして、ことし9月、三田労働基準監督署から是正勧告を受けたということです。中には、上限の2倍以上にあたる156時間余りの残業をさせていたケースもあったほか、残業時間を延長するための事前の申請をしていなかったケースが6件あったということです。

●電通は4年前、新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)が、過労のため自殺した事件で労働基準法違反の罪に問われ、おととし有罪判決を受けています。高橋さんの自殺を受けて電通は、長時間労働の是正に向けた改善計画を発表し、対策に取り組むとしていましたが、その最中に再び違法な長時間労働で是正勧告を受けたことになります。
2019年12月05日 16:24

教員の労働時間、年単位管理が可能に 改正給特法が成立!(令和元年12月5日.日経新聞)

教員の働き方改革を進めるため、勤務時間を年単位で管理する変形労働時間制の導入を可能にする改正教職員給与特別措置法(給特法)は12月4日の参院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立しました。繁忙期の勤務時間の上限を引き上げる代わりに、夏休みなどの間に休日をまとめ取りできるようにする狙いがあります。

●年単位の変形労働時間制は労働基準法が定めていますが、教員は対象外でした。原則として1日8時間以内と決まっている労働時間を、繁忙期には平均で週40時間を超えない範囲で延長できます。改正法成立によって、自治体の判断で2021年4月から導入できるようになります。残業時間の上限を月45時間、年360時間とする文部科学省のガイドラインも、文科相が定める「指針」に格上げされます。文科省は変形労働時間制を導入した場合、4月などに勤務時間を週3時間増やし、夏休みがある8月に5日程度の休みをとるといったイメージを描きます。導入は指針の順守を前提とし、部活動指導での外部人材の登用といった対策も総合的に進める考えです。

●教員の中には「長時間労働が改善されないまま1日の所定の労働時間が長くなり、見かけ上の残業時間が減るだけではないか」との懸念もあります。夏休み期間中も部活動指導や研修があり、休めないという声も多い。改正に反対する署名をインターネットで集めている岐阜の県立高校教諭の西村祐二さんは「8月は閑散期ではない。仮に閑散期だとしても4、5月の疲れを8月に癒やし、9、10月の疲れも8月に癒やすのか。確実に過労死が増える」と話します。署名は12月4日時点で5万筆を超えました。文科省は夏休みを長くとれるようにして教職の魅力を高めることも狙いですが、都内の大学の教育学部に通う20代の男性は「教職の魅力は十分分かっているが労働条件の悪さがそれを上回る。教職に就くのを迷っている」と話しています。
2019年12月05日 09:23

非正規公務員にもボーナスを支給 47都道府県、来年度から!(令和元年12月2日.共同通信)

非正規労働者の待遇改善を含む政府の「働き方改革」を背景に、47都道府県が来年度から、非正規の職員にもボーナスに当たる期末手当を支給することが12月1日、共同通信のアンケートで分かりました。

●都道府県の非正規職員は2016年で13万8千人。年間の人件費は判明分だけで計約130億円膨らむ見通しで、国の財政支援を求める声が相次ぎました。年末の政府予算編成で焦点の一つになりそうです。

●改正地方自治法などが来年4月に施行され、市区町村も含め期末手当が支給できます。自治体全体の非正規職員は64万3千人。平均月給は2017年度の事務職員で14万5千円。「官製ワーキングプア」とも呼ばれています。
2019年12月02日 10:16