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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

ヤマト運輸、違法な長時間労働させた疑いで書類送検!(平成29年9月21日.朝日新聞)

厚生労働省福岡労働局は平成29年9月20日、宅配便最大手のヤマト運輸(東京)が、博多北支店(福岡市)のセールスドライバー(SD)に違法な長時間労働をさせたなどとして、法人としての同社と、同支店の労務管理を担当していた幹部社員2人を労働基準法違反の疑いで福岡地検に書類送検しました。

●福岡労働局の発表によりますと、同社は昨年6月16日から7月15日の間、博多北支店のSD1人に対し、労使協定で定めた1カ月あたりの残業時間の上限(95時間)を超える102時間の違法な残業をさせた疑いがあります。この社員を含むSD2人の残業代計15万円分を所定の支給日に支払わなかった疑いも持たれています。福岡県内では過去数年間に複数の支店が同様の違反で福岡労働局から是正勧告を受けており、悪質性が高いと判断し、書類送検に踏み切ったとしています。昨年10月から博多北支店を捜査してトラックの運行記録装置などを調べた結果、SD2人について始業前と終業後に計約93時間のサービス残業が見つかったといいます。

●同社の横浜市の支店で未払いの残業代があったとして労基署から是正勧告を受けた後、親会社のヤマトホールディングスは2月、全社的に過去2年分の勤務実態調査を開始。宅配現場で違法な長時間労働が常態化していたことが明らかになり、未払い残業代の総額は242億円にのぼりました。ヤマト運輸は「書類送検に至ったことを非常に重く受け止めています。再発防止や労働環境のさらなる改善に向け労使一体となって取り組んでいく」などとするコメントを出しました。
2017年09月21日 09:19

元従業員が米グーグル提訴、賃金や昇進で女性差別と訴え!(平成29年9月19日.ロイター通信)

米アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルの元従業員の女性3人は、賃金や昇進の面で女性を差別したとして、グーグルを相手取り集団訴訟を起こしました。

●ソフトウエアエンジニアなど元女性従業員の訴えによりますと、グーグルでは女性従業員の賃金が同様の業務を行っている男性よりも低く、女性従業員には昇進の可能性の低い仕事が割り振られています。原告側弁護士のケリー・ダーモディー氏は「グーグルはハイテク業界をけん引する革新的企業ですが、女性従業員に対する処遇は21世紀の域に達していない」と述べました。

●グーグルの広報担当は、雇用に関する判断は社内の専門委員会が下しており、性差別が起きないように入念に措置を講じていると述べています。米国では主要ハイテク企業が女性への差別的扱いで批判を浴びるケースが相次いでおり、マイクロソフト(MSFT.O)とツィッター(TWTR.N)が性差別問題で訴訟を起こされているほか、クアルコム(QCOM.O)は昨年、1950万ドルの支払いで和解しています。
2017年09月19日 16:32

2019年に同一労働同一賃金、中小企業は1年猶予 厚労省要綱!(平成29年9月11日.日経新聞)

厚生労働省は、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)に働き方改革の関連法案の要綱を諮った。施行日は原則2019年度としたものの、中小企業は同一労働同一賃金制度の適用に1年間の猶予を設ける方針です。中小企業は労務管理の態勢が弱く、一斉導入は困難と判断しました。

●労働条件分科会で、労働基準法や労働者派遣法など計8本の法律の改正案の要綱を示しました。働いた時間でなく成果で評価する脱時間給制度は連合の修正案を全て反映しました。来週中にも法案要綱をまとめ、9月下旬にも召集する臨時国会に一括法案として提出します。脱時間給制度や残業時間の上限規制、同じ仕事には同じ賃金を支払う同一労働同一賃金は、原則2019年4月に施行し、中小企業は派遣を除き、同一賃金の適用を1年見送ります。

●中小企業からは賃金規定の見直しなど、対応に時間が掛かると懸念する声が上がっていたことに配慮したためです。大企業と適用がずれることで、下請けに負担を転嫁するといった圧力が強まる恐れもあります。脱時間給では、連合が唱える「働く人の健康確保」を強化する案を採用しました。対象となる高収入の専門職は労働時間の規制から外れるますが、「年104日以上の休日確保の義務化」など新たな対応策が採られました。事実上青天井で延ばせる残業時間には、特例の上限として年間720時間などの規制を設けることを法律に明記。同一賃金制度は有期やパート、派遣社員について正社員との不合理な格差を認めないことを定めます。政府が3月に策定した働き方改革の実行計画に沿った内容となりました。
2017年09月11日 15:30

台風で時間外労働100時間超 河川管理の男性自殺を労災認定!(平成29年9月8日.NHKnews)

去年9月に北海道音更町にある河川管理などを行う会社に勤めていた33歳の男性が自殺したのは、相次ぐ台風の上陸に伴う川の監視など長時間労働によるうつ病が原因だったとして労働基準監督署が労災と認定しました。労災が認められたのは音更町に本社がある「北開水工コンサルタント」の旭川支店に勤務していた当時33歳の男性です。

●男性の妻や代理人の弁護士によりますと、男性は道内各地の川を回って水位を調べる仕事をしていましたが、去年9月、鷹栖町内の川にかかる橋で首をつって自殺しました。この自殺について男性の妻が去年、旭川労働基準監督署に労災を申請し、労働基準監督署は長時間労働によってうつ病を発症したことが原因だとして7日までに労災と認定しました。弁護士によりますと、自殺直前の1か月間の時間外労働時間は100時間を超えていました。男性が自殺する前の去年8月は北海道に台風が相次いで上陸し、男性は川の水位の監視などの業務で連日、早朝から深夜までの勤務が続いていたということです。男性はおととし長時間労働が原因で一度うつ病を発症していて、今回、病気が再発したと見られるということです。

●旭川市内で記者会見した男性の妻は「会社は夫の命やみんなの命を軽く考えているのではないかと思います。私のようなつらく悲しい思いをする人を1人でもなくしてほしいです」と話していました。一方、男性が勤務していた北開水工コンサルタントは「社員の死は残念です。労働基準監督署の判断を尊重します」と話しています。
2017年09月08日 08:50

「高度プロフェッショナル制度」8日に要綱案提示へ!(平成29年9月5日.産経新聞)

働いた時間ではなく成果で評価するとして労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」について、厚生労働省は健康を確保するための措置を強化する内容を盛り込んだうえで、時間外労働の上限規制を設ける法律の改正案と一本化し、今月8日に要綱案を示すことを決めました。

●「高度プロフェッショナル制度」や裁量労働制を適用する業務の拡大について、厚生労働省の審議会は時間外労働を年間で720時間以内などとする労働基準法の改正案と一本化して秋の臨時国会に提出しようと議論を進めています。これについて先月30日の初会合では労働組合側の委員から「健康確保のための措置が不十分で長時間労働を助長しかねない」などと反対意見が相次ぎ、4日の2回目の審議会では経営者側の委員から「労働組合側の主張で受け入れられるところは十分検討したい。時間管理の仕組みを作るなどできることはやるべきだ」といった意見が出されました。

●厚生労働省は労働組合側が求める健康を確保するための措置を強化する内容を盛り込んだうえで、時間外労働の上限規制を設ける労働基準法の改正案と一本化し、今月8日の次回の審議会で要綱案を示すことを決めました。厚生労働省は要綱案について審議会で議論したうえで今月中旬までに議論を取りまとめたいとしています。
2017年09月05日 12:33

残業80時間超の名古屋「大宝運輸」企業名公表、働き方改革で初!(平成29年9月4日.産経新聞)

厚生労働省愛知労働局は平成29年9月4日、複数の事業所で月80時間を超える残業を繰り返し従業員にさせたなどとして、名古屋市の運送会社「大宝運輸」に是正を指導しました。同日中に社名を公表します。公表は2件目で、政府の働き方改革に伴う1月の対象拡大後では初めてのケースとなります。

●厚労省は従来、書類送検した場合に公表していましたが、企業に自主的な改善を促すため、平成27年から行政指導段階のものについても公表を開始。その後、電通の違法残業事件などを受け、従来の「残業が月100時間超」から「残業月80時間超」「過労死、過労自殺の事案を発生させた」などと対象を拡大しました。

●これまでの愛知労働局の調べで、大宝運輸では複数の事業所で違法な長時間労働に従事していたことが確認されました。愛知労働局長が4日午前、社長を呼び出し、是正を求める指導書を手渡しました。大宝運輸のホームページなどによると、同社は愛知、三重両県に支店を置き、食品などの運送を手掛けてきました。従業員は正社員、パートを合わせて約1000人います。
2017年09月04日 15:38

労基法改正 一本化を提示 労政審、労使の溝大きく!(平成29年8月31日.日経新聞)

厚生労働省は平成29年8月30日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会を開き、「残業時間の上限規制」と時間でなく成果で評価する「脱時間給制度」などを労働基準法改正案として一本化する方針を示しました。連合は上限規制に賛成する一方、脱時間給制度には反対しています。労使の溝は大きく、国会審議は見通せない状況です。

●脱時間給は高収入の専門職を対象に労働時間の規制から外す制度。連合が修正案を政府に持ちかけながら、一転反対に回った経緯があります。残業規制は労使が歩み寄り、政府が春にまとめた働き方改革実行計画に具体案を盛り込みました。30日の分科会では厚労省が労基法案に一元化する方針を提示。労働者代表の委員は「長時間労働を助長しかねない」と異論を唱え、経営者側の委員からは「多様で柔軟な働き方につながる」など賛成意見が相次ぎました。

●政府は2015年に脱時間給や裁量労働制の拡大などを盛り込んだ労基法改正案を国会に提出しましたが、野党や連合が「残業代ゼロ法案」などと反発。2年以上国会で棚ざらしとなってきました。脱時間給は効率的な働き方や生産性向上につながるとして、経団連などが導入を求めてきました。厚労省は一元化の方針を打ち出した労基法改正案のほか、正規と非正規の不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金制度」を創設する法案など、働き方改革に関する法案をまとめて国会に提出する方針です。9月下旬にも召集する臨時国会での一括審議をめざします。与党も労基法改正案の一本化に理解を示しています。法案には連合が求めた「年104日以上の休日確保の義務化」などの修正案を反映し、残業規制とのセットでの成立をめざします。自民党幹部は「臨時国会の中で成立させたい」としています。野党は対立姿勢を鮮明にしており、民進党は連合と足並みをそろえ脱時間給を認めない構えです。共産党も反対する立場です。政府・与党は働き方改革の前進を臨時国会の焦点と位置づけるが、与党内には「審議がもめれば強行採決になりかねない」との懸念もあります。
2017年08月31日 12:57

7月完全失業率、2.8%で横ばい 有効求人倍率は43年5カ月ぶり高水準!(平成29年8月29日.ロイター通信)

総務省が平成29年8月29日発表しました7月の完全失業率(季節調整値)は2.8%で、前月から横ばいとなりました。3%を下回るのは2カ月連続。厚生労働省が発表した同月の有効求人倍率(季節調整値)は1.52倍と1974年2月以来、43年5カ月ぶりの高水準で、雇用情勢は改善基調が継続しています。

●完全失業率は2.8%と前月から横ばい。1994年以来、23年ぶりの低水準での推移となっている。完全失業者は男性が同8万人増となりましたが、総務省によりますと、自発的に離職する人の増加が要因といいます。

●有効求人倍率(季節調整値)は1.52倍と前月の1.51倍から上昇しました。ロイターの事前予測調査では1.52倍が見込まれており、結果はこれと一致しました。有効求職者数は同0.4%減で、新規求人倍率は2.27倍で、前月から上昇しました。

►ポイント
7月完全失業率------2.8%
7月有効求人倍率----1.52倍
2017年08月29日 12:35

働き方改革に2800億円…厚労省概算要求!(平成29年8月28日.読売新聞)

厚生労働省は自民党厚労部会で、2018年度予算の概算要求を示しました。

●一般会計総額は、2017年度当初予算比2.4%増の31兆4298億円で、6年連続で要求額が30兆円を超えました。「働き方改革」関連施策に約4割増の2800億円を計上し、正社員と非正社員の間の不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金」や長時間労働の見直しなどの関連予算を盛り込みました。

●働き方改革では、「同一労働同一賃金」など非正社員の処遇改善に799億円を計上しました。企業向けマニュアルの作成など周知や相談支援(16億円)、処遇改善に取り組む企業の支援(782億円)が柱となります。
2017年08月28日 09:05

桃出荷で違法残業疑い!(平成29年8月21日.読売新聞)

橋本労働基準監督署は平成29年8月18日、2016年7月に紀の里農業協同組合(紀の川市)が桃の選果などを担当する従業員4人に違法な時間外労働をさせたとして、同組合と当時の組合長(72)を労働基準法違反容疑で地検に書類送検したと発表しました。

●発表によりますと、同組合は桃の出荷が本格化していた2016年7月、西部流通センター(同市)で桃の等級決めや梱包こんぽう、ネット通販などを担当する男性職員3人とパート従業員の女性1人に対し、労使協定で定めた上限(月120時間)を超える最大181時間30分の時間外労働をさせた疑いです。同労基署が抜き打ちで立ち入り調査し、発覚しました。同労基署によると、賃金の未払いはないといいます。
2017年08月21日 16:02