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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

第1子出産後も仕事、初の5割 育休の利用しやすさ影響!(平成28年9月16日.朝日新聞)

1人目の子どもを産んだ後も仕事を続ける女性の割合が初めて5割を超えました。国立社会保障・人口問題研究所が平成28年9月15日に公表しました出生動向基本調査(夫婦調査)で明らかになりました。同研究所は「育児休業を利用しやすくなったことで、仕事を続ける人が増えた」と分析しています。

●調査は昨年6月、50歳未満の既婚女性7511人を対象に実施し、6598人(87.8%)が回答しました。2014年までの5年間で、第1子を出産した働く女性は590人。このうち313人(53.1%)が出産後も仕事を続けています。統計記録のある1985年から2009年までに出産して仕事を続けた女性は40%前後で推移しており、今回の調査で大幅に増えています。

●夫婦が生涯にもうける子どもの数も調査。結婚から15~19年が過ぎた初婚夫婦の子どもは1.94人で、前回から0.02人減少。1940年の調査の開始以降、最少を更新しました。夫婦が実際に希望する子どもの数は2.01人。前回から0.06人減り、これも最少となりました。
2016年09月16日 13:07

配偶者控除の見直しに着手「夫婦控除」への転換軸11月めどに見解!(平成28年9月16日.産経新聞)

政府税制調査会は、専業主婦世帯などの所得税負担を軽くする「配偶者控除」を見直す検討に着手しました。夫婦であれば、配偶者の働き方や年収を問わずに適用する「夫婦控除」への転換を軸に議論を進める方針です。11月をめどに見解をとりまとめる方向です。

●政府税調の見解は、与党税制調査会による平成29年度税制改正議論の材料になります。安倍政権が進める「働き方改革」を追い風に、女性の就労を阻む壁をなくします。実現すれば、約20年ぶりの所得税の大改正になります。

●配偶者控除から、夫婦であれば、妻の収入にかかわらず一定額を夫の税額から差し引く夫婦控除に見直す案が有力視されます。また夫の年収が一定額以上の世帯は対象から外すことなども検討します。所得が高い専業主婦世帯は今よりも税負担が増える見通しで反発が予想され、与党内には慎重論もあります。
2016年09月16日 10:17

八時だョ!全員退庁!小池知事、来月から都庁「残業ゼロ」!(平成28年9月15日.東京新聞)

八時だョ!全員退庁-。東京都の小池百合子知事は、長時間労働を減らすため、全職員を遅くとも午後8時に退庁させる取り組みを10月中旬から始めると発表しました。「八時完全退庁」を都のルールとし、残業ゼロに向けて都職員の意識改革を図る狙いです。

●都によりますと、都庁職員(本庁舎勤務)の月平均の残業時間は23.5時間。47都道府県の平均12.7時間の倍近い状況です。忙しい部署では50~60時間に及ぶこともあるといいます。新たな取り組みでは、午後8時に退庁を促す放送を流し、その後庁舎を一斉に消灯します。再び照明をつけて仕事をする場合は、事前申請するルールにします。8時以降に退庁する場合は庁舎出口で名前をチェックし、上司に知らせることも検討します。残業減への努力を評価する仕組みも導入。「残業削減マラソン」と名付け、前年度と比べて残業時間の減った割合が高い部署を公開します。

●小池知事は庁内テレビ放送でメッセージを発信。「新しい知事が来て、むしろ仕事が増えて残業も増えた。そんな中、残業減らせとは何事かという人もいるかもしれないが、一種のショック療法。働き方の改革のチャンスととらえてほしい」と呼び掛けた。豊洲市場問題にかかわる都職員は「仕事があれば粛々とやります。私たちの役目なんで」と言葉少なだった。神奈川、千葉、埼玉三県は長時間労働対策として、いずれも毎週水曜日を「ノー残業デー」に指定。職員に午後5時15分の定時退庁を呼び掛けています。神奈川県によりますと、かつては原則午後7時までに消灯する「19時閉庁」に取り組みましたが、担当者は「今は職場実態に合わせて、効率的な働き方を議論している」と説明しています。
2016年09月15日 10:06

同一労働同一賃金関連3法「来年中改正」!(平成28年9月15日.毎日新聞)

自民党の茂木敏充政調会長は、正規・非正規労働者の賃金格差を縮小する「同一労働同一賃金」の実現に向け、労働者派遣法パートタイム労働法、労働契約法の3法を来年中に一括改正する意向を明らかにしました。政府・与党の幹部が改正時期を明言するのは初めてです。党の働き方改革特命委員会で制度設計を詰める方針です。

●政調会長は、低所得層の所得の伸び悩みが個人消費の低迷の一因になっているとの認識を披露。非正規労働者の処遇改善が必要として、労働者派遣法、パートタイム労働法、労働契約法の3法について「でき得れば来年には改正したい」と述べました。政府は2019年度の改正法施行を目指しますが、来年中に成立すれば、施行の前倒しが可能になります。

●同一労働同一賃金を巡っては、政府が今月下旬に「働き方改革実現会議」(議長・安倍晋三首相)で検討をスタートさせる予定です。党は年内に特命委での中間報告をまとめ、政府の議論を後押ししたい考えです。現行で非正規労働者の賃金水準は正規の約6割にとどまり、党幹部は「欧州並みの8割程度への引き上げを目指す」としています。
2016年09月15日 09:40

「同一賃金」へ中小支援も=働き方改革、企業にプラス!(平成28年9月12日.時事通信)

加藤勝信働き方改革担当相は、報道各社のインタビューに応じ、仕事の内容が同じなら雇用形態にかかわらず同じ賃金を支払う「同一労働同一賃金」について、体力の弱い中小企業の経営を圧迫しないよう支援を検討する考えを示しました。

●加藤氏は「『働き方改革』は生産性の向上を通じて企業側のプラスになっていく」と指摘。「中小零細企業の生産性向上をどう進めていくか、どういう支援が必要かも議論しなくてはいけない」と述べ、月内にも発足させます「働き方改革実現会議」で具体策を検討する意向を明らかにしました。  

●高齢者の就業促進に関しては「アンケートを取れば、約7割は65歳になっても働きたいと言っている」として、継続雇用や定年の延長に向けた環境整備に改めて意欲を示しています。
2016年09月12日 10:15

労働時間、是正目標を…国際水準に!(平成28年9月8日.毎日新聞)

加藤働き方改革担当相は、長時間労働の是正に関し「国際比較したうえで是正されるべきだ。その立場で議論していかなければならない」と語り、国際的な労働時間の水準を参考にして、是正目標を設定すべきだとの考えを示しました。

●長時間労働の是正は「働き手にとってプラスなだけではない。生産性の向上により企業側の収益拡大にもつながる」と述べ、企業側に協力を求めました。

●今月下旬にも初会合が開かれる安倍首相が議長の「働き方改革実現会議」の位置づけについては、「首相が問題解決の先頭に立ち、取り組む場だ。ここで一元的に議論して政府全体としての答えを出す」と説明。厚生労働省などで似たテーマを扱ってきた既存の組織とは性格が異なると強調しました。同一労働同一賃金については「日本の雇用環境を踏まえながら議論を進めていきたい」と語りました。
2016年09月08日 09:30

過労死の責任、役員一人ひとりに 遺族が株主代表訴訟へ!(平成28年9月5日.朝日新聞)

過労死や過労自殺を生じさせた企業が負った賠償責任は、役員一人ひとりが負うべきだ――。4年前に自ら命を絶った銀行員の遺族が、株主の立場で当時の役員11人を相手取り、2億6千万円余りを銀行に賠償するよう求める株主代表訴訟を起こします。訴訟を通じ、過労死防止の責任は経営陣にあることを明らかにし、意識改革を促したいといいます。

●原告は熊本県内の地銀最大手・肥後銀行の当時40歳の男性行員の妻。代理人の弁護士によりますと、過労死・過労自殺問題をめぐる株主代表訴訟は全国で初めてといいます。男性は為替・手形システムを改める作業の責任者を務めていた2012年10月、本店から飛び降りて亡くなりました。熊本労働基準監督署は死の直前4カ月間の残業時間は月113~207時間と推計。2013年3月、働き過ぎで重いうつ病になったのが自殺の原因として、労災と認定しました。

●妻ら遺族5人は同年6月、肥後銀行を相手取り、損害賠償を求めて提訴。熊本地裁は2014年10月、従業員の健康に注意する義務を怠り、漫然と過重な長時間労働をさせたとして、慰謝料など計1億2886万円の支払いを命じました。銀行側は控訴せずに判決が確定し、賠償金を支払いました。妻は男性が保有していた株式を相続しており、今回は株主の立場で株主代表訴訟を起こします。訴訟では、役員が過労死を防ぐ有効な体制作りを怠ったため、賠償金を支出することになり、銀行に「損害」を与えたとしている。さらに過労自殺で銀行の信用も傷つき、少なくとも1億円の損害が生じたなどと主張しています。
2016年09月05日 16:23

最新の労働分配率8年ぶり低水準、内部留保は最高!(平成28年9月5日.日経新聞)

企業の利益のうち、労働者の取り分を示す「労働分配率」が低水準になっています。財務省の法人企業統計から算出した2015年度の労働分配率は66.1%で、リーマン・ショック前に企業の利益が膨らんだ2007年度(65.8%)以来の低さとなりました。一方で企業の利益の蓄積である内部留保は4年連続で過去最高を更新しています。

●労働分配率は付加価値額に対する賃金などの割合で表します。付加価値額は年度の人件費や営業利益、減価償却費、支払利息等を合計したものです。賃上げや賞与の増加で人件費の総額は2年連続で増えましたが、利益が過去最高水準となるなか、分配率は低下しています。2015年度の内部留保は377兆円で前年度比6.6%増となりました。内部留保の増加に関して、企業経営者には「内部留保そのものを悪とする考えはおかしく、経営の自由度をあげる唯一の原資だ」(日本商工会議所の三村明夫会頭)との声が根強いようです。

●石原伸晃経済財政・再生相は「経済を成長軌道に乗せるには内部留保を設備投資や賃金増加につなげることが重要だが、残念ながらそういう状態に十分にはなっていない」と現状に不満を述べています。一方、麻生太郎財務相は「もっと労働分配率の比率が高くなってこないとおかしい」と今後の上昇に期待を示しました。直近では、4~6月期の設備投資は前年同期と比べ3.1%増と、プラスだが伸び率は鈍っています。経常利益は減益だが、前年同期に続き過去2番目の高水準を維持しました。企業が利益を投資に回すのに慎重な姿勢は続いています。
2016年09月05日 09:31

働き方改革推進室が始動!(平成28年9月2日.時事通信)

平成28年9月2日、多様な働き方を可能にするための「働き方改革実現推進室」(室長・杉田和博官房副長官)が、40人体制で始動しました。

●内閣府での看板掛けには安倍晋三首相も参加し、「長時間労働を自慢する社会を変えていく。働く人々の考え方を中心にした改革をしっかりと進めていく」「働き方改革は最大のチャレンジだ。困難も伴うが先頭に立って取り組んでいく」と訓示しました。 

●一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジとなる「働き方改革」を強力に推進していきます。高齢者や女性が働きやすい環境を整えて経済の活性化につなげることが狙いで、非正社員の処遇改善に向けた「同一労働同一賃金」や、長時間労働の是正を目指します。
2016年09月02日 10:13

コンビニ店長の「過労自殺」を認定 労災支給認める!(平成28年9月2日.毎日新聞)

東京高裁 国側が逆転敗訴の判決。東京都内のコンビニエンスストア店長だった当時31歳の男性の自殺を巡り、遺族が労災を支給しなかった国の決定を取り消すよう求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は平成28年9月1日、国の決定を支持した1審・東京地裁判決を取り消し、労災支給を認める遺族側逆転勝訴の判決を言い渡しました。

●判決によりますと、男性は大手コンビニの首都圏店舗を運営する会社に勤務していましたが、店長になって約5年後の2009年に自殺しました。1審では、男性が心身の不調を訴えた時期から自殺まで半年以上あったことから「業務と自殺の関連性は乏しい」と判断。これに対し、高裁は、男性が死亡する前の1年間で月120時間の時間外労働が6カ月続いた点を挙げて「長時間労働は過酷で、売り上げのノルマによる心理的負荷も小さくなかった」と業務との関連性を認めました。厚生労働省は「判決内容を検討し、関係機関と協議する」としています。
2016年09月02日 09:55