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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

「雇用調整助成金」不正受給 出雲市の温泉旅館に返還命令!(令和4年4月26日.NHKnews)

出雲市の温泉旅館が、新型コロナウイルスの影響で雇用を維持するために利用できる「雇用調整助成金」などおよそ1900万円を不正に受け取っていたとして、島根労働局から返還命令を受けました。

●返還命令を受けたのは、湯の川温泉として知られる出雲市の温泉旅館「四季荘」です。島根労働局によりますとこの旅館は、去年8月までの1年3か月間に、新型コロナの影響で従業員を休ませるなどして雇用を維持した場合に、国が休業手当の一部を助成する「雇用調整助成金」などおよそ1900万円を不正に受け取っていたということです。この旅館は従業員などに休業手当を支払ったと偽っていたということで、島根労働局の調査に対し不正受給を認めているということです。

●島根労働局は旅館に対して受け取った全額について返還命令を出すとともに、全額の2割にあたる額を追加して支払うよう命じました。県内で新型コロナをめぐって雇用調整助成金の不正受給が確認されたのは初めてだということです。島根労働局は、「提出された書類の審査では不正が見抜けなかったため、今後は申請した企業の立ち入り調査を行うなど不正が再び起きないよう取り組みを進めたい」と話しています。
2022年04月26日 08:48

障害者に暴言・やけど負わすパワハラ 水道局の男性職員処分 研修講師の「セクハラ」指摘から調査!(令和4年4月25日.ABCニュース)

神戸市水道局の職員が、パワハラなどで懲戒処分です。停職の懲戒処分を受けたのは、神戸市水道局に勤務する男性職員3人と、その上司らです。

●3人は去年4月以降、難病により身体障害がある男性職員(50代)の口ぶりをまねたり、「はげ」や「ポンコツ」などと暴言を吐いたりしたほか、居酒屋で鍋に入ったくずきりを首筋に落とし、やけどを負わせたということです。去年11月、水道局でのマナー研修中にこの職員らが性的な話をしていたことから、女性講師が「セクハラにあたる」と指摘。市が調べると、ほかの職員に対してもパワハラをしていた疑いがあったことから、第三者委員会が設置され発覚しました。
2022年04月25日 09:12

JR運転士の「労働の事実認めて」 1分間分の未払い賃金”56円”支払い命じる判決!(令和4年4月21日.RSK山陽放送)

争っていたのは1分間分の賃金「56円」です。JR西日本の運転士が「労働の事実を認めて欲しい」と未払い賃金を求めて会社を訴えた裁判の判決が言い渡されました。岡山地裁は、会社側に56円全額の支払いを命じました。この裁判は病気のため今月3日に亡くなった運転士・和田博文さんがJR西日本を相手に起こしたもので、和田さんの死後代理人の弁護士が引き継いでいます。

●訴状などによりますと和田さんは一昨年6月、岡山駅で回送列車を車庫に移動させる作業を担当。しかし、到着ホームを間違えたことで作業の完了が1分間遅れました。和田さんは給料から1分間分の賃金と残業代をカットされましたがその金額は56円。和田さんは「業務上のミスに対する賃金カットは不当だ」として56円と慰謝料など約220万円の支払いを求めていました。裁判でJR西日本側は「1分間の作業は、会社が指示したことを行わずに生じたもので労働には当たらない」などと主張してきました。きょう岡山地裁が下した判決は、56円全額の支払いをJR西に命じました。判決理由について岡山地裁は「指示をしていない労働であっても会社側が拒絶せずに労務の提供を受けた場合には賃金請求権が発生する」などとしています。

●慰謝料については「金銭を持って慰謝しなければならないほど違法な行為とはいえない」と原告の主張を退けました。閉廷後、原告側の弁護士と和田さんが所属していた労働組合が記者会見を開きました。(西山 あかね弁護士)「(判決は)当然の結果だと思う。亡くなられた原告も報われると思いますし、労働組合の活動として会社の体質改善を求めるというところでも、非常に意義があることではないかと」(JR西日本労働組合 中央本部 前川 誠 書記長)「会社の方も非を素直にちゃんと認めて、和田さんに謝罪をするなりきちんと対応をしてほしい」判決に対しJR西日本岡山支社は控訴しない方針ですが「和解に至らなかったことは残念」とコメントしています。
2022年04月21日 13:46

「シフト制」労働の改善求め弁護団結成 法整備など国に要望へ!(令和4年4月18日.NHKnews)

「シフト制」で働く人に企業から休業手当が支払われず生活に困窮するケースが相次いでいるとして労働問題に詳しい弁護士が弁護団を結成し、法律の整備などを国に要望していくことになりました。

●これは労働問題に詳しい弁護士およそ10人でつくる弁護団が、都内で会見し明らかにしました。「シフト制」は時間や日にちを選ぶことができる働き方で、アルバイトやパートなどの非正規雇用で、長期間、勤務する人が多くなっています。しかし、弁護団によりますと直前までシフトが決まらないことも多く、新型コロナの影響などで仕事がなくなった場合に企業から休業手当が支払われずに生活に困窮するケースが相次いでいるということです。また、労働基準法には「シフト制」で働く人の休業をどう解釈するのか、詳しく明記されていないということです。このため、弁護団では法律の整備などを厚生労働省に要望していくことにしています。

●会見に同席した、2人の子どもを育てながら、飲食店でシフト制で働いている30代の女性は「新型コロナの影響でシフトに入れなくなり、生活の糧だった1か月10万円ほどの収入がなくなりました。こうした実態を知ってほしい」と話しました。「弁護団」の代表をつとめる川口智也弁護士は「シフト制の問題は、議論もあまりされてきませんでした。救済のために取り組みたい」と話しています。
2022年04月18日 14:24

「仮面ライダー」制作社員に違法な長時間労働、東映に是正勧告!(令和4年4月15日.読売新聞)

大手配給会社「東映」(東京都中央区)が、20歳代の女性社員に違法な長時間労働をさせるなどしたとして、中央労働基準監督署(文京区)から是正勧告を受けていたことがわかりました。

●令和4年4月14日に都内で記者会見した女性や労働組合によりますと、同社は2019年12月~2020年1月、女性に労働基準法に基づく労使協定(36協定)で定めた上限(月45時間)を超える残業をさせるなどしました。女性は2019年4月に入社し、特撮ドラマ「仮面ライダー」シリーズのアシスタントプロデューサーなどを務めましたが、長時間労働などで体調を崩し、昨年6月から休職しているといいます。読売新聞の取材に対し、同社は是正勧告を受けたことを認め、「労基署に改善の報告書を提出した」としています。
2022年04月15日 09:17

解雇の金銭解決 実は定着 労働審判・あっせんなど年4500件企業負担増も!(令和4年4月12日.日経新聞)

労働者の不当解雇が確定しても、労働者本人が同意していれば金銭で労働契約が解消される「解雇の金銭解決」の導入を巡る研究が、厚生労働省の検討会で進んでいます。

●解雇の金銭解決はまだ法制化されてはいないものの、実は労働審判などで年間4500件もの金銭解決が実質的に行われています。法制化を待たない「知られざる定着」は、潜在需要の高さを示しています。正式な制度になれば、企業負担が膨張する可能性もあります。
2022年04月12日 09:43

「社員が社員を雇用」ヘアカット「QBハウス」で異様な契約が問題に!(令和4年4月11日.Yahoo!ニュース)

個人加盟制の労働組合の日本労働評議会が「ヘアカット専門店QBハウスの業務請負契約を濫用した使用者責任の回避を許さない」として、厚労記者クラブで記者会見を開きました。

●同労組によりますと、同社では一部店舗の理髪師をQB本社(キュービーネットホールディングス株式会社)が雇用するのではなく、エリアマネージャーが雇用する形式をとることによって、本部が雇用責任を免れていたといいます。

●「社員が社員を雇用する」という異様な雇用形態を作り出していたわけです。実際は、異様な雇用形態は近年さまざまな大手企業に広がりを見せていて、背景には「脱法行為」の狙いがあることが指摘されています。偽装請負の場合と同じように、法律上の「雇用関係」にあたるのかどうかが問われてくるといいます。
2022年04月11日 09:34

コロナ禍で勤務制限、非正規の女性に解決金支払いへ 大阪地裁!(令和4年4月7日.産経新聞)

新型コロナウイルス禍を背景に一方的に勤務日数を制限され、休業補償もなかったとして、大阪府内のウエディングフォトスタジオで働くパート従業員の40代女性が、契約内容の確認と未払い賃金など約150万円の支払いを求めた訴訟の和解が、大阪地裁で成立しました。3月24日運営会社が原告に解決金を支払い、今後も一方的な契約変更はしないと約束する内容です。

●非正規労働者への勤務制限は全国で相次いでいますが、訴訟に発展するのは珍しいといいます。原告代理人の冨田真平弁護士は「全国の非正規の方に、声をあげれば変わるという希望を届けることができた」と和解内容を評価しました。

●訴状などによりますと、原告の女性は平成27年、週3日の勤務条件で採用。しかし、コロナ禍で非正規労働者らの勤務日数が減らされ、女性はスタジオ再開後の令和2年6月から今年2月までの間、一方的に週1日勤務とされたほか、休業補償があった正社員と異なり、出勤日の賃金しか支払われませんでした。
2022年04月07日 09:57

「ババアはいらねぇ」ディズニーランド“キャラクター出演者”訴訟に88万の支払命令!(令和4年4月4日.Yahooニュース)

東京ディズニーランド(千葉県浦安市)で“キャラクター出演者”としてショーやパレードに出演していた女性が、運営会社のオリエンタルランドに対し「安全配慮義務違反」と「パワーハラスメント」を訴えた裁判について、千葉地裁(内野俊夫裁判長)は3月29日、オリエンタルランド社に対して原告女性Bさんに88万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

●原告AさんとBさんはともにディズニーランドでコスチュームを着用する“キャラクター出演者”として勤務していた女性。年間パスポートを自費で購入し、キャラクターの動きを研究するなど熱心なキャストだったAさんは「毎日いきいきとした出演者を演じるため腕や肩を無理な姿勢に保つ必要があった」ことに起因して、2017年1月10日には医師から「胸郭出口症候群」との診断を受けました。これについて船橋労基署は上肢障害の労災を認定。Aさんは、「業務の質・量の改善」「コスチュームの軽量化」「(不測の事態が発生した際の)代替者の確保」などを求めたいとしていましたが、職場復帰の際に、同僚や先輩スタッフらから「どのツラ下げて来てんのか見に行ってやろうぜ」「(オリエンタルランド社に)謝った方がいい。謝るんだよ」といった圧力をかけられていたことが発覚。パワハラについても追加提訴していました。Bさんは13年以上オリエンタルランド社で勤務してきたベテラン。ゲストとのふれあい時に右手薬指を故意に反対側にひねられてねんざを負うという事象が発生し、上司に労災を申し出たところ「エンター(エンターテイナー)なんだからそのくらい我慢しなきゃ。君は心が弱い」と一蹴されたと訴えていました。

●Bさんが特に問題視していたのは「閉鎖された狭い空間でのイジメの発生」。うわさ話や「30歳以上のババァはいらねーんだよ。辞めちまえ」「病気なのか。それなら死んじまえ」 といった悪口がはびこる職場について、「ディズニーランドで働き続けたいからこそ環境を変えなくてはいけないと考えています」「長年耐えてきましたが、我慢するだけでは何も変わりません。パワハラがない、安心して働き続けられる職場になるのが私の夢です」と涙ながらの陳述を行っていました。こうした状況について2018年にAさんはオリエンタルランド側に対し「過重な重量業務で、上肢障害を発症した」ことにより安全配慮義務を欠いたとして約425万円の損害賠償(治療費、2017年1月10日から4月末までの休業損害、慰謝料含む)を請求。Bさんはオリエンタルランド側に対し「従業員に対してのパワハラの防止教育」「パワハラ発生時には調査して内容を把握する義務」「被害者の苦悩を取り除くための措置義務」(安全配慮義務)を怠ったとして約330万円の損害賠償請求を行っていました。

●こうした訴えについてオリエンタルランド側は、「労災が認められたということは認めるが、認定されたからといって安全配慮義務違反があるということではない」との姿勢を被害者弁護士団に示して反論。裁判直前には、あくまでも「裁判に影響するものではなく全ての従業員に求めるものの確認」として、AさんとBさんに対して「あなた方は従業員である以上、会社のプライバシー保護、秘密事項や会社の業務等をする必要がある」という旨の通知書を送付していたことも明らかになり、被害者弁護団からは「このタイミングでの送付は『あなた方の身分に影響しますよ』と言わんばかりで異常です。オリエンタルランド側に誠意を持って臨むという姿勢が見られない」との声が上がっていました。2018年7月の提訴から約3年半、2回の判決延期を経て出された今回の判断。オリエンタルランド社はねとらぼ編集部の取材に対し、「今回の判決において、当社の主張が一部認められなかったことは誠に遺憾であり、判決内容を精査した上で今後の対応を検討して参ります。なお、原告が主張するパワーハラスメントに該当する発言は認められませんでした。ゲストの皆様をはじめとする日頃より当社を支えてくださる全ての皆様に対しご心配おかけしておりますことをお詫び申し上げます」とコメントしました。なお原告Aさんの裁判については、裁判が分離されたため現在も継続中とのことです。
2022年04月04日 09:31

東京ディズニーランドで労災認定 着ぐるみで腕に激痛!(令和4年4月4日.朝日新聞)

東京ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)でキャラクターの着ぐるみを着てショーやパレードに出演していた契約社員の女性(28)が、腕に激痛が走るなどの疾患を発症したのは過重労働が原因だったとして、船橋労働基準監督署(同船橋市)が労災を認定していたことが分かりました。

●認定は8月10日付。遊園地のショーなどの出演者が出演中の転倒などによる負傷で労災認定されるケースは少なくありませんが、事故によるけがでない疾患は過重業務との医学的な因果関係の判断が難しく、労災が認められる例は珍しいといいます。女性は2015年2月から、様々なディズニーキャラクターに扮してショーやパレードに出演していました。女性によると、2016年11月ごろから左腕が重く感じ、手の震えが止まらなくなりましたが、休みを取りにくく出演を続けたといいます。2017年1月に入って症状は悪化。左腕をあげると激痛が走り、左手を握っても感覚がなくなったという。病院で診察を受け、神経や血流の障害で痛みが出る「胸郭出口症候群」と診断されました。治療のため休職し、しばらくは自由に腕を動かせなかったといいます。

●雇用契約は1年ごとの更新で、2016年11~12月のパレードの出演回数は計50回にのぼった。2016年末に出演したクリスマスパレードの衣装は首の動きが制限され、重さが10キロ近くありました。この衣装を着て、1回45分のパレードの間、両手を顔より上にあげているよう指示されていたといいます。2年弱の出演期間中に20~30キロの衣装を着ることもあったといい、首から肩、腕にかけて負荷がかかる業務に継続的に従事したことが発症の原因と認められました。症状は改善しつつありますが、完治はしていません。女性は業務量を減らしての復職を求めています。TDLを運営するオリエンタルランドの広報部は取材に対し、「あってはならない残念なことで、真摯(しんし)に受け止めています。トレーナーの配置やコスチュームの改善など、これまでの対策に万全を期していく」としています。
2022年04月04日 09:19