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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

コロナ禍で勤務制限、非正規の女性に解決金支払いへ 大阪地裁!(令和4年4月7日.産経新聞)

新型コロナウイルス禍を背景に一方的に勤務日数を制限され、休業補償もなかったとして、大阪府内のウエディングフォトスタジオで働くパート従業員の40代女性が、契約内容の確認と未払い賃金など約150万円の支払いを求めた訴訟の和解が、大阪地裁で成立しました。3月24日運営会社が原告に解決金を支払い、今後も一方的な契約変更はしないと約束する内容です。

●非正規労働者への勤務制限は全国で相次いでいますが、訴訟に発展するのは珍しいといいます。原告代理人の冨田真平弁護士は「全国の非正規の方に、声をあげれば変わるという希望を届けることができた」と和解内容を評価しました。

●訴状などによりますと、原告の女性は平成27年、週3日の勤務条件で採用。しかし、コロナ禍で非正規労働者らの勤務日数が減らされ、女性はスタジオ再開後の令和2年6月から今年2月までの間、一方的に週1日勤務とされたほか、休業補償があった正社員と異なり、出勤日の賃金しか支払われませんでした。
2022年04月07日 09:57

「ババアはいらねぇ」ディズニーランド“キャラクター出演者”訴訟に88万の支払命令!(令和4年4月4日.Yahooニュース)

東京ディズニーランド(千葉県浦安市)で“キャラクター出演者”としてショーやパレードに出演していた女性が、運営会社のオリエンタルランドに対し「安全配慮義務違反」と「パワーハラスメント」を訴えた裁判について、千葉地裁(内野俊夫裁判長)は3月29日、オリエンタルランド社に対して原告女性Bさんに88万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

●原告AさんとBさんはともにディズニーランドでコスチュームを着用する“キャラクター出演者”として勤務していた女性。年間パスポートを自費で購入し、キャラクターの動きを研究するなど熱心なキャストだったAさんは「毎日いきいきとした出演者を演じるため腕や肩を無理な姿勢に保つ必要があった」ことに起因して、2017年1月10日には医師から「胸郭出口症候群」との診断を受けました。これについて船橋労基署は上肢障害の労災を認定。Aさんは、「業務の質・量の改善」「コスチュームの軽量化」「(不測の事態が発生した際の)代替者の確保」などを求めたいとしていましたが、職場復帰の際に、同僚や先輩スタッフらから「どのツラ下げて来てんのか見に行ってやろうぜ」「(オリエンタルランド社に)謝った方がいい。謝るんだよ」といった圧力をかけられていたことが発覚。パワハラについても追加提訴していました。Bさんは13年以上オリエンタルランド社で勤務してきたベテラン。ゲストとのふれあい時に右手薬指を故意に反対側にひねられてねんざを負うという事象が発生し、上司に労災を申し出たところ「エンター(エンターテイナー)なんだからそのくらい我慢しなきゃ。君は心が弱い」と一蹴されたと訴えていました。

●Bさんが特に問題視していたのは「閉鎖された狭い空間でのイジメの発生」。うわさ話や「30歳以上のババァはいらねーんだよ。辞めちまえ」「病気なのか。それなら死んじまえ」 といった悪口がはびこる職場について、「ディズニーランドで働き続けたいからこそ環境を変えなくてはいけないと考えています」「長年耐えてきましたが、我慢するだけでは何も変わりません。パワハラがない、安心して働き続けられる職場になるのが私の夢です」と涙ながらの陳述を行っていました。こうした状況について2018年にAさんはオリエンタルランド側に対し「過重な重量業務で、上肢障害を発症した」ことにより安全配慮義務を欠いたとして約425万円の損害賠償(治療費、2017年1月10日から4月末までの休業損害、慰謝料含む)を請求。Bさんはオリエンタルランド側に対し「従業員に対してのパワハラの防止教育」「パワハラ発生時には調査して内容を把握する義務」「被害者の苦悩を取り除くための措置義務」(安全配慮義務)を怠ったとして約330万円の損害賠償請求を行っていました。

●こうした訴えについてオリエンタルランド側は、「労災が認められたということは認めるが、認定されたからといって安全配慮義務違反があるということではない」との姿勢を被害者弁護士団に示して反論。裁判直前には、あくまでも「裁判に影響するものではなく全ての従業員に求めるものの確認」として、AさんとBさんに対して「あなた方は従業員である以上、会社のプライバシー保護、秘密事項や会社の業務等をする必要がある」という旨の通知書を送付していたことも明らかになり、被害者弁護団からは「このタイミングでの送付は『あなた方の身分に影響しますよ』と言わんばかりで異常です。オリエンタルランド側に誠意を持って臨むという姿勢が見られない」との声が上がっていました。2018年7月の提訴から約3年半、2回の判決延期を経て出された今回の判断。オリエンタルランド社はねとらぼ編集部の取材に対し、「今回の判決において、当社の主張が一部認められなかったことは誠に遺憾であり、判決内容を精査した上で今後の対応を検討して参ります。なお、原告が主張するパワーハラスメントに該当する発言は認められませんでした。ゲストの皆様をはじめとする日頃より当社を支えてくださる全ての皆様に対しご心配おかけしておりますことをお詫び申し上げます」とコメントしました。なお原告Aさんの裁判については、裁判が分離されたため現在も継続中とのことです。
2022年04月04日 09:31

東京ディズニーランドで労災認定 着ぐるみで腕に激痛!(令和4年4月4日.朝日新聞)

東京ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)でキャラクターの着ぐるみを着てショーやパレードに出演していた契約社員の女性(28)が、腕に激痛が走るなどの疾患を発症したのは過重労働が原因だったとして、船橋労働基準監督署(同船橋市)が労災を認定していたことが分かりました。

●認定は8月10日付。遊園地のショーなどの出演者が出演中の転倒などによる負傷で労災認定されるケースは少なくありませんが、事故によるけがでない疾患は過重業務との医学的な因果関係の判断が難しく、労災が認められる例は珍しいといいます。女性は2015年2月から、様々なディズニーキャラクターに扮してショーやパレードに出演していました。女性によると、2016年11月ごろから左腕が重く感じ、手の震えが止まらなくなりましたが、休みを取りにくく出演を続けたといいます。2017年1月に入って症状は悪化。左腕をあげると激痛が走り、左手を握っても感覚がなくなったという。病院で診察を受け、神経や血流の障害で痛みが出る「胸郭出口症候群」と診断されました。治療のため休職し、しばらくは自由に腕を動かせなかったといいます。

●雇用契約は1年ごとの更新で、2016年11~12月のパレードの出演回数は計50回にのぼった。2016年末に出演したクリスマスパレードの衣装は首の動きが制限され、重さが10キロ近くありました。この衣装を着て、1回45分のパレードの間、両手を顔より上にあげているよう指示されていたといいます。2年弱の出演期間中に20~30キロの衣装を着ることもあったといい、首から肩、腕にかけて負荷がかかる業務に継続的に従事したことが発症の原因と認められました。症状は改善しつつありますが、完治はしていません。女性は業務量を減らしての復職を求めています。TDLを運営するオリエンタルランドの広報部は取材に対し、「あってはならない残念なことで、真摯(しんし)に受け止めています。トレーナーの配置やコスチュームの改善など、これまでの対策に万全を期していく」としています。
2022年04月04日 09:19

介護福祉士、医療行為を強要されストレスで適応障害。姫路労基署が労災認定!(令和4年4月1日.神戸新聞)

職場の慣例で、法律上は医師や看護師らが行うとされる医療行為を日常的にさせられ、適応障害を発症したとして、姫路労働基準監督署が令和4年3月30日までに、兵庫県太子町の医療法人社団に勤務していた介護福祉士の女性を労災認定したことが分かりました。違法行為の強要と労災の因果関係が認められる例は少ないといいます。

●関係者によりますと、女性は2020年5月、同町の医療法人社団「ほがらか会」に採用され、サービス付き高齢者住宅(サ高住)などに勤務。呼吸機能が低下した人が使用する酸素ボンベの交換などの業務は、医師法などで医師や看護師らに限定されているのですが、職場の慣例で行っていたといいます。近くにある同会の訪問看護ステーションの看護師らは対応していませんでした。

●女性によりますと、職場の先輩から「ここではみんなやっている」と言われ、従ったといいます。退職者が多いため職員の入れ替わりが激しく、女性は酸素機器のマニュアル作成も担わされました。違法行為に加担したストレスなどから適応障害になり、2020年11月に休職。翌月、退職しました。姫路労基署は「(酸素ボンベの交換が)通常業務として行われ、事実上の強要があった」と認定。違法行為の強要が一因で心理的負担が生じ、適応障害を発症したと結論付けました。
2022年04月01日 09:47

「自殺はリニアの製品開発で過労」遺族が労災認定求め署名提出!(令和4年3月29日.NHKnews)

飯田市の精密機器メーカーで働いていた34歳の男性が自殺したのは過酷な業務負担が原因だとして遺族らが労災の認定を求める署名を労働基準監督署に提出しました。

●署名を提出したのは、飯田市の「多摩川精機」に勤務し、おととし4月に34歳で自殺した吉田午郎さんの母親の惠美子さんとその支援者です。母親らは3月28日、飯田労働基準監督署を訪れ、息子の労災認定に賛同した3468人分の署名を提出しました。母親らによりますと、吉田さんはリニア中央新幹線の車両の一部となる製品開発などを担当した際に、専門外にもかかわらず社内のサポートが得られず、納期に間に合わなくなって追い詰められた結果、うつ病を発症して自殺したということで、去年4月に労災の申請を行っています。

●母親の惠美子さんは「調査することで息子の苦しみを知ることになり、悲しくつらい思いをしたが、過重労働の実態を多くの人に理解してほしい」と話していました。「多摩川精機」は、NHKの取材に対し「労働基準監督署の調査に協力し事実関係を調査中です」とコメントしています。厚生労働省によりますと、昨年度、仕事による強いストレスが原因でうつ病などの精神障害になったとして労災と認定されたのは全国で608件で認定率は31.9%となっています。
2022年03月29日 09:47

2月失業率は2.7%に改善、有効求人倍率1.21倍で0.01ポイント上昇!(令和4年3月29日.ロイター通信)

総務省が令和4年3月29日発表しました2月の完全失業率(季節調整値)は2.7%で、前月(2.8%)から0.1ポイント2か月ぶりに改善しました。ロイター予測は2.8%でした。厚労省が発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は1.21倍で、前月に比べて0.01ポイント上昇となり2カ月連続で改善しました。新型コロナウイルスのオミクロン株が急拡大し、求職活動を控える人が増えたためとみられます。求人数と求職者数はいずれも前月に比べ減少しました。

●有効求人倍率は求職者1人当たりの求人数を表し、数値が高いほど職を得やすいということを意味します。都道府県別では、最も高い福井が1・91倍。もっとも低いのは沖縄の0・79倍でした。他に1倍を下回ったのは、埼玉、千葉、神奈川、兵庫でした。厚生労働省は「持ち直しの動きがみられるが、新型コロナウイルスや原材料価格の高騰などの影響が懸念され、今後の先行きは不透明だ」としています。

●新規求人を産業別に去年2月と比べますと、
▽「宿泊業・飲食サービス業」はプラス28.4%、
▽「製造業」はプラス27.6%、
▽「情報通信業」はプラス18.1%などとなっています。

都道府県別の有効求人倍率を就業地別でみますと、 最も高いのは、
▽福井県で2.07倍、 次いで
▽島根県で1.76倍、
▽富山県で1.69倍などとなっています。

最も低かったのは、
▽沖縄県で0.86倍、
▽神奈川県で0.93倍、
▽東京都で0.94倍などとなっています。
 
2022年03月29日 09:30

残業を「業務外」に書き換え 労基法違反容疑で浪速学院を書類送検!(令和4年3月28日.朝日新聞)

教員が行った残業を「業務外」と申告するように勤務データを書き換えさせ、割増賃金を支払っていなかったとして、大阪南労働基準監督署は、学校法人・浪速学院(大阪市住吉区)と労務担当の男性役員を、労働基準法違反の疑いで大阪地検に書類送検しました。

●同労基署によりますと、浪速学院は2020年12月、運営する浪速高校に勤務する教員8人が、試験の採点や保護者対応、朝早く出勤する当番、クラブ活動など法定時間を超える業務を行ったにもかかわらず、「業務外」として勤務データを意図的に書き換えさせた疑いがあります。

●関係者によりますと、過去にも残業代の未払いといった違反行為がくり返されていた疑いがあるといいます。労基署は学校側に是正勧告をしましたが、改善がみられなかったため、より重い措置となる書類送検をしたとみられます。浪速学院の担当者は、朝日新聞の取材に対し、労基署の調査を受けていたことを認めたうえで、「送検された内容をまだ把握しておらず、対応はこれから検討していく」とコメントしました。
2022年03月28日 16:25

研修医過労自殺、病院側に賠償命令 「労働時間の適切な把握怠る」!(令和4年3月28日.朝日新聞)

新潟市民病院の女性研修医(当時37)が2016年に過労自殺したことをめぐり、遺族が病院を運営する新潟市に損害賠償を求めた訴訟の判決が3月25日、新潟地裁でありました。篠原礼裁判長は病院側の安全配慮義務違反を認め、計約1億600万円の支払いを命じました。

●判決によりますと、研修医は2015年4月から同病院に勤務。同8月には時間外労働が160時間を超える長時間労働が続き、9月にうつ病を発症。2016年1月に自殺しました。判決は、長時間労働とうつ病との因果関係を認定。病院は「研修医の労働時間を適切に把握し業務を軽減すべきだったのに怠った」としました。病院側は、うつ病発症は自殺の直前で「自殺を予見するのは不可能だった」と主張していました。
2022年03月28日 08:59

介護職員の平均給与、月32万3千円 増額するも全産業とは差!(令和4年3月24日.朝日新聞)

介護職員の昨年9月時点の平均給与(賞与も含む)は、常勤で処遇改善の加算をうけている場合、月額32万3190円でした。前年の同じ時点より7780円増えています。

●厚生労働省が令和4年3月24日発表しました。2021年度の介護報酬改定などで押し上げられたとみられますが、依然、全産業の平均35万2千円(2020年時点)を下回る状況が続いています。

●調査は昨年10月、計1万3724カ所の施設・事業所に対して実施。8812カ所から回答(有効回答率64・2%)を得ました。このうち経験や技能のある職員らを対象にした処遇改善加算の手続きをしています72・8%の施設・事業所についての平均額を算出しています。
2022年03月24日 10:03

花畑牧場、ベトナム人従業員側の要求受け入れ 田中義剛社長は謝罪も!(令和4年3月22日.朝日新聞)

タレントの田中義剛氏が社長を務め、生キャラメルなどの製造販売で知られる「花畑牧場」(本社・北海道中札内村)で、ベトナム人従業員が待遇改善を求めてストライキを起こし、その後も労使が対立していた問題で、会社が従業員側の要求を受け入れる形で和解が成立しました。従業員と支援する札幌地域労組は3月19日午後に北海道帯広市内で集会と記者会見を開き、「ベトナム人労働者の権利と名誉が回復する形で和解にいたり、非常に意義があると考えている」(同労組)と評価しました。

●ストは1月26日、ベトナム人従業員約40人が待遇悪化に抗議し、十勝第2工場(中札内村)で起こしました。従業員寮の水道光熱費は月7千円でしたが、十分な説明がないまま昨年10月以降値上げされ、今年1月には約2倍になっていました。スト時に同社に労組はなく、会社側は「正当なストではなく、職場放棄」と主張。ストを主導したとみなしたベトナム従業員3人に対し、1人あたり50万円の損害賠償を請求しました。スト前の田中社長と従業員の話し合いの音声ファイルが意図的に編集され、報道されたなどとして、3人を名誉毀損(きそん)容疑などで道警に刑事告訴もしていました。一方、従業員や札幌地域労組は「ストは正当な権利だ」と主張。3人の従業員(当初は4人)はスト後に労組を結成し、会社側との対立が続いていました。

●札幌地域労組によりますと、会社側から問題解決の提案があり、労組側が示した和解条件案を受け入れる形で18日に和解が成立し、協定を結びました。田中社長からは「申し訳ありませんでした」との謝罪の言葉があったといいます。和解協定の内容は9項目。まず会社側が、昨年10月以降の光熱費値上げ後の一連の対応が不適切と認めて謝罪。その上で、従業員3人への損害賠償請求と刑事告訴を「理由がない」と認め、取り下げることとなりました。また、従業員3人の雇用契約は3月15日で満了しましたが、契約書類と出入国在留管理庁への提出書類で契約期間が異なっていました。この問題については、当局への提出書類通りに9~10月までの給与と、ストに対する7日間の出勤停止処分期間の賃金を解決金として支払うことになりました。3人は当初、雇用継続を求めていましたが、労組側が「労使紛争の激化で3人が会社に戻るのは難しいと判断した」とし、賃金補償に切り替えたといいます。
2022年03月22日 09:18