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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

雇用保険料率、2段階で引き上げ!(令和4年2月18日.日経新聞)

政府は、雇用保険料の引き上げを柱とする雇用保険法などの改正が行われます。いまは労使で賃金の計0.9%を負担する保険料率を4~9月は0.95%、10月~2023年3月は1.35%と2段階で行います。新型コロナウイルス禍で枯渇した財源にあてられます。また職業安定法や職業能力開発促進法などの関連法を一括して改正する方針です。

●雇用保険には失業手当などの「失業等給付」(保険料率は労使折半で計0.2%)、「育児休業給付」(同0.4%)、雇用調整助成金などの「雇用保険2事業」(企業のみ0.3%)があります。4月から雇用保険2事業の料率を0.35%、10月から失業等給付の料率を0.6%にします。具体的には月収30万円の労働者の場合、負担額は10月以降に600円増えて1500円となる見込みです。

●雇用情勢が悪化した場合に一般会計から雇用保険に資金を投入できるルールもつくります。このほか多様な働き方が広がっていることを踏まえ、労働者が会社を辞めて起業する場合、失業手当の受給権利がある期間を現在の1年から最大4年まで延長できるようにします。インターネットを介して求人情報を提供する求人サイトについて国への届け出を義務づける制度も導入します。運営事業者の名称や所在地などを報告させ、必要に応じて行政処分を下せるようにします。悪質な業者を排除し、労働市場の安全性を保つ狙いがあります。
2022年02月18日 10:07

「積極的に請求して」業務中に感染“コロナ労災” 認定は9割!(令和4年2月18日.西日本新聞)

業務中に新型コロナウイルスに感染し、労働災害(労災)として九州7県で認定された事例が、2020年からの約2年で計約1800件だったことが各県労働局への取材で分かりました。認定数は感染者全体の2%程度ですが、審査済みのうち9割以上が認定されています。感染力が強いオミクロン株の影響で今後も感染増加が予想される中、労働局は「業務に起因する感染は労災の対象。積極的に請求してほしい」と呼び掛けています。

●7県の労働局によりますと、昨年末までの県別累計認定件数は、福岡1022▽熊本229▽大分126▽長崎123など。福岡県では、感染した後に死亡し、遺族が請求して認められたケースもありました。厚生労働省は2020年4月、幅広い認定を全国の労働局に求めました。医師や看護師、介護職は業務外感染が明らかな場合を除き原則対象。その他の職種は業務による要因が明白な場合ですが、経路不明でも多くの顧客と接触する営業職など感染リスクが高い場合は認め、職場での休憩中も対象とします。認定されれば賃金や療養の補償が受けられます。同省の発表によりますと全国では医療、介護従事者が認定者数の6割超を占めており、九州でも同傾向とみられています。認定されやすい医療従事者などに比べ、その他の業種では請求がいまひとつ広がっていません。労働者支援団体などは「周知不足」に加え「職場の理解不足」を要因に挙げています。

●福岡県内の男性会社員(54)は、昨年9月に勤務先でクラスターが発生し、感染。熱やせきが治まった後も味覚異常や下痢などの後遺症に悩まされています。今年になって労災請求し、近く認定される見込みだといいます。男性は、予備知識があって自ら請求しましたが「会社は労災請求の説明に積極的でなく、その後社内に周知した様子もない」と不信感を募らせます。全国労働安全衛生センター連絡会議の古谷杉郎事務局長は「事業者が知らない場合に加え、責任回避やイメージダウンへの懸念から協力しないケースがある」と指摘。「事業者の協力がなくても請求はできる。必要な人はぜひ制度を活用してほしい」と話しています。
2022年02月18日 09:25

ベルギーでついに「週4労働」が正式に認められる!(令和4年2月17日.Bloomberg)

ベルギー政府が2022年2月15日に、労働者が給料を減額されることなく週4日勤務にすることを可能とする労働政策を発表しました。

●ベルギーでは2月4日に、勤務時間外の連絡への対応を拒否できる「つながらない権利」が労働者に認められました。この発表声明の中でベルギー政府は、労働者の出勤を週5日から週4日にする改革案も検討中だということも明かしていました。そして、ベルギー政府は15日に硬直化した労働市場に柔軟性をもたらすことを目的とした新たな労働協定により、労働者に週4日勤務を認めると発表しました。ピエール=イヴ・デルマーニュ副首相兼労働大臣によると、雇用者は週の労働日数を減らすよう求める従業員の要請を拒否することも可能ですが、その場合は書面で合理的な理由を説明する責任を負うとのことです。

●アレクサンダー・デ・クロー首相は週4勤務を認めた理由について、「国民と企業が労働時間をより自由に調整できるようにすることが狙いです。他国と比べると、我が国の働き方はダイナミックさに欠けているところが見受けられます」とコメントしています。この発表により、労働者はこれまで通り週5日出勤するか、1日の労働時間を増やす代わりに週4日勤務にするかを選択できるようになります。また、従業員は週4日の勤務を6カ月間試してみて、合わないと感じたら週5日勤務に戻すことも可能です。

●今回の労働改革パッケージにはほかにも、2月4日の発表の際には政府の職員のみが対象となっていた「つながらない権利」が20人以上の従業員がいる民間企業にも適用されることや、Uberなどのいわゆるギグワークで働く人を個人事業主ではなく従業員と認める規定なども盛り込まれました。Bloombergによりますと、ベルギーでは20歳~64歳の人のうち就労者は約71%で、ユーロ圏の平均の約73%よりも低く、特にオランダやドイツといった近隣諸国に比べると10ポイントも低い水準にとどまっているとのことです。そのためベルギー政府は、2030年までに就労率を80%にすることを目標に掲げています。
2022年02月17日 09:19

住友林業 50代男性社員の自殺 長時間労働が原因の労災と認定!(令和4年2月10日.NHKnews)

大手住宅メーカー「住友林業」で働いていた50代の男性社員がおととし自殺したのは、長時間労働などが原因だったとして労災と認定されたことが分かりました。労災と認められたのは、「住友林業」で正社員として働いていた51歳の男性です。

●会見した遺族の代理人弁護士によりますと、男性は大学卒業後に入社し、2019年4月から東京都内の支店で、営業グループの責任者として住宅展示場での営業や顧客からのクレーム対応などを担当していました。しかし、おととし6月ごろから睡眠障害などの症状が出て、その半年後の12月に自殺しました。労働基準監督署が調べた結果、亡くなる直前に男性が精神障害を発病していたと認められ、その3か月前の1か月の時間外労働は105時間に上るなど、長時間労働と労働時間の急激な増加や13日間の連続勤務が2度にわたって確認されたことなどから去年12月、労災と認定されました。

●男性の妻は、弁護士を通じて「夫には休む暇や家族との時間もほとんどありませんでした。命より大事な仕事はありません。働きすぎにより亡くなったり、健康を害してしまったりする人がいなくなる社会になることをせつに願います」とコメントを出しました。「住友林業」は「労災認定の内容はまだ把握していませんが、亡くなったことについて重く受け止めています。ご冥福とご遺族の皆様へのお悔やみを申し上げます。今後もご遺族に対して真摯(しんし)に対応して参ります」とコメントしています。
2022年02月10日 10:00

外国人労働者 8年後には63万人不足!(令和4年2月7日.NHKnews)

深刻な人手不足を補うため外国人労働者の受け入れが広がっていますが、8年後の2030年には、国内で63万人の外国人労働者が不足するという推計をJICA=国際協力機構の研究所がまとめました。

●ICAの研究機関の「緒方貞子平和開発研究所」は、2030年に必要な外国人労働者の数と、現在の主な送り出し国となっているベトナムなど13か国から来日し、就労していると見込まれる労働者数の差をこのほど試算しました。それによりますと、設備投資による業務効率化がもっとも進んだ場合でも、2030年の時点で必要な外国人労働者は419万人で、来日し、就労していると見込まれる人数と比較すると63万人が不足する見通しだということです

●不足する主な要因としては、労働者を送り出すアジア各国の経済成長による日本との賃金格差の縮小や少子化などをあげています。一方で、今から18年後の2040年に必要とされる、すべての外国人労働者が就労すると、東京や群馬など9都県で15歳から64歳の人口に占める外国人労働者の割合が10%を超え、東京では18.9%に上ると推計しています。JICAの宍戸健一上級審議役は「ほかの国との人材の獲得競争も始まっていて、在留資格の要件を緩めても、日本に来る人はなかなかいなくなるだろう。来日した人が長く、安心して活躍できる共生社会を作っていく必要がある」と話しています。
2022年02月07日 16:17

労災認定で厚労省が厳格基準 労働時間、過小算定の恐れ!(令和4年2月1日.中日新聞)

厚生労働省が昨年、過労死などの労災認定をする際の労働時間の算定について、一定条件下の仮眠を除外したり、持ち帰り残業で極めて厳しい基準をとったりするよう全国の労働基準監督署に通達していたことが分かりました。

●労働時間のとらえ方が労災被災者らの救済を目的とする労災保険法でなく、法令を守らせる労働基準法に基づいていることを問題視する声も聞かれます。労働時間が実態より過小に算定され、労災の「不認定」の増加につながる恐れがあります。厚労省の意図について、過労死問題に取り組む弁護士でつくる「過労死弁護団」は「働き方改革と言いながら、労災認定が増えるのは不都合だからではないか。(労働者より)経営側に立つ政権の意向に沿うためもある」と推測しています。

●通達は厚労省労働基準局補償課が昨年3月30日付の「労働時間の認定に係る質疑応答・参考事例集」です。機密扱いですが、家族を過労死で亡くした遺族ら関係者の情報公開請求で明るみに出ました。労働時間の調査の留意点のほか、教育訓練や出張、警備員らの仮眠時間、持ち帰り残業などへの対応指針を示しています。
2022年02月01日 09:33

年金手帳、令和4年4月から廃止へ。代わりになる基礎年金番号通知書とは?!(令和4年1月31日.YAHOOニュース)

2020年6月5日に「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」が公布されたことを受けて、2022年4月1日から年金手帳の新規発行は停止となります。そして、年金手帳に代わり交付されるのが基礎年金番号通知書です。

●以前よりも年金手帳を必要とする機会が減っている点も、新規発行停止の理由として挙げられます。行政手続きの簡素化、利便性の向上を図るため、かつては年金手帳の提出を求めていた手続きも基礎年金番号を明らかにする書類で行えるようになっています。このような変化を受けて、新規発行を停止することになったのです。2022年4月以降、新たに国民年金の1~3号被保険者になる方には、年金手帳の代わりに基礎年金番号通知書が交付されます。基礎年金番号通知書の役割は、被保険者に基礎年金番号を伝えることです。年金手帳よりも、その役割はシンプルといえるでしょう。

●現在のところ様式は検討中となっています。想定されている内容は次のとおりです。
 ①名称を「基礎年金番号通知書」にすること
 ②年金制度の象徴になるシンボリックな色付きの上質紙を使用すること
 ③厚生労働大臣の印影を入れること
 ④共済年金の組合員に送付している「基礎年金番号通知書」と統一を行うこと
  (共済年金の組合員などに送付している基礎年金番号通知書は廃止)
詳しい様式などは、今後の発表で明らかになるでしょう。
2022年01月31日 09:46

親の同意は不要に?18歳アルバイト採用にも変化!(令和4年1月31日.NHKnews)

「保護者の同意をもらってきて下さい」。アルバイトとして採用される際に、こう言われたことはありませんか?外食大手などの企業のあいだでは、18歳と19歳について、「親の同意」を見直す動きが出ています。その理由は、成人年齢の引き下げです。

●ことし4月から成人年齢が引き下げられるからです。これによって企業は、18歳と19歳について、親の同意がないからといって民法の規定によって労働契約が取り消されるリスクがなくなります。さらに4月からは18歳以上は親の親権に服さない大人として扱われます。万が一の事故やもめ事が起きても、企業としては保護者ではなく、本人としっかり向き合うことで事足りるようになります。

●中には4月以降も保護者の同意の取り扱いを見直さない企業もあります。大手コンビニの「セブン-イレブン・ジャパン」は、加盟店に対して20歳未満については保護者の同意を求めることを推奨するとしています。理由について会社では、成人年齢が引き下げられても実態としては18歳や19歳は親の援助を受けて生活している人も多く採用にあたっては引き続き保護者の理解を得る必要があるためとしています。また、「ローソン」は20歳未満を含むすべての年齢について身元保証人を求めることをすすめていますが、4月以降も、こうした対応を続けるとしています。

●企業のあいだでアルバイトをめぐる保護者の同意の取り扱いを見直す動きが出ていることについて労働問題に詳しい弁護士は次のように指摘しています。成人年齢が引き下げられたあとは18歳と19歳は未成年として保護されなくなるので責任はすべて自分に返ってきます。労働者には退職の自由もあるがアルバイト先を選ぶ際には勤務の内容をよく確認するなど働くことに対する意識を高める必要があります。成人年齢が引き下がったからといっても、18歳や19歳は社会経験やさまざまな判断に関する蓄積がない労働者だということを前提にして、今まで以上に配慮していく必要があります。
2022年01月31日 09:20

ヘアカラー剤やパーマ剤で皮膚にかぶれ→労災認められやすく 厚労省!(令和4年1月27日.朝日新聞)

理美容師がヘアカラー剤やパーマ剤を使ったことで皮膚のかぶれを負った場合に、労災と認められやすくなる見通しになりました。厚生労働省の有識者検討会が令和4年1月24日、ヘアカラー剤などに含まれる化学物質が原因で起きる皮膚障害を、業務上疾病(職業病)と認める報告書案を了承しました。

●認定されたのは、主にヘアカラー剤に含まれる「パラトルエンジアミン」と、パーマ剤に含まれる「チオグリコール酸アンモニウム」。人によってはアレルギー反応による皮膚のかぶれなどの症例が報告されていました。理美容師が仕事で皮膚炎を起こすことは多く、2002年以降、有識者検討会でパーマ剤などによる皮膚障害が職業病にあたるか検討されてきましたが、原因となる物質を特定できず、認定されてきませんでした。

●1978年度~2016年度に、理美容師の皮膚障害が労災に認定された事例は128件ありました。職業病と認められることで、労働基準監督署が化学物質によって起きたものだと判断しやすくなります。今後は今春以降をめどに、別の有識者検討会でも議論し、正式な決定をすることになりそうです。
2022年01月27日 09:36

警部補自殺はパワハラや長時間労働が原因 公務災害に認定!(令和4年1月27日.NHKnews)

おととし、佐世保警察署の男性警部補が自殺した問題で地方公務員災害補償基金長崎県支部は、男性の自殺は上司のパワハラや長時間労働が原因だったとして公務員の労働災害にあたる公務災害に認定しました。

●おととし10月、佐世保警察署の交通課係長だった40代の男性警部補が自宅で自殺しています。遺族などによりますと、残された遺書には上司2人からパワハラを受けていたことが記されていたほか、過労死ラインを大幅に超える月200時間前後の時間外労働を余儀なくされていたということです。このため、遺族はパワハラや長時間労働が自殺の原因だとして、去年2月、地方公務員災害補償基金長崎県支部に公務員の労働災害にあたる公務災害を申請していました。そして25日、警部補の妻と代理人が長崎県庁で記者会見を開き、令和4年1月24日付けで公務災害に認定されたことを明らかにしました。

●認定を受けて、妻は、「きのう公務災害認定の電話を受け、震える手を押さえながら主人に『認定が降りたよ』と報告しました。尊い命が失われないよう、職場環境が改善されることを期待します」と話していました。これに対して県警察本部の橋本真和警務部長「職員が亡くなったことを重く受け止めて、ハラスメント防止を県警察の重要課題として、風通しのよい、職場作りに向けた取り組みを継続的に進めてまいります」とコメントしています。
2022年01月27日 09:19