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一般社団法人日本人材育成協会

JAPAN PERSONNEL DEVELOPMENT ASSOCIATION

労務管理TOPICS

外国人労働者受け入れ、5年で最大35万人 政府試算!(平成30年11月15日.朝日新聞)

外国人労働者の受け入れ拡大に向けた出入国管理法(入管法)改正案に関し、政府による受け入れ外国人の業種別の試算が関係者への取材でわかりました。新制度を導入する初年度の2019年度に14業種で最大約4万8千人、5年間で最大約35万人と試算。業種別では農業で初年度最大7300人、外食業と介護で同最大5000人などと見込んでいます。

●政府試算によりますと、初年度に介護や建設など14業種で約59万人の人出が不足し、約3万3千人~約4万8千人の受け入れを想定。初年度から5年間では約146万人の人手不足、約26万~約35万人の受け入れを見込んでいます。政府が受け入れ規模を示さなかったことから、国会審議で野党側から「法案の大前提。明らかにならないと審査できない」といった批判が続出し、安倍晋三首相は13日の衆院本会議で「近日中に示す」と答弁。政府は14日の衆院法務委員会理事懇談会で受け入れ規模を示しました。

●首相はまた、5年ごとに業種別の受け入れ見込み人数を示し「上限として運用する」と答弁しています。政府は当初、上限規制を設けない方針を示していましたが、野党のほか与党内からも懸念が示されたことに対応しました。

2018年11月15日 10:26

札幌の新人看護師自殺、国が一転労災認定 母親、12日意見陳述!(平成30年11月12日.北海道新聞)

KKR札幌医療センター(札幌市豊平区)の新人看護師杉本綾さん=当時(23)=は就職から8カ月後の2012年12月、自ら命を絶ちました。「娘は長時間労働の末、うつ病を発症して自殺に追い込まれた」―。母親(55)が労災認定を求めた訴訟で、訴えを否定し続けてきた国側は10月、一転して業務が原因の過労自殺と認めました。訴訟の取り下げを前に、母親は11月12日、札幌地裁で開かれる最後の口頭弁論で思いを訴えます。「一人の女の子の労災で終わらせたくない。声を上げ続けて、『残業が当たり前』の世の中を変えたい」

●先月末、労働基準監督署から書留郵便が届きました。「申請のあった支給金の支払いを決定しました」。A4判2枚。26日付で綾さんの死を労災と認めたと伝える内容でした。娘のように、声に出せずに苦しんでいる人が他にもいると思うと、喜べない思いでした。綾さんは母親による祖母の介護を間近にみた経験などから看護師を志し、札幌市立大看護学部を卒業。2012年4月に同センターへ就職し、翌月には時間外労働が91時間に上りました。午前4時半に起きて始業1時間前には出勤し、帰宅後も深夜まで復習やリポート作成に追われました。7月に夜勤が始まり、投薬量を誤るミスなども重なりました。

●綾さんは病院に提出する毎日の日誌に「受け持ち患者への対応に時間がかかっている状態で困っています」などと記しましたが、病院側からは「勉強が必要」などと指導を受け、担当する患者数などは増え続けたといいます。遺書には「誰に助けを求めればいいのか、助けてもらえるのか全然分からなくて」とつづられていました。

2018年11月12日 09:21

大阪労働局が緊急事態宣言 建設業死亡災害増で!(平成30年11月8日.大阪日日新聞)

大阪労働局の井上真局長は、建設業の府内の死亡災害が今年、昨年1年間の発生件数と同じ20人となったのを受け、緊急事態宣言を発令したと発表しました。

●内訳をみますと「墜落・転落」が75%を占めるなど、業界の人手不足や災害の復旧工事が影響。安全帯の適正使用の促進が課題で、11、12月に集中的に建設現場の監督指導を行います。同局によりますと、人手不足で経験の浅い高齢労働者が流入しているのに加え、9月の台風21号被害で復旧工事が増加し発生件数を押し上げました。

●「墜落・転落」では、安全帯の未着用や、装着していても使っていないケースが後を絶たず、特に小規模な工事現場での適正運用が課題といいます。安全帯は、肩から腰、太ももまで回す「フルハーネス型」の装着を促しています。緊急事態宣言の発令により、府内の各労働基準監督署長に監督指導を指示しました。井上局長は定例会見で「事態を非常に重く受け止めている」と強調しました。

2018年11月08日 15:40

長時間労働で過労死認定 第1原発で車両整備の男性!(平成30年11月6日.産経新聞)

東京電力福島第1原発事故後、構内で車両整備に当たっていた男性が昨年10月、敷地内で死亡したのは長時間労働による過労が原因だったとして、いわき労働基準監督署が労災認定をしていたことが11月5日、分かりました。

●労災認定されたのは福島県いわき市の自動車整備会社に勤めていた猪狩忠昭さん=当時(57)。原発構内で使う車両の整備を担当していましたが、昨年10月に倒れ、病院で死亡が確認されました。遺族は猪狩さんが死亡する前の約半年間の時間外労働が月80時間を超えていたなどとして今年3月、労災申請しました。

●第1原発事故後の労働を巡っては、平成24年に横浜南労基署が、収束作業中に心筋梗塞で死亡した静岡県の男性を「過労が原因の心筋梗塞」として労災認定した例があります。

2018年11月06日 13:07

同一労働・賃金の指針案 基本給の差 是正は限定的!(平成30年11月5日.東京新聞)

厚生労働省は、正社員と非正社員の不合理な待遇差を是正する「同一労働同一賃金」を巡り、問題となる格差の具体例を示すガイドライン案をまとめました。パブリックコメント(意見公募)を今月中旬まで実施した上で、年内に正式に公表する予定です。

●Q&A

Q 正社員と非正社員の待遇差は大きいのですか。  

A 非正社員の賃金水準は正社員の六割弱にとどまります。パートや有期契約の非正規で働く人は二千万人を超え、労働者全体の約四割まで増えているので、政府は格差を是正したいと考えています。  

 

Q どのくらいまで格差を縮めたいの。  

A 「欧州並み」の八割程度に縮める目標を打ち出し、不合理な待遇格差の禁止を盛り込んだ「働き方」関連法が先の通常国会で成立しました。大企業と派遣社員は二〇二〇年四月、中小企業は二一年四月に実施されます。その前に、どんな場合に違法となるかを示すのがガイドラインです。  

 

Q 具体的な内容は。  

A 有期契約社員やパート、アルバイトの場合、時間外労働手当や通勤手当、出張旅費などの手当は正社員と「同一の支給」を求めています。慶弔休暇の取得や食堂、休憩室の利用など福利厚生でも、同じ待遇にすべきだとしています。  

 

Q 賃金の大きな比重を占める基本給については。  

A (1)能力や職業経験(2)業績・成果(3)勤続年数-の要素ごとに評価し、評価が同じならば同水準、違いがある場合は違いに応じた支給としています。能力や職業経験に客観的な評価基準はないので、是正の効果は限定的だとの見方が強いですね。賞与に関しても、業績への貢献に応じた支給とし、違いを認めています。  

 

Q 派遣社員に関してはどうですか。  

A 有期契約やパートと同様の方式が原則です。派遣会社が労働者の過半数と労使協定を結べば、賃金などの待遇を決められる仕組みもあります。この場合、派遣社員の賃金が「同種の業務で働く一般労働者の平均額を下回らない」という条件が付いています。

2018年11月05日 08:52

労災認定・西日本高速社長が謝罪 過労自殺の責任認め!(平成30年11月1日.毎日新聞)

大阪市の西日本高速道路(大阪市)の男性社員(当時34歳)が2015年に自殺し、過労が原因の労災と認定された問題で、同社の酒井和広社長は平成30年10月31日の定例記者会見で、業務軽減措置が不十分だったと責任を認め、「心よりお悔やみとおわびを申し上げる」と謝罪しました。

●過労自殺として遺族側が残業代の支払いを求めて大阪簡裁に申し立てた調停が29日に成立し、同社が責任を認め謝罪することで合意していました。男性は2014年10月、第二神明道路事務所(神戸市)に異動。長時間労働によってうつ病を発症し、2015年2月に社員寮で自殺し、同年12月に労災認定されました。遺族側の弁護士によると、月百数十時間の残業や約36時間の連続勤務があったといいます。

●酒井社長は「男性の多忙な状況を認識し、軽減措置を取ったが不十分かつ不適切だった。事態を重く受け止め、社員の安全と健康を第一に再発防止に取り組む」と述べました。同社では現在、労働時間を正確に把握できるシステム構築や長時間労働の是正に取り組んでいます。男性が亡くなった社員寮だった建物の敷地内に慰霊碑も設置します。男性の自殺を巡っては、遺族が2017年2月、役員ら8人を業務上過失致死容疑で神戸地検に刑事告訴しています。

2018年11月01日 09:47

9月の有効求人倍率、1.64倍 完全失業率は2.3%!(平成30年11月1日.朝日新聞)

厚生労働省が10月30日発表しました9月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月より0.01ポイント高い1.64倍でした。総務省が同日発表しました9月の完全失業率(同)は前月より0.1ポイント低い2.3%でした。

●有効求人倍率については、1974年1月以来、44年8カ月ぶりの高水準です。1.6倍台となるのは5カ月連続。正社員の有効求人倍率(季節調整値)は1.14倍で過去最高となりました。

●完全失業者数(同)は160万人で、7万人減少しました。うち勤務先の都合や定年退職など「非自発的な離職」は4万人減、「自発的な離職」は3万人増でした。就業者数(同)は6665万人で3万人増加しました。

2018年11月01日 09:18

福祉施設の労災死傷者、過去最悪の8738人…介護経験3年未満が4割!(平成30年10月29日.読売新聞)

高齢者や障害者の介護などを担う社会福祉施設で昨年、腰痛や転倒など4日以上の休業を伴う労働災害で死傷した職員が前年比5・5%増の8738人となり、過去最悪を更新したことが、厚生労働省のまとめで分かりました。経験が3年未満の人の労災が4割超を占め、安全教育の徹底などが急務となっています。

●厚労省によりますと、昨年の社会福祉施設での労災は2008年の約1・8倍で、同じ期間の職員数の増加(約1・5倍)を上回るペースでした。全産業の労災の死傷者数は1980年前後は年30万人台でしたが、安全対策の強化などで減少。2008年以降は11万~12万人台で推移している中、社会福祉施設での増加が目立っています。社会福祉施設での労災の内訳は、高齢者をベッドから車イスに移す際などの「動作の反動・無理な動作(腰痛など)」の2983人が最も多く、店頭の2893人が続いています。

●年齢別では50歳以上が57%に上りました。仕事の経験年数は3年未満の人が43%を占めました。介護需要の高まりで新たに採用された職員や、中高年層が労災に見舞われやすい傾向がうかがわれます。疾病別では、介護現場で発生しやすい腰痛が1214人と増加傾向が続いていました。厚労省は13年に改定しました「職場における腰痛予防対策指針」で、福祉・医療分野では原則、職員が利用者を抱き上げないよう求めています。ベッドから車イスへの移動などで、前かがみや中腰の姿勢で高齢者を持ち上げると、腰などに大きな負担がかかり、腰痛になる危険性があるためです。ただ、多くの介護職場で「指針が知られていない」(厚労省幹部)のが実情といいます。腰痛予防の講習会を全国各地で開き、職員の負担を軽減するリフトの導入に補助金を出すなどしていますが、現場の意識改革や導入は十分に進んでいません。介護現場の人手不足は深刻で、人材確保の観点からも、新人向けの安全研修の徹底や、負担を軽減する機器の導入など、労災防止対策の重要性が増しています。

2018年10月29日 09:16

河合塾講師の雇い止め、労働局「無効の可能性」指摘!(平成30年10月25日.朝日新聞)

大手予備校の河合塾が福岡校(福岡市)などで講師として29年間働いた男性を雇い止めにしたのは、無効の可能性があると、福岡労働局が指摘したことがわかりました。男性は、有期の雇用契約を繰り返して5年を超すと無期契約への転換を求めることができる「5年ルール」の適用を逃れるための雇い止めだとして、労働局に申し出ていました。

●「5年ルール」は有期雇用で働く人たちの雇い止めの不安を解消する狙いで2013年に改正された労働契約法に盛り込まれ、今年4月から本格的に適用が始まりました。無期転換を避けるため、大学の非常勤講師などが雇用契約を打ち切られたとして訴訟に発展しているケースもあります。雇い止めになったのは佐賀県鳥栖市の松永義郎さん(68)。1989年から河合塾で講師として働き、少なくとも2010年からは雇用契約が毎年更新されていましたが、今年3月末に「授業アンケート結果が改善されなかった」などとして雇い止めされました。

●労働局は9月、雇い止めが「社会通念上相当と認められるか疑問がある」などとして双方で話し合うよう河合塾に文書で助言しました。同法は合理的な理由がない雇い止めは無効と定めています。文書に強制力はありませんが、「無期転換ルールを避けるための雇い止めは法の趣旨に照らして望ましいものではない」とも指摘し、河合塾に「慎重な対応」を求めました。九州労働弁護団事務局長の光永弁護士は「有期雇用の労働者を保護する立場に立った踏み込んだ判断だ」と評価しました。河合塾は「無期転換を意図的に避けるために雇い止めにしたことはない。先方の主張は当方の認識とは異なるもので、話し合いで歩み寄れるものはない」としています。

2018年10月25日 09:20

日立、解雇した実習生に賃金補償へ 残り期間2年分!(平成30年10月22日.朝日新聞)

日立製作所が笠戸事業所で働くフィリピン人技能実習生40人に実習途中の解雇を通告した問題で、実習生が加入した労働組合と日立との団体交渉が10月19日、下松市であり、賃金補償で大枠合意しました。実習生は損害賠償請求訴訟を見送る方針です。

●笠戸事業所については法務省や国の監督機関「外国人技能実習機構」が、実習生に目的の技能が学べない作業をさせてきた技能実習適正化法違反の疑いがあるとみて検査しています。このため日立は同機構に新たな実習計画が認められず、実習生40人に9~10月、解雇を通告していました。日立はこの日、国側から実習中止の処分を受けた場合、残りの実習期間約2年分の基本賃金を補償する考えを示し、実習生側が受け入れました。日立は帰国までの月額数万円程度の生活費も補償する考えを示し、実習生によると、一部を実習生の口座に入金しました。

●実習生が加入した労組「スクラムユニオン・ひろしま」(広島市)は、日立がこれまでの「実習は適正」との姿勢から譲歩したと評価。「実習生の基本的な利益を守れた」(土屋信三委員長)と判断しました。「実習生には借金もあり、生活の不安もある」ため、国側の処分が出るまでの生活費の補償水準については交渉を続けます。9月に解雇を通告された20人は、入国管理局の決定で今月20日までの滞在期限が30日間延びました。日立広報・IR部は「合意に向けて前進したものと認識している。実習生が、従前と同様に実習が実施できるよう、最大限努力していく」とコメントしています。

2018年10月22日 11:48